表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】金持ちに転生したので親のすねをかじって冒険に挑戦します  作者: よぎそーと
その5

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/75

43話 新人研修がはじまります

「まあ、色々あるけど、とにかく頑張ろう」

 いつも通りに町の外に出て、いつものようにモンスター退治に赴く。

 違うのは、今までの三人組の他に新人がいる事。

 ヒロタカはそちらを率いていく。

「君らは今までとやり方が変わるけど、その方法でモンスターを倒していってくれ」

 別行動となる三人組にそう言ってヒロタカは歩いていく。

 その後ろに、ミサキ・アオイ・ミズキと新人達が続く。

 残された三人組と御者(ミズキ祖父)は「行ってらっしゃーい」と見送る。

 それから三人組達も出発する。

「じゃあ行こうか」

「ああ」

「そうだな」

 妙に元気がない。

 というかため息を吐いていく。

「いやまあ」

「分かるけどさ」

「ああもあからさまだとなあ」

 恨みがましい目でヒロタカが歩いていった方を見る。

 全員、野郎同士で組まされた事と、ヒロタカが女子全員を連れていった事に不満を抱いていた。

 その理由については既に了解している。

 当然のことだという事も。

 一般教養をレベル1でも身につけてるためか、戦力の配分などについてもおおよそ理解出来ていた。

 しかし、だからと言って納得するかというとそんなこともない。

「まあ、がんばろう」

「ああ」

「これからがあるさ」

 そう言って森の中への向かっていく。

 後ろを付いていく御者は、うんうんと頷いて三人の後をついていった。

(がんばれ、若いの)

 長い人生で彼も少しは理解している。

 世の中悪い事だけではない。

 こういう事の後には良い事もある……かもしれない事を。

 つまりは、気休めにもならないという事である。



 いつもと少々違い、この日はモンスターをおびき寄せる餌を新たに吊していった。

 より多くのモンスターを釣るためではない。

 やり方を本来のものに、通常のものにしていくためである。

 今までのやり方をやめるわけではない。

 三人組のためにそうしていくのである。

 彼等に何もさなせないわけにはいかない。

 多少なりとも稼ぎを、核を採取させねばならない。

 何より、経験値を稼がねばならない。

 その為に、彼等でも出来る範囲で活動してもらうのである。

 その為にも、やり方を本来の、普通のやり方に戻さねばならなかった。

 餌を一晩、あるいは長時間吊しておくのではない。

 その日に装着して、その日のうちに回収する。

 小刻みにそれぞれの罠を巡り、モンスターがいるか確かめ、いれば倒す。

 基本中の基本である。

 それをやらせる事にしていった。

 町の付近であれば、一度にあらわれるモンスターの数もさほど多くはない。

 せいぜい五体あたりが上限である。

 小刻みに倒していくならそれほど難しい相手でもない。

 手順通りにやっていけば、まず間違いなくモンスターを倒せる。

 死ぬような事にはならないはずである。

 偶発的な要素が発生したらこの限りではないが、その可能性もかなり低いはずだった。

 レベルが上がったとはいえ、まだ不安の残る三人組はこうするしかないと考えての事だった。



 対してヒロタカ達は今まで通りにやっていく。

 モンスター達を大量に集めて、一気に倒していく。

 付与による戦力底上げと、回復による治療があるからこそだった。

 魔術による攻撃により、多少は援護出来るようになったのも大きい。

 アオイも射撃精度があがってモンスターを一撃で仕留める確率が高くなった。

 連射は難しいが、先んじて何体か倒せるというのは大きかった。

 ミズキもこれに参加し、少しでも倒す数を稼ぐ事にしている。

 なお、クロスボウの数は更に増加し、現在十台となっていた。

 新人達が使う分も考えての事である。

 ミズキの援護だけにしぼるとしても、これくらい無いと連射が出来ない。

 最装填に時間がかかるので、それを数でおぎなうしかなかった。

 持ち運べる数の関係でこれ以上は増やせないが。

 それでも援護としては十分だった。

 装填しておいた矢を撃ち尽くすよりも、モンスターが迫って来る方が早い。

 そうならないようにヒロタカ達が前に出て攻撃をしていく。

 あとは乱戦になるので弓などで攻撃する事も出来ない。

 魔術による回復だけが求められていく。

 新人を引き連れたヒロタカは、そんなモンスターに切り込んで次々に倒していった。

 他の話もよろしく



 更新中はこちら。

「転生したけどウダツの上がらない冒険者は、奴隷を買う事にした」

http://ncode.syosetu.com/n9583dq/



 ちょっとお休み中はこちら。

「クラガリのムコウ -当世退魔奇譚-」

http://ncode.syosetu.com/n7595dj/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。




活動支援はこちら↓

あらためて支援サイトであるファンティアの事でも
https://rnowhj2anwpq4wa.seesaa.net/article/501269240.html
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ