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第121話 イメチェンブーム再び

あけましておめでとうございます。

今年も色々とよろしくお願いしますm(_ _)m

文化祭が終わって数日が経ったある日、私は唐突にイメチェンをすることにした。


別にこれと言って理由があるわけではないけれど、雫ちゃんもこの前イメチェンして凄く可愛くなったし、美月ちゃんが好きと言ってくれたから…影響されたのかもしれない。


好きって感覚がちょっと怪しいっていう理由であの時は断っちゃったけど、よく考えるとそんな理由で断っちゃうのは…少し酷かったかもしれない。


告白とかはよく分からない私だけど、凄く勇気を出してしてくれたっていうのはわかる。

それなのに、あんな理由ですんなり断っちゃうのは…なんだか美月ちゃんに申し訳なかったかも…。


かと言って、よく分からないのにとりあえず付き合うっていうのも不誠実な気がするし…。

第一、雫ちゃんっていう存在もあるから…余計にややこしくなっちゃっているような…?


「それで、なんで急に髪を切るとか染めるとかいう話になるの?」


「なんか、イメチェンして見たら何か変わるかもじゃん!?だから、私もしてみようかなって!」


「…文化祭で何があったかは知らないけど、なんで私に相談するの?」


「だって、私お金持ってないんだもん!だからさ〜」


お母さんが文化祭で私に何が起こったのか知らないのは、もちろん私が話してないから。

だって告白されたとか言ったら、絶対面倒なことになるもん!


しかも、相手は雫ちゃんじゃないから尚更何か言われるし!

いや…雫ちゃんに告白されるなんて絶対ないし、向こうは私の事ただの友達としか思ってないだろうけど!


雫ちゃんに関しては、多分私が一方的に変な感情を持っているだけだから…。


「はぁ。でも、あなた元々そんなに長い方じゃないし、切らなくてもいいんじゃない?染めるだけで」


「でも〜美月ちゃんと同じ髪型にしてみたいなぁ〜って!」


「…あの子と何かあったの?」


「え!?いや〜何もないよ?ただ可愛いかなぁ〜って!」


その後ジト目で見られたけれど、多分隠し通せたと思う!

少し顔が赤くなってたかもしれないけど…。


だってさ!告白してきた時の美月ちゃんすごい可愛かったんだもん!

なんかちょっといい匂いしたしさ〜!照れてる顔もなんか可愛かったし!


「まぁ良いけど…あの子と一緒の髪型にしなくても良いの?」


「雫ちゃん?でも〜皐月ちゃんもポニテにしてるし〜、なら私は美月ちゃんかな〜って!」


「じゃあ、お金は上げるからあの子と一緒に行ってくれば?」


「なんでそうなるの!?」


「だって〜、女の子にとって髪って結構重要なのよ?恋人がいきなりバッサリ髪切っちゃったらショック受けちゃうかもよ?」


「こっ、恋人じゃないから!」


お母さんって、たまにとんでも無いこというよね!

これ雫ちゃんが聞いてたら怒られるって絶対!


ていうか、なんで急に私と雫ちゃんが恋人とかいう話になるの!?

いや、本当にそうなったとしても私がどう思うかはよくわかんないけど…嬉しいのは確かだし…。


恋人が何をする関係なのかとかよく知らないけどさ…。


「でも〜近いうちに付き合うでしょ?ならあんまり変わんないじゃん!」


「そんな話出てないし、雫ちゃんが私と付き合うなんてあるわけ無いじゃん!」


「え〜?多分だけど、そう思ってるのあなただけなんじゃ無い?そう言えば、最近あの子達うちに来てないから寂しいなぁ〜?」


「家に呼んだらお母さんが何か言うかもだから呼べないんでしょ!?も〜!」


そうは言ったものの、雫ちゃんのウケが良く無いんだったら…確かにやめておいたほうがいいかもしれない。


雫ちゃんに聞くんだったら、自然と美月ちゃんにも聞かないとだけど…。

美月ちゃんは反対してきそうだなぁ…。


中学の最初の方は、黒髪に染めて過ごしてたけど、美月ちゃんと出会った頃には元に戻してたし…。


そこからずっと現状維持みたいにしてたから…止めてって言われそう。

皐月ちゃんは結構成功してるって言うか…なんかイメージ通りって感じになったし!


雫ちゃんも前よりグッと可愛くなったから、私もあんな風になりたいって言うのは…あるけど。


「とりあえずあの子には聞いてみなさい。あの子の許可が出れば、一緒に行ってきな?」


「分かったって…。でも!仮に一緒に行くってなっても、変なこと言わないでね!?」


「ん?私は同伴しないわよ?せっかくのデートなんだから、2人で楽しんできなよ〜」


「〜!もう知らない!」


顔を真っ赤にしてリビングを出た私は、そのままの勢いでベッドにダイブした。


別にさ?お母さんが来ないこと自体はいいの!

デートとか、なんか恥ずかしくなるこというのがなんか嫌なの!


絶対私の方しかそういう風に意識してないし、雫ちゃんの方に迷惑だと思うの!

いっその事、美月ちゃんだけに聞いて、美月ちゃんと一緒に行こうかな…。


美月ちゃんってセンスいいし、どうしてもイメチェンしたいって言えば、私よりいい案を出してくれるかもだし!


そう思った私は、お母さんがあんな変なことを言った事もあって、美月ちゃんにだけ相談することに決めた。


一応私が考えてるのは、今背中まである髪をちょっと短めに切って、美月ちゃんみたいにボブカットにする。


その上で、私には派手すぎるこの銀髪を黒髪とかに染める!

どうかな…。結構似合うと思うんだけどなぁ…。


「ん〜イメチェンしたいってのは分かったけど、私と同じ髪型にするのはちょっと…」


「え〜?ダメ〜?」


「ダメってわけじゃ無いけど…なんか私が恥ずかしいっていうか…。自意識過剰かもだけど!なんかね…うん」


「じゃあ〜どうすればいいと思う?」


「別に髪は切らなくても良いんじゃない?そのまま黒く染めるだけでもだいぶ違うと思うけど?」


ん〜。やっぱり美月ちゃんもそう言うのか〜。

まぁ、髪って切っちゃうとすぐには伸びないし、今までずっと長かったから変な感じになる可能性はあるけどさ〜!


しかも、なんか黒髪ロングって、清楚な人とか綺麗な人がそんな感じのイメージあるし…。

私には似合わないんじゃないかな…。

私別に綺麗じゃないし…。


「紅葉ちゃんは綺麗って言うよりは可愛い寄りだしね。ただ、清楚って意味では合ってるんじゃないかな?」


「そうかな…。自分ではそこまであれなんだけど…」


「紅葉ちゃんはいい意味で純粋だから、うん。似合うと思うよ!」


「美月ちゃんがそう言うなら…」


なんとなくで決めちゃったけど、美月ちゃんが言うなら多分大丈夫だと思う。

私が本当に純粋なのかどうかは…ちょっと疑問が残るけどさ。


ただ、この悪目立ちする銀髪が変わるって言うだけでも大きいかもしれない。

街中で、変な男の人に時々見られるのがなくなるだけでもだいぶ助かる。


中学の頃より圧倒的にそう言うのが増えたから髪色を変えたいって言うのも、実は理由の1つなんだよね。


「それでさ…いきなりなんだけど…」


「ん〜?どしたの?」


「明日か明後日空いてる…?出来れば一緒に来て欲しいんだけど…」


「あ〜うん!大丈夫だよ。なら、明日のお昼すぎにでも行く?」


「うん!じゃあ明日ね!」


「は〜い!」


そのまま通話を切った私は、とりあえず安心した。

美月ちゃんがダメなら…お母さんと一緒に行くことになってまた色々言われる可能性があったし。


とりあえず、雫ちゃんと美月ちゃん2人のウケが最悪になるって言う展開は回避できそうでよかった。


個人的には、私が純粋なのか全くわからないからあれなんだけども…。

全ては明日、とりあえず髪を染めてみて〜かな。

ちょっとだけ楽しみ。

次回のお話は1月4日の0時に更新します。

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