85.「皇帝モトマチ」
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私の名は、モトマチ。
ラーナ神の加護を受けた、神聖ラーナ皇国の皇帝である。
野蛮な獣人どもと、人間が何たるかを理解していない、愚か者の人間たちによって作られた『ミハラ国』を滅ぼすために進軍中である。
ラーナ神とは、世界樹の信託を色濃く受け継いだ7人の使徒のリーダーで、魔王たちとの大戦で人類を救った英雄の一人である。
ラーナに与えられた加護は、その子孫に代々受け継がれ、今は私が受け継いでいる。
ラーナの加護によって、我が国は魔物どもに後れを取った事など無い。
ラーナ兵「モトマチ閣下。スタッグ軍団からの報告です。ミハラの東門を解放し、第2門の前にて待機中。閣下の到着を待ち総攻撃に移るとの事であります。閣下のご加護を頂きたいともうしております。」
モトマチ「うむ。これより、スタッグ軍団に合流するため進軍する!!ミハラの者どもを殲滅し『ゴミ捨てダンジョン』とやらを消滅させてやる!!者ども!!我に続け!!」
~東門~
カーシ将軍「では、手筈通りスタッグの精鋭達は盛大に落とし穴へ落ちよ。」
「うわー。落とし穴だ~」「こっちもだ~」「助けて~」「押すな!あ~」
タケオ「…。マリ…。スタッグ軍団が盛大に落とし穴に落ちてるんだが…。」
マリ「スタッグ軍団…。だいぶ、頭の方が弱いのですね…。」
カーシ将軍「…。頃合いか‥。」ボソッ 「皆の者!!敵に智将がいる!!我らは7割の兵を失った!!1里引いて陣を張る!!そこで、閣下と合流し総攻撃に備える!!敵が打って出てきたら応戦せよ!!残りの者は陣を敷け!!!」
タケオ「マリ。どうする?攻撃に移るか?」
マリ「確かに…。スタッグ軍団は邪魔ですね。…。キメちゃーん!!来てー!!」
タケオ「キ、キメちゃん!?」
目の前に現れたのは、アルティメットキマイラ。
アルティメットキマイラ:キマイラの完全体。そのブレスは地表を焼き尽くし、爪は大地を切り裂く。災害級の魔物。
キメちゃん「きゅ~。」
マリ「キメちゃん!!やっちゃって~。」
キメちゃん「きゅ~、きゅっきゅ~。」
タケオ「見た目いかついのに、鳴き声可愛すぎるだろ!!!」
カーシ将軍「なんて奴が出て来るんだ!!アルティメットキマイラだと!!モトマチ閣下が合流するまで持ちこたえよ!!!」
アルティメットキマイラのキメちゃんは、炎系のブレスを吐いた。陣を敷こうとしていた部隊は炎にまかれ灰になった。
タケオ「キメちゃんって、やばいぐらいに強くない??」
マリ「私の数少ない友達ですもの♡」「奴隷たちは沢山いるのよ…。」ボソッ
タケオ「んっ、なんか言った?」
マリ「キメちゃん~ん!!ファイトです~。」
気のせいか…。
カーシ将軍「こいつは想定外だ…。アースウォール!!」
カーシ将軍の前に、土の壁が広がった。
マリ「パンちゃ~ん!!こっち、こっち!!餌だよ~」
パンちゃん「ぼーん。」
マリはパンダスライムのパンちゃんを呼び出した。
パンちゃんは、土の壁を食べてしまった。
パンダスライム:スライムの亜種。物理攻撃無効。魔法を吸収。
タケオ「パンダスライム…。こいつもバケモンじゃねーか!!」
マリ「でも…。私の友達は2人だけ…。打ち止めで~す。あれーパンちゃん。ちょっと!!!まだ、戦ってくれないとー!!」
パンダスライムのパンちゃんは、おなかが一杯になったのか、眠そうにラクエンに戻っていった‥‥。
タケオ「…。」
パンちゃんは一旦置いといて…。
土壁を失った、スタッグ軍団はキメちゃんを抑えられず、灰になっていった。
カーシ将軍「もうしわ…け、あ…りま‥せん。モトマチさ…ま。」
マリ「キメちゃん!!穴の中に隠れている人たちもやっちゃお~!!こんな、見え見えの伏兵に気付かない奴っている~?」」
タケオ「…。」ドキドキ。
落とし穴の中に隠れていた伏兵!?もキメちゃんによって殲滅された。
マリ「タケオ様!これで邪魔者は居なくなりましたね!!ふふふ!」
モトマチ「なんだこの状況は!!カーシ!!しっかりするのだ!!」
カーシ「かっ…か…。」
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