絵の具遊び
きゆうくんは絵の具を買ってもらったので、今日はそれをつかって遊ぶことにしました。
はみがきの入れ物のようなものから山の色、海の色、柿の色、土の色、リンゴの色なんかが出てきました。きゆうくんは、楽しくなってどんどん出して遊んでいると手にたくさんの色がついて泥遊びのような感じになってきました。泥よりも手がべたべたします。
お母さんが「あらあら」といって水をバケツにいれてきてくれました。そこに手をいれてかきまぜると水はぐるぐる回り始めました。きゆうくんは、おもしろくなってどんどん回しているとバケツの外に水があふれてきました。バケツの真ん中の水は少ないのにあふれてきます。
きゆうくんは、おかしいなあと思いながら、今度はかきまぜるのをやめて静かに見ることにしました。すると回っていた水はおとなしくなりました。でも動きは止まってないみたいです。さっきとは違う動きです。なんだかゆっくり動いているように見えます。
なにかうかべてみようと思って台所にいくと玉ねぎの皮が落ちていました。それをひろってバケツの水の上にそっとおいてみました。するとやはり動いているようでした。
前にもおなじような動きをみたような気がします。晴れた日に窓のそばにいたとき、白い小さなモノがたくさんゆっくりと動いていたのです。でもそのときは、くしゃみが出てしまったことを思い出しました。くしゃみをすると、その白い小さなモノは、急に動いたり上のほうにいったりしてしまいました。
きゆうくんは、バケツの水にむかって話しかけてみました。玉ねぎの皮がこっちを向いたような気がしました。