第10話 二人でお風呂(後)
内容を一部変更しました。
少し遅れて、優が風呂場へと入る。
「おねえちゃん〜、遅いよ〜」
「ごめん、ごめん」
健二は湯船に入り、遅れた姉に文句を言うが。
優は、チロリと舌を出しながら謝る。
それから優がかけ湯をして、健二が入っている湯船へと入った。
・・・
「(チャプン…)」
「はい、肩まで浸かって、良く温まってね」
「うん」
湯船に入り、優は健二にそう言う。
「(プカ〜ン)」
「(しかし、おっぱいって良く浮くんだね〜)」
湯船に入って、落ち着いた所で。
優が、自分の胸で浮いている物に気付く。
自分の乳房が浮いていたのだ。
毎回の様に浮いているのを見るが、その度に感心する。
優は男の時から、噂では良く聞いていたのだが。
初めて、自分の目で見た時は驚いてしまった。
「(ジーーーーッ)」
自分の浮いている乳房を見ていた時。
別の視線が、優の乳房を見ている事に気付く。
健二が、自分の乳房を見ていたのだ。
「なあに、ケンちゃん、お姉ちゃんのおっぱい見て。
もしかしたら、また、お姉ちゃんのおっぱいが欲しいの?」
「(ブルブルブル)」
その視線に気付いた優が、健二に微笑みながら言うと。
健二は顔を真っ赤にして、必死で首を左右に振る。
幼児退行していた時に、姉の乳房を求めていた事があるが。
正気に戻ると健二は、自分の行為を恥ずかしく思い。
その事に触れられると、顔を真っ赤にしてしまうのだった。
「(ふふふっ、可愛い。
でもケンちゃんだったら、お姉ちゃんは良いのよ)」
あの時は、最初は躊躇しまったけど。
弟が可愛くて可愛くて、しかたがない今は。
健二のためなら優は、何でもしても良いと思っている。
しかし、顔を真っ赤にして恥ずかしがる健二を見て。
優は、それ以上言うのを止めてしまった。
・・・
「は〜い、今度は前を見て〜」
しばらく湯船で温まってから、今度は二人は湯船から出て。
優が健二の体を洗っていた。
椅子に座りながら優が、健二をしゃがませて洗っている、と言う状況である。
「は〜い、立ってぇ〜」
背中から前を洗うと、次に健二を立たせる。
「あうっ!」
「あれ、ケンちゃん。
トイレ行っている時、ちゃんと剥いている?」
「え〜、どうしてもやらないとイケナイの〜?」
「ケンちゃんが、大人になった時に困るからよ」
「ちょっと、お湯かけないで〜。
沁みるよ〜」
「こらっ、ここは綺麗にしておかないダメでしょ〜」
健二を立たせてから、優は弟の大事な所を剥いて洗っている。
これは元男の優だからこそ、平気で触っているが。
同世代の、元々からの女の子なら、普通、触るのを躊躇うだろう。
「あのね…、おねえちゃん…」
「どうしたの〜?」
「どうして、大人になったら困るの?」
「(ギクッ!)」
疑問に思った健二が、姉に尋ねると。
それを聞いた優が、動揺した。
「(ん〜、ケンちゃんに、どこまで言えば良いのかな……)」
まだ、性に対して目覚めていない弟に、どこまで言えば良いのか優は悩んだ。
「あ、あのね…。
空気に晒して乾燥させないと、びょ、病気になるからよ〜」
「ふ〜ん〜」
焦って、答える優に、健二は半信半疑で返事をする。
確かに、そう言う理由も有るにはあるのだが。
一番、肝心な部分を、優ははぐらかした。
「だからね、ここも自分で綺麗に洗う様にして。
トイレに行く時は、いつも剥くよにしなさい〜」
「ちょっとぉ〜、おねえちゃぁん〜」
話を逸らそうと、優は健二の大事な物を更に丁寧に洗い。
健二は、敏感な部分に来る刺激に、腰を引かせた。




