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冒険に、ついてこないでお母さん! 〜 超過保護な最強ドラゴンに育てられた息子、母親同伴で冒険者になる  作者: 茨木野
11章「最終決戦編」

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173.エルフ、メデューサと戦う【前編】


 リュージ救出のため、天空城へとやってきたカルマたち。


 三手に分かれ、チェキータはシーラ、ルトラとともに、メデューサのいるルートに来ていた。


 培養カプセルのたちならぶ、広い研究室にて。


「さぁ、行きなさいわたくしの可愛い子たち」


 白髪に白衣の女性、メデューサが、手を広げて言う。


 彼女を中心として、広大な魔方陣が出現。

「へ、蛇が! たくさんの蛇が押し寄せてくるのです!」


 魔方陣から這い出てくるのは、通常サイズの白い蛇たちだ。


 チェキータは鑑定魔法を使用する。


「みんな、気をつけて。あの蛇はただの蛇じゃない。特殊な魔法の毒をもっているわ。かまれないように注意して!」


「わ、わかったのです!」


 チェキータは右手を前に。

 シーラは手に持った杖を構える。


「「【火炎槍フレイム・ジャベリン】」」


 ふたりの発動した炎の魔法は、押し寄せる蛇たちに直撃する。


 ドガァアアアアアアアアアアアン!


 蛇は爆炎によって吹っ飛ぶ。


「あら、やるじゃない。けどわたくし、致命傷には至ってないわよ?」


 そのときだ。


 ひゅっ……!


 ザクッ!


「あら……?」


 ぼた……とメデューサの右腕に、矢がささっていた。


 そこからだくだくと血が流れている。


 ひゅっ! ひゅっ! ひゅっ!


 今度は三連の矢が、メデューサの体に突き刺さる。


「こざかしいわね、ルトラ」


 メデューサが手を伸ばす。


 魔方陣がまとわりつくと、彼女の腕は、蛇へと変貌した。


 ずぉっ……!


 メデューサは手を振る。

 鞭のような動きで、周囲一帯を攻撃する。

「手応えがないわね……姿を消しているのかしら?」


 ひゅっ!


 ザクッ……!


「つっ……!」


 ルトラの矢が、メデューサの眼に突き刺さる。


「これくらいで致命傷を……」


 と、そのときだ。


「ガハッ……!」


 メデューサが血を吐いて、膝をついたのである。

 

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