#7 罠
「俯角45度、全速前進せよ!」
僕は即座に500隻の戦隊全艦に、下方へ前進するよう命じる。
「准将閣下、なぜ下方に……」
「何か来る、味方艦隊にも回避準備連絡、急げ!」
この時点で、何が来るのかはわからなかった。が、何かいることは間違いない。このまま成り行きで行けば、僕は死ぬのだから。
そうとわかっているから、僕は敢えて回避運動をとることにした。
まさにその、直後のことだ。
「高エネルギー反応!左側面、数およそ3000!」
陣形図上に、左側面に敵はいない。が、エネルギー反応は確認された。
「左翼艦隊全艦に伝達、散開し、全力即時退避せよ、と!」
もうなりふり構っていられない。とにかく、攻撃があることだけは間違いない。僕が伝えた回避運動に連動して、何隻かが動き始めた。
陣形は大いに乱れた。が、それどころじゃない。そうこうしているうちに、その謎の砲撃が放たれた。
目の前に、ビームの無数の筋が横切る。もう少し上にいたら、あの真っただ中に我が艦隊はいたことになる。
左翼艦隊の最も左に位置していた我が戦隊は、あれをもろに食らいうところだった。
しかし、あの砲撃の正体はなんだ? 僕は即座に命じる。
「敵ビーム兵器の発射地点に指向性レーダー照射、敵の砲撃源を探れ!」
なりゆきならば、あれが僕の「死」だった。まったく想定外のところからの砲撃だ。味方も回避したが、何隻かやられたはずだ。しかし今はその発信源を捉えるしかない。
が、レーダー士からの報告は、実に拍子抜けする内容だった。
「全長が60メートルほどの物体を3000機ほど探知。おそらく、無人の浮遊砲台かと思われます」
ひと言で言えば、罠を仕掛けられていた、ということになる。冷静に考えれば、当たり前のことだった。ここは敵の支配地域であり、この程度の罠ごとき仕掛けるのは当然だろう。罠があるから、ただ我々が引っかかるのを待てばよい。なるほど、だから敵が動かないわけだ。
「このままでは、前進は不可能だ。我が戦隊にて浮遊砲台を破壊する」
「はっ、ではいったん後退し、敵浮遊砲台群に向けて……」
その直後だ、再び異変が起きる。
「ワープポイントに反応多数! 敵艦隊、出現!」
このタイミングで、さらに敵が現れた。数は増大していく。あっという間に敵は、1万隻もの艦隊となる。
つまりこれは、浮遊砲台の罠にかけた後に、混乱した我々に総攻撃をかける作戦だったということか。敵の方が、一枚も二枚も上手だったということになる。
これでは、浮遊砲台攻撃どころではない。
「総司令官閣下より入電! 全艦、撤退せよ!」
が、ここで総司令官から撤退命令が入る。最初の浮遊砲台で、残念ながら11隻が沈んだ。逆に言えば、11隻で済んだと言える。だがその内、我が戦隊からは7隻、残りは左翼艦隊内から4隻だ。損害は小さいが、目の前の現状はそれどころではない。敵を各個撃破どころか、大艦隊となって我々の前に現れたのだから。
そもそもの作戦の前提が、崩れ去ってしまった。この撤退命令の判断は正しい。
が、最前線ではそれどころではなかった。
「味方の左翼艦隊は総崩れです。浮遊砲台からの攻撃が散発的に続いている上に、敵は全速前進で迫ってきます」
「敵射程圏に入るまでの時間は?」
「およそ、3分!」
つまりこのままでは、3分後に味方艦隊に多大な損害が出る。そういう局面にさらされてしまったということだ。
が、砲撃戦前だったのが幸いする。僕はそう思った。
「我が戦隊は前進する」
僕はそう参謀長に伝える。
「前進して、何をなさるつもりで?」
「敵味方がまだ遠いうちに、あれを放つ」
「また、あれですか」
「そうだ。だが、こういう時こそあれの効果は絶大だ。なにせ、放った後はただ後退すればそれでいいのだから」
「その通りですね。了解です。眩光弾、全弾発射します!」
僕の命を受けた参謀長が、全艦に伝達する。
「全艦前進! 射程圏ギリギリで、眩光弾を全弾発射!」
陣形図上でも、味方の500隻だけが突出する。全速後退する味方を支援すべく、殿部隊としての役目を果たすべく前進を続ける。
一方の敵艦隊はといえば横陣形に展開しつつ、最初の5000隻は即座に集結し終え、あとから来た艦隊との合流を果たそうとしている。
これは計算尽くめな動きだな。最初からこういう作戦だったということは明白だ。僕は陣形図を眺めつつ、号令を発する。
「眩光弾、発射!」
バスッバスッと音を立てて、全艦から2発づつ、つまり1000個近いの眩光弾が発射された。炸裂までに、30秒かかる。それを放った我が戦隊も、後退を始める。
「急げ! 今回こそ、楽に帰投するぞ!」
変な号令だが、いつもに比べたら楽な撤退には違いない。もうこれ以上、ここにとどまる必要もなくなった。敵の追撃さえ阻止してしまえばいい。眩光弾さえ炸裂すれば、それがかなう。
が、その30秒の内に、我が戦隊は敵の射程内につかまってしまう。
「敵艦隊、砲撃を開始!」
「シールドを展開し、回避運動しつつ後退だ! あと数秒、もてばいい!」
本来ならば、少ない敵を相手に敵側面に回り込むなどし、敵を圧倒しているはずだった。が、敵は浮遊砲台という罠を仕掛けていた。それゆえに、目算が狂った。
考えてみれば、その程度の仕掛けを施すのは当たり前のことだった。過去の戦いでもいくつものそういう事例があり、連合側は何度もやられてきた。逆も然りで、連盟軍を罠に追い込んだ記録もある。
そのたくさんの教訓を、まったく活かせなかった。
実に情けない限りである。
と僕が考えた直後、ようやくあれが炸裂した。
「眩光弾、着火!」
目の前には、光の玉が無数に現れる。それらは光と妨害電波を出し、味方の存在を覆い隠してくれる。
「転舵、反転! 全力で逃げるぞ!」
結局、5度目の負け戦となってしまった。が、今回は眩光弾を使うだけで済んだ。味方には悪いが、楽な撤退戦だ。ここは総司令官の撤退判断の早さに、感謝すべきだろう。
とはいえ、味方が11隻もやられた。1100人、そのうち7隻、700人が我が戦隊だ。
無傷とはいかなかった。もっと早く回避運動を指示していれば……それが、唯一の心残りだ。
眩光弾を隠れ蓑にして逃げ帰った我が艦隊はすぐさま地球1060星系に戻り、小惑星帯にたどり着いた我が軍は、そこでいったん、補給を受けることとなる。
さっさと帰りたいところだが、敵がそのままこちらの星系に押し寄せてくる可能性もある。そのために、すぐには帰れない。追うつもりが、追われる身になってしまった。このため、この小惑星帯で3日間の待機を命じられる。
我が戦隊の補給は、旗艦である戦艦ルストマルクで行われることになった。戦艦には30~40基のドックがあり、そこで順次、補給を行う。現在は臨戦態勢のため、エネルギー補充を行った後にすぐに離脱し、敵の攻勢に備える。
が、戦隊旗艦である我が2500号艦だけは、補給を終えた後も接舷を続けている。
というのも、僕が作戦会議に呼び出されたからだ。他の分艦隊、500隻以上の戦隊を率いる少将以上の将官、および参謀本部の人員らもそこに出席する。
「シュパール准将、よく敵の攻勢を止めてくれた」
総司令官であるディークマイヤー大将よりお褒めの言葉をいただいた。今回ばかりは、ライヘンバッハ少将も文句は言えまい。今回は500隻ではなく、一個艦隊の撤退のために使ったのだ。金勘定専門のあの少将ならわかるだろう。艦当たりの単価は、これまでの場合と比べてけた違いに安い。
「さて現在、哨戒艦を派遣し情報収集に当たらせているが、今のところ敵が攻勢に転じたという情報はない。油断はできないが、これまでの前例も考えて、おそらく攻めてくることはないだろう」
そう総司令官閣下は結論付ける。これには僕も同意だ。たとえ攻めてきたところで、それを維持できるほどの戦力的余裕が敵にあるとは思えない。守りには強みを持っているが、攻めに対してはあまり自身がないとみえる。これまでの戦いでも、何度かこちら側に侵攻する機会はあったが、結局のところ一度も行われてはいない。
あちらの事情は定かではないが、ともかくこれまでの経験からしても、今回も敵が攻勢に出てくることはないと考えるのが妥当だと思われる。
と、そんな話を総司令官閣下がなされた後に、僕に質問を投げかけられる。
「しかし、浮遊砲台の存在というのは思いつかなかった。言われてみれば、あそこは長らく敵の支配下にあったのだから、その程度の罠の存在は考慮すべきだったな。ということで、シュパール准将」
「はっ!」
「誰も考慮できなかったその罠の存在に、いち早く気付いたのは貴官だと聞いた。即時退避を勧告してきたともいう。貴官はなぜ、あの罠の存在に気づけたのだ?」
「ええと、それはですね……高エネルギー反応が艦隊左側面より感知されて……」
「そのエネルギー反応が起こるよりも早く、貴官の指揮する戦隊500隻は移動を開始したと聞いたぞ。つまり、エネルギー反応よりも早く、何らかの予兆を感知していたということではないのか?」
実に答えにくい質問を、総司令官閣下が僕に投げかけてきた。本当の理由は、僕が家でかくまっている追放されたあの令嬢が、「死を読む」という不可思議な呪術を用いて僕の死の瞬間を予測し、その内容と、それが起きるタイミングを知らせるお守りとともに避けるべき時を悟り、それを基に戦隊を動かした、というものだが、そんな話をこの場でしても、果たして信じてもらえるだろうか?
しかもだ、貴族の呪術というものは門外不出、口外無用のものとされ、厳重に秘匿され続けてきた。ということは、それを話せば何かとんでもない「たたり」のようなものが起きるのではないか?
そう考えた僕は、この場は正直に話すのをやめて、こう答えるにとどめた。
「直前に、二つに分かれた敵の左翼側の艦隊が前進を始めたのです。あの動きを見て、とっさに何かあると感じ、戦隊を動かしたのです」
「確証もなく、そのように数百隻もの艦艇を動かすことなど、しようと思うものかね?」
「小官は殿の経験が多く、直感で動かすことが多くございました。それゆえ、敵の不可解な動きに敏感で、それゆえにどうにか生き延びております」
「なるほど、貴官は確かに、撤退戦で自身より多くの敵艦隊を相手にした経験が豊富であるからな、敵の動きに対し、反応が早いのは当然であろう」
ふう、なんとかごまかせた。周りにいる将官の中には、僕を疑いの目で見る者もいるが、まさか敵と内通していた、とまで考える者はいないだろう。もしも僕がそんな内通者だったならば、むしろ今回とは逆の動きをしていたはずだ。
ともあれ、今後敵が侵攻してきた場合に備えての作戦会議は終わり、1時間ほどで僕は解放された。
この5000メートル級の戦艦の艦橋の一角にある会議室から出て、僕は通路を歩く。
そこで、僕の姿を見て手を挙げる士官を目にする。よく見れば、それはボルツ中佐だ。会議の終わりを、待っていてくれたようだ。
「疲れた顔してるな」
軍務以外ではため口になるこの軍大学同期の男に、僕は答える。
「疲れない作戦会議なんて、あるわけないだろう」
「ちげえねえ。ところで、今からこの下の街に行かねえか?」
「そのつもりだが、そこでどこに行くんだ」
「行ってから考えるさ」
こいつ、参謀長という艦隊運動に関して重大な役目を担っていながら、私生活はいつも行き当たりばったりだ。そこで僕は、この男に提案する。
「それなら、行きたい店がある。そこへ行こう」
「行きたい店? お前、また辛い店に連れていくつもりかよ」
「それはそうだが、辛いものばかりの店でもない。お前でも食べられるものを扱っている。だから安心しろ」
「ちぇ、しょうがねえなぁ。では参謀長、准将閣下にお供いたします!」
調子のいい男だ。どのみち、ここには互いの伴侶となる人がいない。ここから数億キロ離れた青い星で、僕らの帰りを待っている。
が、帰れない以上、長年の腐れ縁をもつこの男と過ごすほかない。通路の奥に向かい、そこにある大型の3基のエレベーターの前に立つ。
その一つが開き、中に乗り込む。降下するエレベーターは、意外に時間がかかる。
この大型艦の艦橋のほぼ真下には、400メートル四方、高さ150メートルにくりぬかれた空洞がある。元々、戦艦というのは5、6キロほどの小惑星を削り出し、そこに武装や機関、ドックなどを取り付けて作られる巨大なわりに簡素な宇宙船だ。その小惑星のど真ん中をくりぬいて、そこに2万人ほどが住む居住区が作られている。
この居住区には住居だけでなく、多くの商業施設もあり、補給のために訪れた駆逐艦の乗組員、それに地球1060からやってきた商人たちの商談の場になっていたりする。そして400メートル四方という限られた空間に、できるだけ多くの住居や店を押し込めるため、4層構造を成している。
そのエレベーターが下りた先は、まさにその4層目のすぐ上あたりにある場所だ。
エレベーターを降りると、目の前にはちょうどホテルのロビーが見える。その後方にはガラスがあり、先ほどの4層構造の街を一望できる。
上には太陽灯、その下には、4層目の歩道面と、その歩道に囲まれるように5階建てほどのビルが碁盤目状にびっしりと並んでいる。歩道と歩道の間には隙間が開けられており、その下の階層まで見える。2、3階層目もほぼ同じように歩道とビルの並ぶ構造ではあるが、一番下の一層目だけには道路が作られており、無人のタクシーやバスが走っている。
このホテルのロビーでエレベーターを乗り換えて、僕はさらにその下の3階層目に向かう。その階層の街並みの中ほどあたりに目的の店がある。
エレベーターを降りて3階層目に入ると、真上に4階層の地面が見える。目の前にはちょっと開けた広場があって、そこを抜けると歩道と、上下の階層をつなぐ長いエスカレーターが見える。
5階建てのビルのてっぺんが、ちょうど上の第4階層の床を支える柱の役目を果たしており、そのビルの1階部分はほぼ店となっている、ビルによっては丸ごと商業施設であることもあるが、多くは2階より上が住居となっている。
店も飲食店、雑貨、服飾、家電、書籍など多彩な店が並ぶ。どの店も窓に取り付けられたディスプレイできらびやかな映像を流しつつ、店の存在をアピールする。
が、僕が向かったのは、そんな豪華なディスプレイなどない店。シンプルな黄色いその看板に、見たこともない文字で書かれた赤い文字らしき模様が2つ見えるだけの簡素な店だ。
しかし、この店は地球001発祥の店だという。我々、連合側、そして連盟側も持つ恒星間航行の宇宙技術を生み出したというその星からきた店に、僕は入る。
「いらっしゃい」
異国情緒あふれるその雰囲気に、ボルツ中佐は戸惑いを隠せない。
「こんな店、あったのか?」
「最近できたらしい。なんでも、辛いもの好きの貴族が多いと聞いて、わざわざ地球001から進出してきたそうだ。歴史も古く、かなり人気のある店だぞ」
「てことはやっぱり、辛いんじゃねえのか?」
「いや、メニューのこの辺のものは辛くない。手羽先にチャーシュー、ワンタンメンあたりならお前でも大丈夫だな」
「そ、そうなのか? で、お前は何を食べるんだ」
「タイワンラーメンだ」
「な、なんだそりゃ?」
「名前の由来はよくわからんが、とにかくこの店で一番辛い食べ物だ」
周りを見ると、すでにそのタイワンラーメンを食べている貴族風の人物が見える。あの汁の赤さから見ると、相当な通だな。僕は現れた店員に、注文を伝える。
「手羽先、チャーシュー二つ。で、ワンタンメンを一つに、タイワンラーメンも一つで」
「タイワンラーメンの辛さは、普通でよろしいですか?」
「いや、イタリアンで」
そう伝えると、店員は注文を厨房へと伝えるため戻っていった。それを聞いていたボルツ中佐は、不思議そうに尋ねる。
「おい、なんだそのイタリアンというのは?」
「タイワンラーメンの辛さを表す言葉だよ」
「辛さ?」
「普通の辛さの上に、イタリアン、メキシカン、アフリカン、そして最上位の辛さとしてエイリアンというのがある。普通の辛さでも耐えられない人用に、アメリカンというやや辛味を落としたものもあるな」
「変な呼び名だなぁ。どうしてそう呼ばれているんだ?」
「さあな、その起源までは僕も知らない。この店独特の呼び名だそうだ」
と言っている僕だが、僕もここに来たのは二度目。あの時は普通辛さまでは耐えられた。今ならば、もう一段上の辛さまではいけると確信し、チャレンジすることにした。
これがシルビアなら、いきなり「エイリアン」だろうな。などと考えているうちに、その品が現れた。
明らかに、汁が赤い。だが、斜め前に座る貴族の麺ほどではないな。あちらはアフリカン辺りを食べているのであろう。そんな貴族を横目に、僕はやってきた麺を一口、口にする。
口の中に、激痛が走る。しまった、ちょっと考えが甘かった。シルビアに鍛えられたからいけるかと思ったが、その上を行く辛さだ。
が、まったく食べきれないレベルではない。染み出る汗を感じながら、僕はそれをすすり始める。
「お、おい、大丈夫か、汗の量がすげえことになってるぜ」
「あ? それくらい分かってる。だが、敵のあの浮遊砲台の罠に比べたら、たいしたものではない」
僕はなぜかそう返したが、それはそうだ。見た目からでは想像がつかないほどの辛さは、やはり罠と呼ぶべきものだろう。だが、死をもたらすほどのものではない。
むしろあの浮遊砲台を使って、我々を罠にかけようとした敵の司令官に、こいつをくらわしてやりたいものだ。なめてかかり、この予想外の辛さにしてやられるところを目の前で眺めて薄ら笑いしてやりたい気分だ。
この後、帰還後に行われる合同葬儀には、我が7隻の乗員の家族らも集まることだろう。彼らの前で、どんな顔をすればよいのやら。僕としては、ふがいない限りだ。
そのふがいなさを戒めるために、あえてこの宇宙一の技術力を持つ星からやってきたこの店の辛い麺を、食らってやろうと思った。
しかし、一方で僕は思う。
シルビアがいなければ、僕は確実に死んでいた。今回、生き残れたのは彼女のおかげだ。もしも彼女がいなければ、僕はこんなところで想定外の辛さと格闘するなんて現実を迎えることは、決してなかったであろう。
いや、今はそれ以外のことの方が、頭の中を占めている。
この店に、シルビアを連れてきたら大喜びだろうな、と。
そんなことを考えながら、呆れるボルツ中佐の前で僕は、汗だくになりながらタイワンラーメンと食べ続けた。