154.邪竜、息子の嫁に励まされる【中編】
自宅のリビングにて。
お腹をすかしたというシーラに頼まれ、カルマは料理を作ることにした。
カルマにとって料理など造作も無い。
万物創造と、そしてなにより、長年培ってきた料理スキルによって、またたくまに料理が完成する。
「できましたよ」
「わぁい! おいしそーなポトフなのですー!」
テーブルの上に置かれたお皿を、シーラが輝くような目で見やる。
「じゅるり……かるまひゃん……じゅるり……」
「どうぞ。召し上がれ」
「わーい! いっただきまーす!」
がつがつがつ!
はぐはぐ!
むしゃむしゃばくばく!
「まったく、相変わらずの食欲ですね」
「ふへへ~……♡ かるまひゃんのおりょーり、おいしくってつい~……」
頬をパンパンにして、笑顔のシーラが言う。
「まったく……じゃんじゃん食べなさい!」
パチン! と指を鳴らすと、テーブルの上にさらに豪華な料理が並ぶ。
こちらはスキルでポンッと作った物だ。
「わふー! いただきまぁす♡」
深夜だというのに、凄まじい勢いで、シーラが料理を食べていく。
「おいしいのです! カルマさんはやっぱり天才なのですー!」
「ふ、ふふうん、そうですかっ? もりもりたべなさい!」
「わふー! わぁい!」
ばくばくがつがつ!
かるまの作った料理を、実に美味そうにシーラが食べる。
あまりの食べっぷりに、そして彼女がそのたびにほめるもんだから、カルマは得意になってどんどんと料理を出しまくる。
「やっぱりカルマさんはすごいなー。お料理得意な天才ママさんなのですー!」
「えへへっ♡ うれしいこといってくれますね、シーラ! ほぉらおかわりですよー!」
「わふー!」
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