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94.「独白 1」

94話です。


この小説に出てくる話は、作者の想像の中で造られた物語です。


特に他意は無く、へぇー ぐらいの軽い気持ちで読んでいただけるとありがたいです。


では、よろしくお願いします。

~武雄退院の日~

絵里「おはよう。武雄君。良く寝られた?」

武雄「いや、絵里ちゃんが迎えに来てくれると思うと、ドキドキして寝れなかった。ははは」

絵里「もう!そんなに褒めったって何も出ないよー。手続きは終わってるから、先生が退院してもいいって言ってたわ。」


俺たちは、簡単な荷物をまとめ、帰る準備をした。


絵里「ところで、武雄君。今日は、大事な話があるんだけど‥‥。聞いてくれる?バカだと思われるかもしれない…。でも、どうしても聞いて欲しい。」

大事な話…。なんだろう?付き合った実感、なんて無かったけど。やっぱり、振られるんだろうか…。


絵里「まぁ、ここで話すのもなんだし、家に来てくれる?」絵里は、少し照れながら微笑んだ。

武雄「喜んで!!参りますとも、御姫様!」絵里「やっぱ、やめよかな…。」



~絵里の部屋~

武雄は、いろいろ想像していたが、絵里の部屋は質素で、生活感が無く、年頃の女の子の部屋って感じは無かった。


絵里「質素でしょ?」武雄「うん。思っていたのと違う。」「‥‥。」


絵里「‥‥。じゃあ、話を聞いてもらってもいい?」


絵里は話し始めた。



「私の名前は、エリ・クース・ラファルト。通称エリクって言うの。」

エリク!?武雄「…。」


「私は、この世界で生まれていない。生まれた世界の名前は「ヤマト」。魔物だらけになった、住みにくい世界。」

ヤマト!? あのヤマトの事か!? 俺は、激しく動揺した。


「武雄君が、驚くのもわかるわ。私がおかしくなったと思う?」

「いや…。入院中に見た夢が…。夢の世界が…。今、絵里ちゃんが言った世界にそっくりだったから。びびった。」


リクサ―…。あの、タコ親父。やっぱり、いっちょかみしてやがるな。絵里は思った。


「そう。多分、武雄君は私の、生まれた世界に行っていたのね…。そうだと思った。目が覚めた時の武雄君は、地球の世界と違う、異質の空気を纏っていたもの。」

「異質の空気?自分では、感じないな…。」「そんな空気を持っている人がいるって事よ。」


「私と武雄君の…。歴史は…。うん…歴史ね。話すと長くなるんだけど…。」「いや、まだ知り合って2年でしょ!デートに誘うのに23か月かかった。」


「そうね。不器用な晩稲の恥ずかしがり屋だもんね。」絵里は嬉しそうに笑った。「じゃあ、話すね。エリクについてはどこまで知ってる?」「神樹になった所までなら知ってる。向こうの世界では、エリクは神話の神様だった。」


「神樹になった私は、死んだと思っていたら目が覚めたの。リクサ―っていう変わった神様のおかげでね。リクサ―は日本列島を管轄しているみたいで、私の精神体をこの国に残してくれた。」

「リクサ―って…。はげ?白い服?たこ?」「そう!その人よ。」


「精神体の私は、この国に流れ着いた弥生人と生活していたの。この国は狩猟民族だった、縄文人の国だったわ。」

「最近の歴史では、別の人種だったって説が有力だね。」


「昔の、武雄と出会ったのは、この世界に来て5年後だったかな…。1800年以上前の事だから、記憶がアバウトね…。」 十分でしょ!!


「武雄は、狩猟民族の酋長の息子だった。弥生人とは、敵対関係。鹿を追っかけて、谷に落ちて私の住む集落まで、流れて来たの。」

ありきたり…。


「集落の人は殺そうって言ったけど。私は助けた。あなたの顔が死ぬ顔じゃ無かったから。生きたい、生きたいってオーラが出てたわ。あなたは、弥生人の集落で生活する事になった。私たちは、すぐに仲良くなったわ。」

「そりゃー絵里ちゃん、かわいいもん。」


「ははは。でも、私は集落内でみんなに、むこうの世界の文明を教える重要人物をしていたの。家畜の世話。作物の植え方。火のおこし方。住居の建て方まで。スキルや魔法が無かったから苦労 したわ。」

「あっちの世界から来るとそう思うだろうね。」


「あなたのアプローチはすごかった。今もだけど…。ある時は、カエルを捕まえてきて「無事帰る」」「…。」「フクロウを捕まえて「不苦労」」「…。」「面白い事に、今も縁起物になってるのよ!!!」

「絵里ちゃん…。恥ずかしいです…。ご先祖のやった事なんだけど…。」


「ご先祖だけじゃなく、今の時代のあなたも同じことしたじゃない。私の設定27歳よー。」「…。」「27歳の女の人に「お土産買ってきたよー」ってカエルのピアス買って来る~?」「わーわー。聞こえない」



「今も昔も、私は、不器用なあなたが大好きだった。でも、私は巫女として、集落から発展した村を守る必要があったの。ある日、私はあなたと一本の木を植えたわ。この木は2人の愛の証だ。大きく育ってね。そんな思いを込めて…。」

「その木はどうなったの?」「あなたと同じ名前の神社の御神木になってるわ。今も元気に育ってる。」「…。佐賀の武雄神社?」「そう!武雄神社!」「偶然かな…。いや、必然なのかな‥。おかんが、妊娠した時、大きな木が見たいって言って、夫婦で武雄神社に行ったんだって。その時に、俺の名前が決まったって言ってた。」

 

「それは、必然ね。あなたが、がむしゃらに掘った穴から、湧き出た温泉が…。」「はい。武雄温泉ですね。」


新作始めました。


よろしければ、そちらもお願いします。


人類で1番最初にダンジョンに入った男 人類初特典の嵐で無双する。人類は敵?味方?そんなの関係なく楽しく生きていこうよ!

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