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あんたがどれだけ泣き叫んでも誰にも聞こえないから。もちろん俺にも
柩side
「柩、やめろ。こんなのは違うだろ!」
「なにが?俺はみんなと決めたんだ。俺たちの世界を創るってな。」
「俺たちの世界?何を言ってる!そんなの無理に決まってるだろ!」
「無理でもやるしかねぇんだ。あんたみたいな醜い大人はいらないからな。」
あんたに説教される筋合いなんてないんだ。だって...
「あんただって、殺人鬼だろ?」
「っ!柩!!!」
「ギャーギャー騒いでんじゃねぇ。うるさいんだよ!」
グシャッ
迷いもせず足を刺した。
「うがぁあ゛あぁあぁあぁ」
「...」
「ひ、柩!やめろ...!お前には、同じ目にあって欲しくないんだ!」
同じ目に?何言ってんだこのおっさんは。
「柩!柩!」
「俺の名前を呼ぶな。」
「柩!助けてくれ」
「あんたがどれだけ泣き叫んでも誰にも聞こえないから。もちろん俺にも。」
トドメを刺して訪れた静寂。
何も感じない俺は多分狂ってる。




