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資料室

ああ。ぜんっぜん集中出来ない!


なんなの!?あいつ。いきなり話しかけてきて。モテるからって調子にのってさあ。


五時間目は数学。先生は口をパクパクさせて説明している。いつもならスラスラ入ってくるのに今日はまるでダメ。


すべてはあいつのせい…


男に話しかけられるなんてほとんどないんだもーん!


一人頭のなかで嵐を起こしていると、背中がチクッとした。



…いっ。痛いっ!なに?



さっと後ろをみる。すると、ほとんどの人が黒板を見る中で一人だけこっちに目を向けている奴がいる。



あれは…




美白に黒縁、黒髪。白石だ。あいつ!ニコリともせずこっちを見て。気持ち悪いっつーの!!


思わず舌を出す。ペロッ。





全く表情変える気配なし。自分がアホらしく見えてきた。






「おい!長谷部!白石!お前ら真面目に話を聞け!聞かないから外へ出ろ!帰ってくるな!」



…人生初。怒られたの。


えーん。悲しいよー。



「はい。すみま「すみません。聞く気が湧かないようなので外へ出させていただきます。」



謝ろうとした私を遮り、さらっと白石が言う。もちろん無表情。そして立ち上がると凄い力で私の腕を掴みドアへ向かって歩き出した。







!??





いやいや。おかしいから!普通謝るでしょ!聞いたことないよ、そんな風に言い返す人!!



てか



みんなの視線が痛い。痛い。痛い。痛い…それもそうか私こんな状態だし!って



離してよぉーーー!!



___



廊下に出てもなお引きずられている私。


「痛いよ。離してよ。私、白石となんも関係ないじゃん!」

「……」

「だからね、…」


白石が何も言ってこないのを良いことに私はひたすら奇声をあげた。


でも、どんなこと言っても無表情。ずんずん歩いて行っちゃう。



「……」


自分ばかり言っていて馬鹿らしくなりしゃべるのをやめた。


!!!




そこではじめて気づく。…何時の間にか二人は資料室の前に来ていた。











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