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吾輩はゴブリンである。  作者: アルカリ
第一章 修行編
6/8

神狼


  『技能スキル』。


 普通は俺のようなゴブリンは技能スキルは持たない。

 ゴブリンの中にも上位種がいてそれがボブゴブリン。

 稀にゴブリンから進化するようだ。

 ゴブリン系の魔物は他にもいてボブゴブリン以外の上位種のことを特殊個体というそうだ。

 ゴブリン系の特殊個体はゴブリンシャーマンだとか、レッサーゴブリン、ゴブリンソルジャーなどがいるそう。

 俺はそのどれにも当てはまらない新個体かもしれない。

 彼女は俺の技能スキルを見て驚いていた。

 技能スキルを取得するにはその行動をただ徐ろにやり続けるしかない。

 そう言われた。

 「それじゃあまずは"鑑定"という技能スキルを取得しましょう」

 「鑑定って相手のステータスを見る事ができたり、物の名前が分かったりするあれですか?」

 「えぇそうです。先程も私はその鑑定を使い貴方のステータスを見ました」

 確かに俺は自分の技能スキルを言っていないのに俺の技能スキルを理解していたな。

 「成る程。鑑定は如何やって取得するのですか?」

 「それは簡単です。目に魔力を集中させて対象を見れば鑑定を取得できます」

 「魔力?」

 「魔力とは己の持つ第二の生命力のようなものです。魔力が尽きるとあっという間に力尽きてしまいます。力尽きると自分の生命力を代償に魔力を回復させていきます。魔力が尽きると生命の危機に晒されます。くれぐれも無理をしないようにお願いします。」

 「その魔力の量は如何やってわかるんですか?」

 「一般的には魔力量を測定する物があるのですが此処には無いので私の手を握ってください」

 え?

 それほんとに言ってんの?

 こんな美人な方の手を握るとか緊張やばいんだけど…手汗かいてないよな…

 俺が戸惑っていると彼女は自ら手を握ってきた。

 しかも恋人繋ぎだ。

 俺の顔は今凄いことになっているだろう。

 「貴方何者?」

 はい?

 彼女は汗を滴らせながら問う。

 「魔力の量が異常に多いわ。こんなの私の魔力量とほぼ変わらない。」

 そんなこと言ったっておれは普通のゴブリンですけど…

 「魔力の存在感が凄いのは知っていたけどここまでとは…」

 「貴方今レベルいくつですか?」

 「レベルですか」

 そういえば最近見てなかったなレベルが上がる度に声が聞こえるはずだか聞こえていないということは上がっていないのか?

 俺は自分のレベルを確認した。

 「81です」

 「はっ!?81?」

 「は、はい」

 如何したのだろうか。

 そんなに高いか?RPG系のゲームだったらもうすぐレベルMAXなんだろうが、彼女に比べれば恐らく低いだろう。

 「ちょっと貴方これ高すぎじゃないの?」

 「と、言われましても…ちなみにフェンリルさんは何レベル何ですか?」

 「ちょ、フェンリルって…まあいいです。私は366です」

 「めちゃくちゃ高いじゃないですか!」

 「いやいや貴方こそ私は約600年生きて366レベルですよ、貴方生まれてどのくらい経つのですか?」

 「正確には覚えていませんが1年くらいでしょうか」

 「は?貴方本当に何者ですか?この調子でレベルが上がれば貴方五大神獣も夢じゃないですよ」

 「この世界のレベルの上限って何レベルなんですか?」

 「それは分からないわ。私は今のところ最高890レベルは見たことがあるけど言い伝えでは999レベルと言われているけど長年生きてきてそんなにレベルが高い者は見た事がないわ」

 「そうなんですか」

 俺は結構レベルが上がるのが早いのか。

 「ごめんなさい、話が逸れてしまいました。貴方は魔力を感じたことはありますか?」

 魔力を感じたこと。

 それがどんな感じか分からないな。

 「多分無いと思います」

 「分かりました。では貴方に私の魔力を付与します。これを付与エンチャントと言います。では行きますよ」

 彼女は俺の額の前に手の平を近づけ、魔力を注いだ。

 頭から温かい血液が流れていくのを感じた。

 恐らくこれが魔力なのだろう。

 「感じました」

 「では身体を流れる魔力をそのまま感じてください。そうしたら私の目を見てください」

 ゆっくりと彼女の目を見る。

 すると頭の中に彼女のステータスが浮かんだと同時に、


 【『技能スキル』鑑定Lv.1を取得しました。】


 と流れる。

 しかし彼女のステータスはぼやけてよく見えない。

 「すみません、ステータスがぼやけて見えないんですけど…」

 「大丈夫です。貴方と私はレベルの差が激しいからぼやけて見えるのです。いずれ見えるようになりますよ」

 彼女はニコッと笑った。

 「ところで私に名前を付けて付けてくれませんか?」

 「名前ですか?」

 「仮の名前ですよ。貴方が私より強くなったら本当につけていただいてもいいですか?」

 「はい、喜んで。名前ですか」

 俺は考え込む。

 どうしようか。

 下手にダサい名前を付けてしまうと何か気まずいしなー。

 俺って昔からポ○モンにつける名前が絶妙にダサかったからな。

 名前がないか。 

 名無し、no name。

 ノーネーム、ノーネ。

 「ノーネ」

 安直すぎるか。

 しかし彼女の目は輝いていた。

 「ノーネ。いい名前です!これからはノーネ。そう名乗らせていただきます」

 「喜んで頂けたなら良かったです」

 この世界には英語がないのか?

 俺が今喋っているのって日本語だよな?

 「ノーネさん。今僕たちが喋っているのは何て言う言語ですか?」

 「私達が話しているのはムールン語です。この辺りではそう言われています。もう少し北に行くとシャレン語に変わります」

 ムールン語。

 日本語ではないのか。

 「私も貴方に名前を付けてもいいですか?」

 「僕何かにいいんですか?お世話になっているのに」

 「私はよろしいのですが、一生その名前になってしまいます。本当によろしいですか?」

 「はい、ノーネさんに付けていただけるのであればどんな名前でも喜んで頂きます」

 とは言ってもダサすぎる名前だったらどうしよう。

 もう後戻り出来なくなっちゃった。

 「ずっと前から決めていました。カルナ。亡き私の兄の名です。どうか受け取ってください」

 「勿論です」

 「有難うございます」

 亡き兄か。

 ノーネさんの兄の名前か。

 感慨深いな。

 ノーネさんの兄の名に恥じないような行動をしよう。

 俺はそう誓った。

 

 

 

 やばい。話が進まなすぎた。

 次回ちょっと長く書きます。すいません。

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