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第39話 洋服選びと帰り道

実は、今までで書くのが1番キツかったお話がこれだったりします。

私はあんまり外に出る人じゃないので...笑

美月ちゃん達と無事に合流した私は、皐月ちゃんに着いて来てもらってお手洗いを済ませた。

帰り道も試しに1人で帰れるか?って言われたけど、フードコートとは反対の方向に歩き出したところで皐月ちゃんに慌てて止められてしまった。別にワザとじゃないんだけどなぁ…。


「今までよく迷子にならずに学校来れてたよな…。最初の方どうやって登校してたんだ?」


「えっと...同じ制服の子探して...その人に着いて行ってた…」


「はぁ…。小学生並みの方向音痴だな…。本当に大丈夫なのか?」


「た…多分?」


「あぁ…。ほら。着いてきな?」


そう言って優しく手を握ってくれた皐月ちゃんは、そのまままっすぐフードコートに連れて行ってくれた。

みんなとまた合流した後も、皐月ちゃんが今あったことを話しちゃったせいで皆から心配そうな目で見られてしまった…。


「まぁ…紅葉は全員ではぐれないように監視するとして、早速服見に行くか?」


「行く!でも…私そんなにヤバいの?」


「はぁ…。美月。その自覚してない問題児から目離すなよ」


「分かった!ほらみなちゃん。行くよ」


「も〜!問題児って…。私は別に...」


皐月ちゃんから問題児扱いをされた私は、ちょっと納得いかなかったけど皆に置いていかれるとまた迷子になってしまう気がして、美月ちゃんの服の裾を掴んでせめてもの抵抗を示したけど…全然効果はなくて、美月ちゃんの耳のあたりが少しだけ赤くなった気がしただけだった。


「着いたぞ〜。って…美月達は何をやってんだ?」


「問題児って言われたから…ちょっといじけてるの!」


「かわいいかよ…。ほら。離してあげな?もう着いたから…」


「問題児…」


「ああ!はいはい。撤回するってば…」


「やった〜!私別に問題児じゃないもん!」


美月ちゃんの服の裾を離してはしゃいでた私を、皐月ちゃんと凛ちゃんが呆れたような目で見てたけど…多分気のせいだと思う…。

別に良いじゃん…。少しくらいはしゃいだって…


「美月…大丈夫か?」


「うん…。ちょっと休めば大丈夫…」


「なら時間稼いでやるから早く回復しな?」


「ありがと…」


私は、はしゃいでたせいで皐月ちゃんと美月ちゃんがそんな会話をしてたことに気がつかなかった。


凛ちゃんに子供見たいって言われてちょっとムッとしちゃったけど…。


着いたお店はかなり広くて…少なくとも私が見てきた洋服屋さんの中では一番大きい気がする…。


そんな大きめのお店に来た私達は、皐月ちゃんの案内でお店の中に足を進める。


「はしゃぐのはそこまでにして、さっさと入るぞ〜。あ〜。まずは凛の服からな〜」


「え!?まず私からなの!?」


「別にいいだろ?ほら行くぞ!」


「ええ〜…。どうせ買わされるんだろうし良いけどさ〜」


それから30分くらい。主に私と皐月ちゃんが意見を言い合って、凛ちゃんの服が決まった。

美月ちゃんは…なんでか顔を少し赤くしながら私達の隣にいただけで…。


ちなみに私と皐月ちゃんが選んだ服は、外に出るとき最低限恥ずかしくないような服を選んでくれたら良いという凛ちゃんからの意見で茶色のチェック柄の上着と白いシンプルなワンピースに決めた。


私が今着てるのとあんまり変わらないワンピースに決めたのは…多分偶然だと思う…。


ちょっと高い…。って凛ちゃんがボヤいてたけど…必要経費って考えて欲しい…。

まぁ…可愛いし良いと思う!


次に選んだのは皐月ちゃんの服で、主に私と凛ちゃんが意見を出し合って、灰色でチェックのブラウスとワイドストレートジーンズ?そんな事を凛ちゃんが言ってたけど…それに決まった。


皐月ちゃんはあんまり女の子っぽいのは嫌だって言ってたし少し男の子っぽくなっちゃったけど…すっごく似合ってる気がする…。

凛ちゃんの半分以下の時間で決まったのは…あんまり考えないほうがいい気がする…。


「ちょっと高くついたけど…まぁこんなもんか…。次〜紅葉な。ほら美月。ちゃんと選んであげな?」


「そう…だね!えっと…どんなのがいいとか…ある?」


「これといって無いけど…美月ちゃんが可愛いって思うやつでいいよ!」


「おお〜これは責任重大だな〜。美月?」


「ん…。分かった…。頑張る!」


それから5分くらいお店の中を見て回って、美月ちゃんが選んでくれた服を試しに来てみたら、すっごく気に入っちゃって…すぐに買うのを決めてしまった…。


なんで私が好きなタイプの洋服を知ってるのかはそこまで気にならなかったけど…これ…すっごく気に入っちゃった…。


「そう?なら…良かった…」


「ほんと…美月って服のセンスいいよな〜。なんで一発で決めちゃうかな〜」


「たまたまだよ…」


美月ちゃんが私に選んでくれたのは、白いケーブルニット?と少し短めの黒いスカートだった。

美月ちゃんが言うには、「みなちゃんは元から可愛いんだから部屋着とかをイメージして見た!」って。


洋服の種類とかはあんまり詳しくないから分かんないけど…確かにまともな部屋着なんて私はあんまり持ってないから…助かると言うか…。


こんなに可愛いのを選んでくれるなんて…ちょっとだけ感動してしまう…。

というか…さりげなく元から可愛いって言ってくれた!嬉しい!


「最後は美月だな〜。紅葉。さっきのお礼としてなにか選んであげな?」


「うん!美月ちゃんはどんなのがいいの?」


「えっと…正直…何でもいいんだけど…紅葉ちゃんが選んだ部屋着を着てみたい…かな…」


「うっ…うん!頑張る!」


実は…そんなに友達の洋服を選ぶことに自信がないんだけどなぁ…。

でも…美月ちゃんには可愛いの選んでもらったし…私も何か可愛いのを…。


結局私が選んだのは、紫のカーディガンとその下に着られるような白い…ちょっと私好みの服を選んで見た。

とっても気に入ってくれて…正直安心した。

ちょっと私の好みも入っちゃったけど…まぁそれは内緒ってことで…。

だって…あんまりどれがいいとか分かんないから…。私の好きなものをって…。


「紅葉も案外センスいいな〜。凛が文句ばっか言わなきゃもっと早く皆決まったのにな〜」


「だって!あんな可愛いの…私には似合わないもん!」


「はいはい。じゃあ…後は何もないか?」


「うん!私は特に!」


「美月ももういいのか?」


「うん!私…今とっても幸せだから…」


「あ〜そう…。じゃあちょっと早いけど帰るか〜」


皆今日買った洋服を持ってモールを後にした。

皐月ちゃんはちょっと早いって言ってたけど…もう15時を過ぎたところだった。


あれ…お昼ご飯食べ終わったのが12時ちょっと過ぎたくらいだったのになんでもうこんな時間なんだろう…。

楽しい時間って…いつもより早く終わっちゃう気がする…。


「行きは迷ってごめんな〜。美月。ちゃんと紅葉送るんだぞ〜」


「うん…。任せて!」


「大丈夫って言ってるのに…」


「さっきも乗り場間違えてたくせに何言ってんだか…」


「そんなことあったっけ…。忘れちゃった〜!」


行きのリベンジのつもりで、また乗り場まで行って見たけど…また反対だった私は、やっぱり心配と言われて美月ちゃんと一緒に帰ることになってしまった。

別に嫌じゃないんだけど…迷惑なんじゃないかな…。


「別に大丈夫!また寝ちゃったら大変だし!」


「まだ15時だし多分大丈夫だよ…」


私は、ちょっと納得行かないまま皐月ちゃんと凛ちゃんと別れて電車に乗った。

そして…電車に揺られ初めて5分くらいで美月ちゃんに寄りかかって眠ってしまった…。


美月ちゃんに起こされた時、美月ちゃんの顔がすっごく赤かったけど…それ以上に眠ってしまった事になんだか悲しくなってきてしまった…。大丈夫だと思ってたのに…。


「やっぱり今度から帰りも送るよ。心配だし…」


「ん〜!何も言えない…」


「今日…どうだった?」


「とっても楽しかったよ!ありがと!」


「良かった〜!また一緒にどこかに行こうね!」


「うん!美月ちゃんが選んでくれたやつ!すっごい可愛かったし…また行こ!」


「そう言ってくれると…」


駅から家に着くまで、ずっとおしゃべりしてたせいか、とても早く着いた気がした。

もうお別れなんだ…。ちょっと寂しいかも…。


「じゃあね。また学校で〜」


「うん!またね〜」


家に帰った私は、リビングでのんびりテレビを見ていたお母さんに今日あったことを話して、話し疲れて眠くなるまで話した。


時々お母さんがニヤニヤしてたのがちょっと気になったけど…それはもう気にしても仕方がないと自分に言い聞かせることにした。


私は、夜ご飯を食べる前にしゃべり疲れて眠ってしまい、朝まで起きることができなかった。

すっごく楽しかったし…できれば今度は雫ちゃんも一緒に皆で行きたい…。

次回のお話は4月30日の21時に更新します。


なんとなく察してる方もいるかもしれませんが、次回の長めのお話は鈴音先輩と春奈先輩のデートです。


お楽しみにm(_ _)m

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