表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

記憶を辿る物語3

「なにか手がかりは見つかったか?」

「んにゃ、なにもなしだ。やっぱ事件ってだけあってそう簡単にはいかねーわな」

俺とタヌキは捜査を開始していた。仕方なくだが。

今月に入って行方不明者は15人。先月と合わせれば21人にものぼっていた。

今更だが、タヌキは背が高い。176cmの俺より頭一つ分ほど飛び出ている。髪は茶色い短髪でパッと見は好青年に見える。だからどーしたという話だが、この外見が思いのほか聞き込みの役に立つ。

俺はといえば長い前髪で顔を隠した冴えないルックスだ。髪を切れって?嫌だね。このシャラーンってなってるのが自分では気に入っているから。

「そー言えばこの近くに上手いフィッシュ&チップスの店があるらしいぜ~」

だからなんだというのだ。タヌキは本当にいろいろ唐突だ。

「ダメだ。調査が先だ。図書館で頑張ってくれている月にバレたら屠られるぞ」

当然だ。ちょっと鍵閉めただけでMAX COMBOの女。サボタージュがバレればどうなるかは目に見えている。

「それはいただけねーな。もう少し頑張るか蒼!」

タヌキは姿勢をピッと正すとそそくさと歩き始めた。

正直言えばやめて帰りたい。俺は人と話すのとか得意じゃないんだよ。

「あ、あぁ」

俺達の捜査はまだまだ続きそうだった。


「おーす月~。何かわかったことあったか?」

俺達は月と合流すべく図書館に来ていた。

このイデア王立図書館の蔵書数はこの世界でも5本の指に入るほどだと言われている。高尚な哲学本からちょっとアハーンは内容の本まで幅ひろくだ。

月にはここで事件のあった日のイデアTIMESを調べてもらっている。

「ぜんぜんだめー。被害者の共通点もなければ犯行現場もバラバラ。正直お手上げだわ」

「月にしては珍しいなー。」

「しっ。黙って。図書館では静かにして30分ほど息を止めていてタヌキ」

月はタヌキに冷たくすることが多い。ツンデレか何かだと思っていたがたぶん違う。過去に何かあったのだろうか?

「よしきた!任せときな月。レデーの頼みは断るなってうちのばーちゃんが言ってたからな!」

「いやちょっと待てタヌキ。それはおかしいだろう!」



ザーザザッ

ーーーー違う、違うーーーーーー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ