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【完結】金持ちに転生したので親のすねをかじって冒険に挑戦します  作者: よぎそーと
その2

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18話 ぶつかった問題とこれを用いてやりたい事

 おびき寄せの罠を一つ増やした結果は大きかった。

 二カ所にそれぞれ五十体ほど集まっていたので、朝の段階で一百体ほど倒す事が出来た。

 これに加え、日中の作業で五十体ほど。

 一日の最後に再び離れた所にある罠でそれぞれ五十体ほど。

 合計二百五十体分のモンスターを倒し、核を手に入れた。

 このままなら、あと一つ罠を増やせば一日三百体に到達する事も出来そうだった。

 ただ、それとは別の所で問題も発生していく。



「成果は上がってるんですけどね」

 帰宅後、日課となりつつある父への業務連絡・報告の席での事。

 目の前に迫ってきてる問題を隠すことなく伝えていった。

「すいません、こちらの予測より出費が多くなってしまいました。

 自分の目論見の甘さです」

「ふむ」

 父は言葉を挟む事無く続きを促した。

「当初聞いていたよりも魔力を込める事に金がかかってしまいました。

 その為、出費が予定の一日銀貨二十枚ではなく三十枚ほどに増加してます」

 そのうち十枚はミサキへの給料であるが、残りは魔力付与の代金となってしまっている。

 付け加えるならそこにはアオイへの小遣いとして一銀貨も含まれている。

 使用人に別途給料を与えるのは考えものだが、命の対価である。

 それでもかなり少ない方であり、特別優遇してるとは言い難い。

 他の使用人も、それについて特別不満を抱いている者はいない。

 どうしてもと言うなら、一緒にモンスター退治に出向けば良いのだ。

 アオイの代わりに参加するのでも良い。

 それだけの度胸があるかという話になる。

 ともあれ、想定外の出費が負担になってしまってるのは大きな問題である。



「それはどうしても足りないのか?」

「いえ、時間が経てば解決していく類の事ではあります。

 今の調子なら、早ければあと一ヶ月半ほど、およそ五週間で出費は減ります」

 ミサキへの給料はともかく、魔術付与の負担は減っていく。

 レベルが上がるからだ。

 レベルが上がれば、込める魔力も少なくて済むので、付与の手間賃は減る。

 また、ミサキに付与の魔術をおぼえてもらえば、負担は更に減る。

 上手くいけば、魔力付与は今後必要なくなるかもしれない。

「ですが、それまでは出費にたえなければなりません」

 金がなくなるのが早いか、それまでにレベルが上がるのが先か。

 計算上は上手くいくはずなのだが、何がどうなるか分からない。

 この辺り、かなり際どい事になるかもしれなかった。



「だが、核はとってきてるのだろ。

 それを売れば幾らかしのげるんじゃないのか?」

「それがもう一つの問題です」

「ほう?」

「一気に売れば怪しまれてしまいます。

 それで、小出しにしていくしかありません。

 どうしても、出費を抑えるには足りなくなってしまいます」

 魔術の補助として用いてる分もあるが、それを差し引いても核はかなり手元に残っている。

 にも関わらず簡単に売却できずにいるのは、数があまりにも多いからだ。

 どうやってやってるのか怪しまれ、やり方を聞かれたら面倒になるかもしれなかった。

 財力があればどこでも出来る事ではあるが、だからこそある程度は秘匿しておきたかった。

 いずれ他の誰かが気づくかもしれない。

 既に同様の事を考えて実行してる者達が、ここではないどこか別の所にいるかもしれない。

 しかし、世の中に広まってるわけではない。

 ならば、ある程度秘匿して自分達に有利にしておきたかった。

 その為、怪しまれるような事は極力避けたい。

「そうなると、一度に売れる量も限られてしまいます。

 とても全部を売却する事は出来ません」

「なるほど」

 多少は納得出来る答え……という事で父は終わらせなかった。

「だが、いったい何をしようとしてる?

 隠しておくのは良いとして、隠してる間にどうするつもりだ?」

 その疑問を父は息子にぶつけていく。

 何の考えもなしにそんな事を言ってるとは思えなかった。



「まあ、考えと言う程じゃないけど」

 そう言って説明をしていく。

「まず、今回のやり方ですが、金はかかるけどかなり早い速度で経験値が得られます。

 およそ二ヶ月でそこそこ使える人間が作れます」

「そのようだな」

「まだ結果が出てないので断言は出来ませんが、実際やってみて感じてます。

 始めたばかりの自分が、既に二百以上のモンスターを倒している。

 これだけで十分見込みがあると思います」

「それで?」

「これを利用して、人を育てます。

 モンスターを倒すのに十分なレベルの人間を」

「ふむ」

「その人間を使って、モンスターの核を大量に集めます。

 燃料として使うのに十分な量を」

「なるほど……」

 言わんとしてる事は父にも理解出来た。

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