1/21
第1小節「四匹の迷子」
誰もいない音楽室。
埃をかぶった楽器。
壁に残された全国大会の写真。
そこには、かつて響いていた音楽の記憶だけが残っていた。
けれど、誰もいなくなった場所には、まだ終わっていない何かがあった。
⸻
廃部寸前の吹奏楽部に、
一人の少年が訪れる。
⸻
神谷奏。
彼が見つけた古い楽譜の最後には、
先輩たちが残した言葉が書かれていた。
⸻
『音楽は、居場所をなくした人を迎えに来る』
⸻
その日。
放課後の音楽室に、
最初の音が響く。
⸻
『放課後ブレーメン』
開幕。




