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外伝-JMG [ジェット・モード・ガン] -  作者: ただっち
最終章ー鳴り響く終焉の咆哮ー
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Mission8-3

 【ルルイエの神殿内部】

 

 俺たちは先程の穴から、ここルルイエにある神殿内部へと入った。

 ここが俗にいう、旧支配者が封じ込められ眠らされたとされる旧支配者の神殿……と呼ぶべきなのだろうか?

 

 「しっかし、妙だな……」

 

 と言うのも、ここは建物内部。

 外は石によって囲まれた場所なはずなのに……なぜか、辺りがはっきりと見える程に明るい。

 回りに生えてる苔のようなものが光っているからだろうが……。

 

 「こんな苔、見たことないぞ……」

 

 と、俺や白百合は驚いていた。

 現在の地球では見ることが困難な植物がきちんとここにはあることにも驚きだが、なにより一番は……。

 

 「石像……」

 

 辺りの壁一面には、いろんな生物を型どった石像がずらりと並べられていた。

 いろんな動植物のいろんな標本……とでも言うべきなのだろうか。

 石化能力を保有しているとされる化け物【ガタノトーア】。

 やつならば、この風景を醸し出すことも用意だろう。

 

 「さあて、急ぐよ……」

 

 そう言ってディルは独断でどんどん奥へと進もうとする。

 けど、道がわからずしきりにこちらをチラチラ振り返りながら行っている。

 あー、もう分かりましたよ。

 先導すればいいんでしょ。

 

 「えっと、ルルイエをスキャンしたマップっと……」

 

 俺はデバイスを取り出し、3Dマップとして表示しながら前を進む。

 ルルイエの旧支配者の神殿は謎多き場所である。

 毎回毎回、道が変動し、位置が変わってしまう神殿。

 建物自体がルービックキューブのように回転でもしているのだろうか。

 というほどに、変動する。

 それは、日ごとに変動するらしい。

 こちらがわの科学者が考えた説では、潮の流れなどが関係しているのでは?という風にしてある。

 でなければ、通常神殿内部に化け物がいるだなんて知らなければ……そんな程度しか考えることができない浅はかさでもあるけどな。

 

 「……まっててくれ、博士」

 

 俺たちは地下へと進む……。

 

 

 【一方、ルルイエ旧支配者の神殿最奥部では】

 

 「はぁ、はぁ……」

 

 

 呼吸が乱れて苦しかった。

 ここまで来れば大丈夫かな?

 俺の名前は天野翔琉。

 中学生だ。

 俺はどういうわけか、理科室で起きた実験で、異世界に飛ばされてしまった。

 そこで、魔法を扱う魔導士たちと協力して元の世界へ変えるために様々な事をやった。

 結果として元の世界へ帰る扉が開き、元の世界へ帰れたはずだった。

 のに……また、異世界へと……否、正確には未来の世界へとやって来てしまったのだ。

 始め、ここにやって来たとき……俺はどういうわけか、結晶体の中に封じ込められていた。

 それは、一種の子宮内部と同等の構造だったらしく、閉じ込められている間も酸素や栄養などは与えられていた。

 だが、目を覚ますことは出来なかった。

 その結晶自体が強力な睡眠作用を持っていたのかもしれない。

 そして、俺は意識だけの状態になっていた。

 俺の魂には2体の神が宿っている。

 1体は創造の神レネン。

 もう1体は、神魔法の化身アマデウス。

 だが、意識だけの世界では二人の力がうまく発揮できず、魔法が発動できずにいたのだった。

 そこで、考えたのはアマデウスの力を一時的にレネンに与え、レネンが更に高めた力を俺が使うというもの。

 いわゆる、濃縮作業というやつだ。

 希釈されていたものを、再び濃縮させ、それを扱うことにより、様々な事象を引き起こしてきた。

 例えば、外の世界への干渉だったり、外の世界の人物たちを援護したり……などなど。

 一番の問題は、眠っている間に結晶体を守っていた獣たちだった。

 クトゥルフ神話を読んでいたからこそ、なんとなく理解できていた。

 外にいた獣の1体は、ガタノトーアだということを。

 ガタノトーア……旧支配者クトゥルフの眷族で石化能力を保有している獣。

 さすがに神を宿していて、更には魔法耐性も高いけど、神話の獣相手に効くかどうかは保証できない。

 故に俺は待った。

 そいつが、離れてくれる時を。

 そして、その時はやってきた。

 だから、俺は結晶を破壊して自力で脱出を試みた……けど。

 

 「テケリ・リ♪テケリ・リ♪」

 「やばい、追ってきた‼」

 

 なぞのスライムのような軍団に追いかけ回されているのだった。

 確かあれは、ショゴスだったかな。

 低級種族……って扱いだったはず。

 でも、今はヤバイ。

 なにせ、結晶を破壊するときにだいぶ力を使ってしまったから、神様二人とも今、疲れてるから魔法は使えない。

 俺がこちらの世界で魔法を使うには、神二人の力を借りないと発動できないのに。

 あとは、数週歩いていなかったせいで、うまく、動いてくれない身体のみ。

 近くに落ちてた木の棒を杖がわりについて急いでいるものの……くそっ。

 

 「はぁ……はぁ……」

 「テケリ・リ♪テケリ・リ♪」

 

 ショゴスたちの動きも早まってる。

 急がな……。

 

 「うわっ‼」

 

 前を向いて走っていなかった……というより、下を見て走っていなかった。

 大きい石に足を持っていかれてしまい、俺はその場に倒れてしまった。

 しかも不運なことに、足をその時に捻ってしまったようだ。

 つまりは、捻挫した。

 

 「テケリ・リ♪テケリ・リ♪」

 「ま、まずい……」

 

 俺は木の棒を使って立つが、もうそこまでショゴスたちは来ていた。

 足を引きずりながらも、俺は必死に逃げた。

 壁に身体を寄せながらも、目眩がしようとも……懸命に。

 

 「テケリ・リ♥テケリ・リ♥」

 「なんで、今度はそんな発情してるかのような鳴き声を……‼」

 

 俺は正面を見て悟った。

 どうりで、ショゴスたちが追いたてるかのように追い回してくるはずだ。

 ショゴスたちは、低級種族。

 低レベルの知能しかないとされ、主に操られる形で動くことが多いという。

 そんなショゴスたちが、大勢で順序よく俺を追い回していたってのは、本来あり得ない。

 となると……黒幕的存在がいたってことになる。

 その黒幕こそ、今まさに目の前にいる巨大な生物……旧支配者クトゥルフだったのだ。

 

 「やあ、翔琉。目覚めたようだね」

 「な、なぜ俺の名前を……」

 「ふふ……仮にも旧支配者って言うのだから、それくらい嗜む程度ですよ」

 

 といって、クトゥルフが手を上げると、ショゴスたちが出入口をそのスライム状の身体で覆ってしまう。

 脱出口をすべて塞がれてしまった。

 

 「さあて、翔琉。私が何者かは既に知っているようだね」

 「……旧支配者クトゥルフ……でしょ?」

 「ご明察。私こそが、旧支配者と言われたクトゥルフそのもの……。とはいっても、昔に死んでしまっているんだけどね」

 「……たしか、ルルイエはクトゥルフの亡骸を封印したとされる場所っえ記憶してたから、なんとなくそうは思ったけど……じゃあ、あなたはなぜ生き返っている?そして、なぜ人の言葉を話せている」

 「ふふ……それはね……お前を殺すためだよ……翔琉……そして、レネン‼」

 

 そう言ってずるりと、クトゥルフの身体から出てきたのは、邪神アマギだったのだ。

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