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はじめに

プロローグみたいなものです。

アラストリア暦982年、あの戦いから50年、私も随分と長生きしたが当時のことを明確に覚えている。当時、私は人間で二番目に早く「悪魔」に出会った。厳密に言えば「悪魔」と伝承上で定義された生き物といったほうが正しいが、この年代記では便宜上悪魔として扱う。学園の書庫館で初めて会ったとき、悪魔は私に向かってこう問いかけてきた。

「お前、は何、を望んでいる?」

伝承とはほど遠い、しかし威厳のある言葉を悪魔は発した。それに対して私は悪魔の後ろを指さし、こう答えた。

「いや・・・壁直してよ。」

今にして思えば、悪魔がヒトという生き物と交わした初めての言葉が壁の修復というのは非常に滑稽な話である。しかし、悪魔がヒトの国に、学園に来たことが間違いなくこの世界を大きく変えたきっかけになったことは間違いがないと言える。この年代記では私と悪魔が出会ってから戦いの終結までの出来事を記述する。この年代記を執筆するにあたって助言してくださったフィエス・エスター氏、証言をくださった異種族の方々、そして生き証人である学園の同胞に改めて感謝申し上げる。


ーシルブリック・フォン・バルディア

はじめまして、瀬名明弘です。ハイファンタジーは初めて書きますが頑張りたいと思います。

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