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冒険に、ついてこないでお母さん! 〜 超過保護な最強ドラゴンに育てられた息子、母親同伴で冒険者になる  作者: 茨木野
11章「最終決戦編」

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161.息子、悩む【中編】



 リュージはチェキータとともに、その場を後にした。


 家に帰らず、ふたりは宿屋へとやってきた。


「リュー。何があったの?」


 宿のベッドに、2人並んで座っている。


 チェキータは相変わらず、彼を抱きしめて、頭を撫でている。


 いつも、子供扱いされることを嫌うリュージ。


 しかしこのときばかりは、拒絶することはできなかった。


 メデューサによって知らされた、真実。


 それはリュージの心を深く傷つけた。


 チェキータを近くに感じていると、少しだけその痛みが緩和した。


 だから、離れたくなかった。


「……僕は」


 しばらくして、リュージは口を開く。


「僕は……母さんを殺すために作られた、兵器だったんです……」


 チェキータにとっては、荒唐無稽な話かも知れない。


 しかしリュージは、ぽつぽつ……としゃべり出す。


 自分が人造の勇者であること。


 ベリアルの力を持つ母カルマを殺すために、作られたこと。


 今、リュージは母を殺しかけていること。

「……リュー」


「チェキータさん……僕ね……どうしたらいいのか、わからないんだ」


 ぽた……ぽた……と涙が止めどなくあふれてくる。


「母さんを傷つけることは、嫌だ。それをするくらいなら、僕は死んだ方が良いって……でも……」


 リュージは顔を、手で覆う。


「僕が死んだら、母さんが……悲しんじゃう。どっちにしろ母さんを傷つけることになる。どうしたら……いいの……?」

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