↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
1/1

1

「ただいま~」

マンションの一室、独り身の俺、大神慎治《オオカミシンジ》が花束を抱え帰ってきた。



「クビか~」

ビールを片手にスルメをほおばりながら、たそがれていた。


昨日の事である。

いつものように出勤し、いつものように仕事をこなしていた。

昼食後、午後からの仕事をしようと思っていた時だった。会社の社長からお呼びだしをくらい、渋々行くと、社長と社長の息子であり、俺の後輩にあたる田淵《タブチ》とうちの課の上司がいて、社長は重い顔をし上司と田淵がニヤニヤしている。嫌な予感もしつつ、話を伺うと、愕然とした。話を簡潔にまとめるとこうだ。「クビだ」と。俺自身それなりにこの会社に貢献したと思う。いろいろな企業さんと契約し仕事を取ってきた。が。それを面白いと思ってない、ただ社長の息子だからって上からものを言う田淵と、自分の役職が危ういと思った上司が手をくみ俺をはめた。ということだった。

時間がないため、明日荷物をまとめ、出ていくようにと。

で、今にいたると。




今の時代、30も後半に入り職なし、それもクビだったら、取ってもくれないだろう。

一人暮らしだったため、金はある。だいたい540万くらい。

でも、一生というと心もとない。

パソコンを開き、何かいい職はないか探していると、あるひとつのサイトと出会った。

それは、VRMMO「moon fairy story」略して「モフ」。いま話題の仮想空間型で初の中で稼いだコインを現実の現金として、換金できるシステムを導入したゲームである。

俺はこの現実にもう飽き飽きしていたので、ゲームの知識も経験もないが、やってみようと思った。


このゲームをするには、ヘルメット型の機械が必要だった。

「値段は~14万か」

俺は迷いもなく、即ポチし、4日後届いた。


布団に寝転がり、機械をはめ、ゲームを開始した。





真っ暗の中、目の前にスクリーンが表示され、音声が聞こえた。

「ようこそ!moon fairy story へ!まず、あなたの名前を入力してください。」

「名前か~う~ん。よし!これでおk」

「月狼《ルウ》でよろしいでしょうか?」

「はい」

「次に主職業《メインジョブ》を決めてください」

手元にスクリーンが出ていろいろな職業が写し出されていた。

剣士や魔法使い、狩人などの戦闘職

鍛治師や錬金術といった生産職もあった。

いろいろな職業で悩んでいると、ひとつの職業に目が止まった。

薬師だ。小さい頃から植物が好きだったというのもあり、俺はこの職を選んだ。


【薬師】


植物や動物の血、鉱物などの調合。回復薬や解毒薬などを作れる。錬金術の下位職。錬金術よりかは薬効の高いものは作れる。

植物に詳しい。


「こちらでよろしいでしょうか?」

「はい」


「次に副職業《サブジョブ》を選んでください」

と出た。剣士や魔法使い、錬金術といったものがなく、航海士や作図師、筆記師とかほぼ意味のある職業が少ないほぼ趣味であろう職が多かった。


メインジョブよりも職業選択欄が多いので時間がかかったが、メインがあれな以上、戦闘系やそれに関わるものを省いて、生産職一筋で行くと決意し選んだのは、裁縫師。面白そうだとおもったからだ。


【裁縫師】


アバターの衣装の着飾り。服を作る。防具よりかは劣るが鍛えれば、はるかに越えれる。


「こちらでよろしいでしょうか?」

「はい」


「次に体《スキン》を作成しますか?」

「はい」

と、体を作り、人間《ヒューマン》から獣人《アニマ》その中でも狼族に変更。

狼族は人間《ヒューマン》と違い、初期ステータスが誇張しているため面白そうと思いこうしてみた。

さまざまな登録をした。


「次に初期ステータスを割り振ってください」

「くれるポイントは10pか…よし」


<<<<<


月狼


種族:狼族 (アニマ)

レベル:1


HP:150/150

MP:20/20

攻撃力:30

防御力:20

器用:25

俊敏性:40

知識:15

運:20+10


スキル

調合:Lv.1

裁縫:Lv.1


特技《アビリティ》

嗅覚強化《ドックノーズ》:Lv.1


称号・加護

創造主の加護(小)

植物学者


<<<<<


「こちらでよろしいでしょうか」

「はい」


「最後にラクト(コイン)の現実通貨への変換登録を行いますか?」

「はい」

「では、銀行口座の登録及びこちらの契約書をよく読み、サインをお願いします。」

契約書のなかには、責任のことやら長々と書いていて、途中に100ラクト=1円と書かれていた。

契約書にサインし、ダウンロードに入った。



「ダウンロード完了しました。それでは、moon fairy story を楽しんでください。」


目の前にドアができ、そのドアを開けた。

そこは、町中だった。

周りを見渡すと、他のプレイヤーの姿やNPCの姿。初めてするVRMMOに感動した。

ここは、初期都市「カルカリス国」か中立国で人種差別がない…か…しかし広いな…とりあえず、見て回ろう。


町中を散策していた時だった。窓に自分の姿が映った。筋骨隆々でいかにも戦闘職です感をだしてみた。このギャップが面白いとおもったからだ。




しばらくし、公園で休んでいると

「ちょっといいかな」

剣を持った男と、杖を持った女が立っていた。

「はい、なんでしょう?」

「君の職業はなにかな?見た目は大盾使いか斥候《スカウト》のどちらかとみたけど。」

「あぁ、俺は薬師ですよ」

「え?もう一個は?」

「裁縫師ですけど…」

「ぷっ。あはははは。」

「なんなんですか?」

「いやー。君、初心者だろ。なら今すぐアンインストールして作り直した方がいい。そんなクソザコ作っても意味がない。回復薬は道具屋で売ってるし、裁縫もNPCに頼めば事足りる。それじゃあね~忠告はしたから~」

あいつらすごいバカにした目で見てきた。

すげぇうぜぇ。




モフ掲示板

アンチ禁止、情報交換優先、自分の職種記載はできれば


1.ななしの(剣士)

モフが始まって1週間か~


2.おおとり(巫女)

今のところこれといって美味しい話とかないですね。


3.まふぃん(魔法使い)

一番進んでる人でレベ28で3個目の村「カルトロ村」に着いたって話だよ~


4.オルベール(剣士)

そういえば、今日さ狼族の初心者がいてさ、職業聞いたらメインにも、サブにも戦闘職がなくて完全に戦犯かます奴がいたから優しく声かけてやったぜ。


5.ままとれーと(槍)

4≫そいつの職業は?


6.オルベール(剣士)

薬師と裁縫師


7.ハル(錬金術師)

薬師か~錬金術ならまだしもあの不遇職に手を出す奴がいるとは…


8.オルベール(剣士)

まふぃんさん一緒にコンビ組まない?


9.まふぃん(魔法使い)

結構です。遠慮します。


10.ななしの(剣士)

乙w

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。