愛梨編2
次の日俺は目が覚めると異様にベットが狭く感じた。
その原因はというと...なんと姉が横で寝ていた。
姉の服装は、どうみても女子高生が着てそうなパジャマを着ていた。
そういうことを考えていると、姉が目を覚ましたようである。
するといきなり姉が俺を抱きしめた。
「栄ちゃん、だーいちゅき!!!」
おれはなんかうれしかった。
胸はまな板だが、いい匂いがするからだ。
俺はこのやさしい愛梨姉さんが姉として好きだ!
しかし姉は昔からこんなに優しかったわけではない。
~回想~
俺が高校生のころ姉は関東一のレディース暴走族の総長をしていた。
その活動から帰ってきた後の食事では、
「おい、クソババア、はやくご飯出せや!」
などと言ってよく親と喧嘩をしていた。
俺に対しては完全にパシリとしかみていなかった。
そんなある日、暴走族の活動をしていた姉たちに悲劇が起こった。
突然姉を支えていた副総長である福原瑞穂が吐血し、倒れた。
彼女は緊急搬送され、集中治療室に運ばれた。
医者の話によると、心筋梗塞だったそうだ。
彼女は一時心拍を取り戻した。
だがそれもむなしく次の日に息を引き取った。
彼女と姉はとても子供のころからずっと一緒に遊んだりしていた。
その親友を突然失った姉は生きる気力を一時失っていた。
そののち姉は暴走族を脱退した。
それから姉は精神病院に通院しながら
パートの仕事をするという生活になった。
~回想終わり~
そんなわけで姉はかなり性格が変わった。
そんなことを回想していたら姉は俺のほっぺにキスをして
部屋を出て行った。
俺は朝食をとり、部屋で小説の内容を考えていると
千夏が部屋に入ってきた。
するといきなり、
「この部屋イカくさいわね。」
と言った。
俺はしまったと思った。
昨日俺は部屋で姉にそっくりなAVでしていた際に、
ティッシュを部屋のごみ箱に捨てっぱなしであったと
気が付いた。
しかし千夏はそんなことはお構いなしに
話を続けた。