表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/153

第63話 プールでの作戦と対策

私事ですが、最近凄い忙しかったのがやっと落ち着いたのでゆっくり眠れます...。

水着を各々買い終わった私達は、帰りの電車の中で急に凛が作戦会議しない!?とか言い出したせいで3人で私の家に来ていた。

正直、作戦会議はしたかったけどどうせそこまで役に立たないから半分諦めてるんですけど私。


「美月はそんなんだからダメなんだって。まず、何事も成功するって思わなきゃ成功するもんも失敗するぞ?せっかく初めて一緒に行くプールなんだから楽しみたいだろ?それに、緑川の対策もしなきゃだろ」


「いや…まぁそれはそうだけど。でもさ、緑川さんはそこまで警戒する必要あるの?」


「何言ってんだよ…。美月は最近の緑川の様子見てても何も気が付かないのか?」


「なんのこと?」


皐月と凛が顔を見合わせてダメだこりゃ。みたいな事やってるけど…未だになんのことだか全くわからない。

最近の緑川さんの様子って何か変なところあったっけ?全く思い浮かばないんですけど


「あのなぁ…。花火大会の時見ただけの凛も気付いてんのにマジで言ってんのか?」


「だからなんのこと?」


「はぁ…。緑川は多分、自分の気持ちがなんなのか気付いてる。しかも、不自然すぎるくらい最近近くにいるだろ?多分、あの子なりにアタックしてるつもりなんだと思うぞ。全く相手は気付いてなさそうだけどな。なんで急にそんな風になったのかは全く分かんないけど…一昨日の勉強会もおかしくなかったか?頑として紅葉の横にいただろ?」


「いや…そう言われたら確かに…」


「ついでに言うと、花火大会の時なんてチラチラ紅葉ちゃんの手の方見てたからあのまま私達が合流しなかったら手繋ぎたかったとか思ってたんじゃない?」


「嘘…。でも皐月!前に緑川さんと紅葉ちゃんが両想いだったとしても進展はしないって言ってなかった!?」


「いや、その可能性は充分あると今でも思ってるよ。ただ、それはあくまで私の主観だから外れてたらヤバイよって話。ほとんど外れたことないってだけだからな」


「そんな…」


私は軽く。いや、だいぶ焦っていた。

前に皐月が言ってたことがあったから、心のどこかでおかしいなとは思っていても気付いていないふりをしてたのかも知れない。


こうなると、本格的に私からもアタックをしないといけなくなるかも知れない。その勇気はまだちょっと怪しいけど。


「そんなこと言ってる場合じゃないだろ…。とりあえず、市民プールとかじゃなくて屋外のあそこ選んであげたんだからそこで少しでも差を縮めないとヤバイぞ。確か、夏休み中とかに急にカップルが増えるって聞いたことがある」


「そう…だね!あの子と2人で文化祭回るとか言われたらもうどうしようもないしね!」


「文化祭か…。確かに…そうだな。なら尚のこと、真面目に考えるぞ。珍しく凛がいいこと言ったんだから」


「ちょっと!珍しくって酷くない!?」


「そうだね。じゃあどうする?」


「あ…スルーですか…。そうですか…」


私のベットで寂しそうに拗ねてる凛はほっといて、私は皐月と一緒に明後日のプールでどうするか考え始めた。


相手が男子だったら水着見せたらイチコロだったんだろうけどな…。そう寂しそうにいう皐月に、なんとなくその気持ちが分かって私も更にどうすればいいか迷う事になってしまった。


私は紅葉ちゃんの水着とか学校の授業でしか見た事ないし、悩殺される自信はあるけど…紅葉ちゃんが私の水着姿を見てどうこうなるなんて想像ができない…。ちょっとはドキッとしてほしいけど。


「ねぇ!それだったらほらドキドキさせてなんちゃら効果!みたいなの使ったら?あのでっかいやつで!」


「吊り橋効果をウォータースライダーで使えば?ってことか…」


「今ので良くわかったね…」


「うーん。ただ、吊り橋効果って一緒にいないと意味ないだろ。もちろんウォータースライダーはあるけど、一緒に滑るのはキツそうだぞ?第1、密着してんのに美月が耐えられないんじゃないか?」


「た…耐えるから…」


「耐えられるとは思えないから心配してるんだよ…。じゃあ〜そうだな。後ろから紅葉に抱きつかれたとこ想像してみ?」


そう言われて、中学生の時に1回だけそんな事があったな。なんて思いながら当時を思い出す。確か…おばけ屋敷に行った時に後ろから…


「ダメだねこれ」


「っていうか、紅葉の水着見た瞬間倒れそうなレベルだろこれ…」


思い出しただけで顔を真っ赤にして悶絶し始めた私を見て、親友の2人はそんな呆れたような声を出していた。


おばけに怖がって抱きついてきた2年前の紅葉ちゃん…。あの時は私も人生で一番楽しかった…。いじめられてた私を助けてくれて、その後も仲良くしてくれて…。

私が突然紅葉ちゃんを避けるようになってからは全く遊ばなくなっちゃったけど、それでも未だにあの頃の写真を大切にとってくれてたその優しさ…。


「おーい。そろそろ帰ってこーい」


「だって…」


「ねぇ皐月。これ無理じゃない?」


「無理だな…。これは…多分かなり厳しいぞ」


その後もしばらく顔の火照りは収まらず、自分の手で顔を煽ったりしていた。

2人はそんな私の様子を呆れながら見ていたけど、時々ため息をついていた。


「なぁ美月。正直、何を思い出してたのか知らないけど本人がいないのにそんなになってちゃ多分プールなんか無理だぞ?緑川はあんな性格だから多分微動だにしないだろうし…」


「好きな人の水着見て微動だにしない人なんているわけないじゃん!」


「いやどこに怒ってんだよ…。そうかも知れないけど、少なくとも美月よりはマシだろうな」


「いや…それは…そうかもしれないけど」


「だから、対策として…どうする?凛」


「ん〜。単純に慣れればいいんじゃない?水着の写真ちょうだいって紅葉ちゃんに言って、プールまでに慣れとくとか?」


「それただの変態だろ。いきなり同級生の女子から水着の写真ちょうだいって言われてくれる方がおかしいぞ」


その後に、いや…紅葉ならありえるな…。って小声で言ったのを私は聞き逃さなかった。

実際、私もそんな気がする。なんの疑いもなく、過去に海かプールに行った時の写真をくれる気がする。

さすがに皐月の言ったみたいに変な人みたいになるからやらないけど…。


「でも他に方法なくない?美月の場合、イメトレとかしても後2日じゃ絶対無理じゃん。っていうか、四六時中好きな人の水着姿想像してるとかそっちの方が怖いし…」


「まぁそりゃそうだな。じゃあ〜一周回って当日は出来るだけ紅葉を見ないってのどうだ?」


「いやそれ本末転倒でしょ…。緑川さんと差を広げないためにどうしようか考えてるのに…」


「あ〜!ならさ!攻撃は最大の攻撃っていうでしょ?それで攻めたらどう?紅葉ちゃんとかその人が何かする前にこっちから仕掛けちゃえ作戦!」


「それ言うなら攻撃は最大の防御だろ…。それでも世界レベルのゲーマーか?ただまぁ…ありっちゃありだな。何より、緑川に攻撃させないって所がいい」


いやそれって私の負担かなり大きくない?とはさすがにこの空気では言えなかった。

紅葉ちゃんに一方的に攻められる?展開になると私は何も出来ないし、緑川さんと2人きりとかにしようものなら更にあの子との差が開く。でも…攻撃し続けるって我慢するよりきつい気がする…。大丈夫かな。


「でもね〜攻撃ばっかりしてると反撃された時にやばいから、ある程度バランスよくしないと。ちょうど、今あの〜緑川さん?がやってるみたいに」


「なんでまだ名前怪しいんだよ。もう半年も散々話題に出てきてるだろ…。まぁいいや。で?もう少し詳しく」


「つまりね〜攻撃2回くらいしたら防御する!みたいな感じ」


「ゲームで例えられてもやった事ないから分からないんだけど…」


「もちろん攻めるべき時はガンガン行っちゃっていいだろうけど、攻め時を誤ったら負けるよって事」


「なるほどね。皐月。翻訳お願い」


いや分からないのかよってツッコミが来たけど、分かるわけない。

っていうか、今ので理解できる皐月がすごいだけな気もするんだけど…。

ゲームなんて全然やってない私は全く分かりません…。


「私もゲームなんてほとんどやった事ねぇよ…。つまり、凛が言いたいのは、最初は様子見ながらちょくちょくアタックして行って、なんとなく行けそうだと思ったらそのままガンガンアタックして、ちょっとキツそうだったら程々にして次の機会を待つしかないって事。アタックする内容は後で考えるとしてな?そう言う事だろ?凛」


「ん〜。よく分かんないけどそう言う事だと思う」


その数秒後、凛の頭に皐月のチョップが入って凛が涙目になるって言ういい意味でいつもの光景が目の前にあった。

でも…何となくわかった気がする。アタックの内容がイマイチ気がかりではあるけど…。


「結局そこに行き着くよな。まぁ、2人で一緒に遊ぶとか一緒に流れるプールでいちゃつくとかそんなので良いんじゃね?美月の場合、変に意識すると不自然になるから何も意識しないで自然に。それこそ、中学時代の時みたいに遊べば良いんじゃないか?」


「うん…。私もそれで良いと思うな…」


「本当にそんな事で良いの?」


「充分だろ。紅葉と2人でイチャつけるなんて滅多にない機会なんだから楽しみな?その間緑川はうちら2人で何とかしといてあげるから。あの子、意外と負けず嫌いみたいだから凛に何か勝負させてたら少しは時間稼げるだろ。凛も負けず嫌いだしちょうど良いだろ」


「何その人を馬鹿みたいに言って!」


「緑川はともかく、凛はまぁまぁ馬鹿だろ」


私もそう思うと頷くと、少し悲しそうな顔をして、私のベットで寝始めた。

なんか…つい最近同じような光景を紅葉ちゃんの部屋で見たことがあるような気がするんだけど…。気のせい?


「まぁ凛はほっとこ。そんで、1つ美月に頼みたいことがあるんだけど、いいか?」


「何?」


「いや…ウォータースライダーあるって言っただろ?それ…一緒に滑らないか?私と滑って見て問題なさそうだったら紅葉とも滑れば良いだろ?」


「あ〜なるほどね!うん!良いよ!」


「よし。じゃあしばらく凛寝かせたら帰るわ。そう言えば、凛のお兄さんから今度美月と一緒にうちに泊まりに来ないかって連絡きてたけどどうする?」


「私は大丈夫だよ。お泊まりなんて久しぶりだね〜!」


それからしばらく皐月とお泊まり会の件について話してると、震えながら起きてきた凛に、泊まりに来ても良いけど怒らないでね!って皐月が言われててちょっと笑ってしまった。


プール楽しみだなぁ…。

次回のお話は7月15日の21時に更新します。


納得いくあらすじが未だに書けません...。

本編を書く数倍難しいです。助けてください泣

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ