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冒険に、ついてこないでお母さん! 〜 超過保護な最強ドラゴンに育てられた息子、母親同伴で冒険者になる  作者: 茨木野
11章「最終決戦編」

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178.息子、完全復活する【中編】



 ベリアルたちの居る、魔王の間。


 広いホールの天井に穴が開いた。


 そして、そこから強烈な光が漏れる。


「……っ!」


 あまりのまぶしさに、ベリアルは最初太陽が差し込んできたのかと思った。


 だが違う。


 そこにいるのは、輝く黄金を背に立つ……勇者の姿だった。


「リュージ……それに、カルマ……」


 光の発生源は、彼の持つ聖剣だった。


 あれは以前勇者ユートが使っていたもの。

 だがリュージは完全に聖剣を使えなかった。


「……勇者の力を、物にしたか」


 リュージの右手に収まる聖剣は、ユートの持っていたときと同じ色をしている。


 日輪を手に持っているかのような、強く輝く黄金の色。


「りゅーじ! やったのだな! ついに己に打ち勝ったのじゃな!」


 バブコが涙を流しながら、リュージを見上げる。


 彼は微笑むと、その姿が消える。


 ザシュッ……!


「ほう……」


 先ほどまでバブコを掴んでいた腕が、いつの間にか切断されていた。


 リュージはルコを回収し、バブコの隣に着陸する。


「待たせてごめんね、ふたりとも」


 彼の微笑みに、ルコが静かに涙を流す。


「良かった……ぱぱ。元気……なって……」


 リュージは不思議なほど、穏やかな表情を浮かべていた。


 そこにいたのは、母の後ろで甘ったれていた少年ではない。


 聖なる剣を持ち、人々の平和のために剣を振るっていた勇者……でもない。


 なんとも形容しがたい。

 だがこれだけはいえる。


 今のリュージには、ついさっきまでなかった自信に満ちている。


 それだけは、ベリアルは確信を持って言えた。

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