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外伝-JMG [ジェット・モード・ガン] -  作者: ただっち
最終章ー鳴り響く終焉の咆哮ー
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Mission8-7

 目が覚めると、復活した天野翔琉博士が光をまとっている所を目撃した。

 

 「ば、ばかな……」

 

 そう言ってクトゥルフ=アマギは焦っていた。

 珍しく余裕がなさそうだった。

 

 「アマギ……これで終わらせる‼」

 

 そう言って博士がアマギに攻撃しようとしたその時、神殿が激しく揺れ始める。

 その衝撃からか、壁の隙間より海水が侵入し始める。

 

 「なんだ、この揺れは……‼」

 

 と驚いていると、デバイスに緊急通信が入る。

 

 [マスター、こちらサンシャイン。応答願います]

 「おう、サンシャイン‼無事だったか」

 [艦体に多少はダメージを受けましたが、機能的に問題はありません]

 「サンシャイン、ガタノトーアはどうなった?」

 [それが、先程戦闘途中で突如我に返ったと思うや否や、今神殿に体当たりしてます]

 「なんだって‼」

 

 じゃあ、この揺れは……あの巨体がぶつかってるから……ってまずい。

 

 「博士、みんな‼脱出を‼」

 「いや、俺は残る……こいつを倒さないと、終われない……」

 「翔琉が残るなら俺も……」

 「だめ‼ライたちは先に避難してて」

 「また、あんたはそうやって一人で全部抱え込もうとする……悪い癖よ、翔琉」

 「ディル……」

 「なにも、アマギごと脱出すれば海上で戦えるでしょ?みんなで……ね?」

 

 パチン、とディルが指を弾くと、俺たちは神殿の入口に立っていた。

 そして、アマギは海上に佇んでいた。

 

 「あははは♪外に出られた……んじゃあ、波を起こしてお前たちを沈めてやるよ」

 

 そう言ってクトゥルフ=アマギは、その巨大な拳を振り下ろして海に衝撃を与えようとする。

 だが、その拳は振り下ろされることはなかった。

 振り下ろされる直前、その拳を絡めとる生物がいたからだ。

 

 「なに‼」

 「御父様の肉体をかえせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼」

 

 それはガタノトーアだった。

 なぜ、視認できているか……といえば、俺たちは今、天野翔琉博士が放ってる光を浴びたお陰で石化しなくてもやつを見ることができる状態だった。

 つまるところ、俺たちに石化耐性を与えてくれたのだ。

 

 「御父様ぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 「消えろ‼」

 

 そう言って、クトゥルフ=アマギはガタノトーアの貝を殴り始めた。

 貝類は基本的に、貝殻の中に主要な内蔵が入っていることが多い。

 そして、その一部を損傷するだけで致命的になってしまう場合もある。

 

 「御父様ぁぁぁぁ止めてぇぇぇぇ」

 「あははは♪俺はお前の御父様ではないのだ……俺の御父様なんて……あははは、死ねぇぇ」

 「お、御父様……」

 

 ピキピキっと、貝が割れ行く音が不気味にこだまし始める。

 そこですかさず、博士はクトゥルフ=アマギに飛び蹴りを食らわせた。

 予想だにできなかった。

 あんな小さな身体が、あんなビルに匹敵する巨体を吹き飛ばすことなど。

 

 「お、御父……様……」

 「光の魔法:光治」

 

 そう言って博士は、ガタノトーアの傷を癒し始める。

 

 「お、お前は……?」

 「俺の名前は天野翔琉。普通で普通な人間だよ」

 「翔琉……そうか、お前が……」

 「君、操られてたんだろ?あの君の父親の肉体に宿ってるやつに」

 「なぜそれを?」

 「お前の目……前に、操られてたやつと同じ目をしていたから……かな?」

 「ふふっ……本当なら、僕と目を合わせたら石化しちゃうのに……君は平気なんだね。普通じゃないじゃん……」

 「まあ、そこは置いといて……それより、お前の御父様の件だが……」

 

 そう言って、なにやら博士はガタノトーアに対して話していた。

 そして、ガタノトーアはそれが嬉しかったのか、身震いして喜んでいた。

 そして、博士が合図すると、海底に身を潜めた。

 

 「さあ、立てよ……アマギ」

 「ぐぐぅ……玩具ごときがぁぁぁ‼」

 

 クトゥルフ=アマギは再び、その巨体を起き上がらせる。

 そして、博士は戦闘の構えを取る。

 

 「こうしちゃいられない……俺たちも参戦しなきゃ‼」

 

 そう言って俺が神殿から飛び出した瞬間、アマギは入口を光の結界で閉じ込めた。

 

 「え?」

 「あちゃぁ~やられた……」

 「どういうこと?」

 「アマギによって戦力を分散されたんだよ……」

 「ごめんね、ジェットくん。できるだけ早く解除するから、翔琉と協力してあいつを倒してね」

 

 そう言うとディルたちは、光の結界に攻撃を始めた。

 

 「白百合‼」

 「私も、早く出してもらうから‼先にいって、ジェット‼」

 

 そう言って、白百合も結界に刀で攻撃を始めた。

 仕方がない、やるしかないようだな。

 

 「コードネームジェット……戦闘を開始します」

 

 

 天野翔琉博士は、光を帯ながらクトゥルフ=アマギに打撃攻撃を加える。

 俺はといえば、アマギが博士に対する攻撃を、撃ち落とす後方支援を行っていた。

 

 「ええい、ちょこまかと……」

 「喰らえ‼」

 

 と、クトゥルフ=アマギの顎に博士は強烈な蹴りを食らわせる。

 脳震盪が起きたせいか、一瞬アマギの動きが止まった。

 

 「ジェットくん‼クトゥルフの首もとのネックレス狙える?」

 「ネックレス??」

 

 そういえばクトゥルフ=アマギの触手で覆われた首もとがほんの数ミリ赤く光ってる場所がある。

 あれか?

 

 「超遠距離ライフル装備……博士、クトゥルフの触手を一時的に固定できます?」

 「お安いご用‼光の魔法:破矢(はや)

 

 博士は自身を纏ってる光から、針状の光をクトゥルフ=アマギに打ち付ける。

 よし、触手が固定された。

 

 「今だよ‼」

 

 天野翔琉博士の声と同時に俺は弾丸を放つのだった。

 空間を引き裂き、風にも動じず、打ち上げられた波までも突き抜けて、クトゥルフ=アマギの首からぶら下げていたネックレスに当たった。

 赤く光を帯びたネックレスは、パキンっと割れ砕け散った。

 

 「さあ、今だよ‼ガタノトーア‼」

 

 そう言うと、ガタノトーアが浮上し、どこからか持ってきた魂のようなものを、クトゥルフ=アマギの肉体に押し当てる。

 すると、クトゥルフ=アマギは苦しみ始める。

 

 「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!そんなぁぁぁぁぁぁぁいや、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 そう言って、アマギはクトゥルフの肉体から引き剥がされた。

 上空に魂として浮かび上がり、アマギの容姿の姿として投影される。

 そして、クトゥルフの肉体は再び動き始める。

 

 「うぐぅぅぅぅ……」

 「御父様……?」

 「おぉう……我が子ぉ、ガタノトーアぁよ……そしてぇ、人間たちよぉ……感謝するぅ」

 

 そう言って、クトゥルフはアマギをギロリと睨み付ける。

 

 「貴様ぁ……我が肉体をぉ奪うだけではぁ飽きたらずぅ……我が肉体をぉ使ってぇ……我が子をぉ傷つけおってぇ……‼」

 「ふん……旧支配者ごときが、現支配者に逆らうの?」

 「否ぁ……お前は現支配者かもしれぬぅ……だがぁ、我の前任者……すなわち……お前の……」

 「やめろぉぉ!!」

 

 そう言ってアマギは、珍しく怒鳴り声を上げた。

 そして、スッと自身の懐からナイフのようなものを取りだす。

 

 「このナイフは、霊体ですら切りつけることのできるもの……このナイフを使って、今から……」

 

 グサッ……と、自身の魂めがけて深々と差した。

 そして、アマギは吐血し始める。

 

 「俺の命を使って……この世界を終わらせてやる‼」

 

 アマギはそう吼え、笑いながら消滅したのだった。

 終わらせる?とは?

 そう思った瞬間、地鳴りが始まる。

 神殿も崩れ始め、クトゥルフとガタノトーアは海中へ逃げた。

 俺と博士は未だに脱出できていない仲間たちを救うべくこの地にまだ残っている。

 

 「絶対滅亡操作(アルティメットキャンセル)‼」

 

 天野翔琉博士がそう言って光の結界に手をやると、結界は消滅する。

 

 『みなさん、迎えに来ましたよ!』

 

 そう言って浮上している戦艦に俺たちは急ぎ乗り込む。

 いったい何が起こると言うのだ?

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