11.「手紙」
11話
頑張りますので、応援よろしくお願いします。
2022.4.9 加筆修正しました。
よろしくお願いします。
~孤児院 『お使い』された次の日~
「なあ、サン。俺たちなんで、こんな豪華な、ご飯食べてんだ?」
「タケにーちゃんを密告したから...なんじゃない?」
「そうか...そうなってしまったのか...。タケ兄怒ってるかな?」
「ゴージちゃん...。タケにーちゃんは、きっと気にしないよ。
よかったなー。一杯食えよって、笑ってると思う。」
サンは笑った。
~シスターメイ~
昨日、84番から手紙を渡された。
誰からとも言われず「この手紙...。」だけ
でも、私にはわかってる。
差出人が誰かぐらい...。
読みたいけれど、読めない。
あの賢い子が、あんな分かりやすい状況を作って
さらに密告されるなんて事が、あるわけがない。
きっと何かを考え、行動したに違いない。
11番が『お使い』に出された次の日
「ねぇ、シスター。11番はー?」
男女を問わず私に投げかけられるこの質問。
私は『お使い』に行って迷子になったとは言えず「風邪でも引いたかな~」
と誤魔化すしかできなかった。
私は『お使い』から2日後、やっと手紙を読む決意をした。
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シスターメイ へ
シスターが、この手紙を読んでいるという事は
僕は『お使い』に行ってるんだろう。
きっとこの『お使い』は長くなって
もう会えないかもしれない...。
だから、手紙を書くね
今日まで僕を気にかけてくれてありがとう。
今日まで僕に笑顔をくれてありがとう。
今日まで僕に愛情を与えてくれてありがとう。
今日まで僕に勇気をくれてありがとう。
今日まで僕を叱ってくれてありがとう。
全部今日までになってしまった...。
シスターになにも言えず、さよならしてごめんなさい。
僕にとってシスターは
このくそったれな世界で出来た最初の味方だと思っています。
僕にとってシスターは
この孤児院での姉だと思っています。
僕にとってシスターは
この孤児院での母でもあると思っています。
シスターどうかお元気で。
もし、また逢えたら
おいしいご飯おごってね。
11番 タケオ より
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「ふっ。作るんじゃなくおごるんだ。」
私も弟だと思っていたよ...。
タケオちゃん...。
タケオちゃん...。ぐすっ…。
「あれっ?このくそったれな世界!?」
「まさかね‥‥。」
「さぁー。おいしいご飯を、かわいい弟におごってあげる為に、仕事しよ。このくそってれな世界でね!」
どうせ、あの子の事だ。元気でやるわよね♪
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