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【完結】金持ちに転生したので親のすねをかじって冒険に挑戦します  作者: よぎそーと
その7

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72話 仕事の方はこれでどうにかするとして、個人的な部分もやっていく

「こっちで労働力を確保してるのが効いてるようでな。

 向こうは人手を増やせずに困ってるようだ」

「それはそれは」

「今はまだ頼るしかないが、村の方面はうちの人間をどんどん増やしていくつもりだ。

 いずれ独占出来るだろう」

「ですね。

 このまま順調にいけば」

「作業員の人数だけでもそこそこ増えたからな。

 ついでに言えば、周旋屋の作業員達にも話をもちかけている。

 なんならこっちにこないかと。

 仕事は定期的に提供できるしな。

 当分の間は困る事もあるまい」

「そうですね。

 村の回復だけでも結構時間がかかりますし。

 それに、その先もある」

「そうなった所で、周旋屋に話をつけるつもりだ。

 作業員だけではどうにもならん。

 周旋屋としての仕事の様式も手に入れないといかん」

 経営・運営・営業には相応のやり方と手順がある。

 それらを一朝一夕に手に入れる事は出来ない。

 周旋屋がこれまで積み重ねてきたそれらを手に入れるつもりだった。

 でなければ獲得する意味が無い。

「しかし、簡単に明け渡してくれますかね?」

「人がいなければ仕事にならん。

 作業員もこちらの方が良いと思えば来るだろう。

 その動きを止める術は無い」

 職業選択の自由ではないが、誰がどこで働くのかはほぼ自由である。

 身分などはあるが、このあたり割と融通がきく。

 契約などですぐに辞める事が出来ない場合もあるが、それも大体が金で解決する。

 一定期間作業に従事しないで仕事を辞める場合、違約金のように金を払う事が求められる。

 それならそれでその分の金を払って人を手に入れれば良い。

 それだけの事だった。

「まずは足下から崩していくつもりだ」

「お任せします。

 俺じゃそのあたりは疎いので」

 こういった作業は父に任せてしまうつもりだった。



「それでお前はどうするつもりだ」

「今まで通りモンスター退治です」

 当たり前の事である。

 やらねばどうしようもない。

「新人を連れてレベル上げですね。

 でないとこの先どうにもならないですから」

「今の段階でも十分モンスターを圧倒してると聞いてるが。

 まだ足りないのか?」

「この辺りのモンスターを相手にするなら十分です。

 でも、ここで終わるつもりもありません。

 それに、やらないといけない事が」

「なんだ?」

「学校です」



 学校は休学にしたが、いずれ復帰する。

 しかし、そこから再び勉学に励むのも面倒である。

 だが、学業において身につけるべき知識が、経験値で手に入る技術と同じなら話は少し変わる。

 必要な知識を経験値で手に入れてレベルを上げれば良い。

 当初はそれほど上手くいくのだろうかと思っていたが、この一年ほどの経験で疑いは晴れた。

 経験値でレベルを上げても、必要な知識や情報などは手に入る。

 ならばこれを有効活用して学業の方も修めてしまおうと考えていた。

 必要になる知識のレベルを上げるのも大変だが、今のペースで経験値を稼いでいけばそれほど苦労はない。

 下手すれば一年で必要にして十分なレベルに到達出来るかもしれなかった。



「というわけで、これから頑張っていこう」

 翌朝、出発前のミサキにそう告げる。

「これで上手くいくのが分かったから、がんがんやっていこう。

 遠慮する必要はない」

「はあ……」

 言われてる方は目を点にしている。

「あの、という事は」

「なんだ?」

「一年前に言ってた、レベルアップで学業の方も大丈夫とか言ってたのは?」

「うん、そのつもりだった」

「いや、そうではなくてですね」

「なんだ?」

「あの時は、全く根拠もなく言ってたって事ですよね」

「そうだな」

 至極あっさりと認める。

「何せ確証がなかった。

 もしかしたら上手くいくかな、とは思ってたけど。

 まあ、駄目だったら駄目で冒険者でやっていきゃいいし。

 どうにかなるだろうとは思っていたぞ」

「…………」

「それに学校を卒業したって進路もそんなに無いし。

 俺は家の手伝いをしなくちゃならなかっただろうから、早いか遅いかの違いだけだし」

「…………私は?」

「ん?」

「私はどうなるんですか」

 淡々とした平坦な口調での質問である。

 感情をおさえ、抑揚がなくなったその声と表情は、見る者が見れば背筋を凍らせたであろう。

 冷や汗を浮かべたかもしれない。

 背筋に悪寒がはしったとて責める者はいないはずだ。

「私、学校でがんばって、それから世の中に出るつもりだったんですけど」

「そうか、頑張ってたんだな」

「…………だから、確実に進路を踏めないと困るんですけど」

「そりゃそうだな」

「だったら…………レベルアップで学業に関わる事がおぼえられなかったらどうしてたんですか!」

 さすがに切れたのか、ミサキは常にない大声をあげる。

 これにはヒロタカも驚いた。

 ちょっと考えてる事を活動報告に書いてます。



 他の話もよろしく



 更新中はこちら。

「転生したけどウダツの上がらない冒険者は、奴隷を買う事にした」

http://ncode.syosetu.com/n9583dq/



 ちょっとお休み中はこちら。

「クラガリのムコウ -当世退魔奇譚-」

http://ncode.syosetu.com/n7595dj/

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