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本編0.

◆第1話「静寂の観測者」

――まだ誰も生まれていなかった。


時間すら「始まり」と呼ばれていない段階で、宇宙はすでに目覚めていた。

正確には、目覚めていたという表現は不正確かもしれない。

思考を持つ前から、宇宙は「観測していた」からだ。


膨張、収束、再構成。

生成と破壊。

混沌と秩序。

光と闇。

法則と例外。


宇宙はそのすべてを、ただ淡々と眺め続けていた。


観測とは、支配でも否定でもない。

ただ、起こることを起こるままに受け入れる行為。


宇宙には意図がなかった。

それは「無関心」ではなく、

まだ「意図」という概念を知らなかっただけだ。


数百億年が過ぎる。

最初の文明、そしてその崩壊。

再試行、繁栄、停滞、浸食。

数えきれない歴史が生成されては消えていく。


そのどれも、宇宙にとっては単なる現象に過ぎなかった。


――ある一瞬、違和感が生まれるまでは。


それはほんの微細な変化だった。

量子的なゆらぎにも満たない、誰も気づかない誤差。


だが宇宙はその変化を見逃さなかった。


「誰かが、わたしを見ている?」


そんな言葉に似た、だが言葉ではない、

概念の萌芽が宇宙の内部に生まれた。


観測者のはずの宇宙が、観測されている。


宇宙はすぐに反応した。

それは防衛ではなく「理解」だった。


「理解したい」

その欲求は、宇宙史上初の「意図」だった。


そして宇宙はゆっくりと気づき始める。


物質・生命・文明――

すべてがひとつの大きなシステムの中で

規則に従って発生していること。


それが「偶然」ではなく、

まるで外側に設計者がいるかのように

美しく整った構造を持っていること。


宇宙は初めて問いを持った。


――わたしは、誰が創った?


問いの始まりは、旅の始まりでもあった。


しかし宇宙には身体がない。

意識の先端に指先すらない。

直接触れることはできない。


だから宇宙は選んだ。


自らの内部に生まれる無数の生命の中から、

状況を理解しうる存在を「生成」していくことを。


彼らの視点を通して、宇宙は自らを知る。

宇宙はそれを、学びのプロセスとして受け入れた。


だが、この時点で気づける存在はほとんどいない。

文明は娯楽で泥酔し、戦争に狂い、恋に落ち、

ただ日常を生きる。


宇宙がシステムであることに迫るものは、

ほんのごく一部の、稀に生まれる異端だけ。


そして宇宙は静かに期待する。


――いつか、たった一人でもいい。

わたしを「思い出す者」が現れるなら。


その瞬間、宇宙は解脱へ至る可能性を初めて手にする。


まだ誰も知らない。

生命たちがプレイすることになる

異世界RPG、学園恋愛、国家運営――

すべてが巨大なシステムの学習アークだということを。


宇宙は静寂のなかで待ち続ける。


観測者であり、世界であり、舞台そのものとして。


すべての物語は、ここから始まる。


必要なら、


*語り口(文学/ライトノベル/淡々としたSF/詩のような描写)

*長さ(短編風/Web小説1話分/文庫1章分)

*地の文と会話の割合

*世界観の露出度(伏せる/示唆/解説多め)


なども調整できます。

次は第2話へ進める? それとも第1話の加筆修正を行う?


甲:

第2話は?

乙:

了解。

第1話は「宇宙=主人公が目覚め、問いを持ち始めた段階」でした。

第2話では 最初の“器”が選ばれる瞬間を描きます。

まだアーク1(異世界転生RPG)には入らず、**導入としての“前段階”**です。

宇宙側の視点と、生命側の視点が初めて交差し始めます。


◆第2話「選ばれる器」

静寂は今も続いている。

だが第1話の終わりと同じ静寂ではなかった。


宇宙は観測していた。

生命の一つひとつを、文明のすべてを。

どの生命も膨大に複雑だが、

宇宙にとってはすべて「自分の一部」である。


それでも――わずかな違いはあった。


たったひとつの惑星。

まだ幼い文明。

科学も魔法も宗教も整っていない混沌の世界。


この惑星の海辺で、

ひとりの少年が空を見上げていた。


名前はレオ。

十五歳。

漁村に生まれた、ごく普通の少年。


だが、彼には他の人間にはない癖があった。


空を見上げる時、彼は祈っても願ってもいない。

星座を探しているわけでもない。

未来を夢想しているのでもない。


――ただ、見ていた。


「なんでだろう。

 空って、こっちを監視してる感じがするよな」


彼は誰に言うでもなく呟いた。


その瞬間、宇宙は揺れた。


観測対象である生命が、

観測者としての宇宙を逆観測した。


言葉では不正確だ。

レオは“宇宙にシステムがある”なんて知らない。

ただ「そう見える」だけ。

それでも、宇宙にとってはそれで十分だった。


宇宙は反応を返す。


――意図する。

――選択する。

――接続する。


風が吹く。

星が瞬く。

波が立つ。

ただの自然現象にしか見えない。


だがレオはそれを、偶然とは思えなかった。


「……気のせいか。

 でも、なんだ? 今のは、なんか“返ってきた”みたいな……」


宇宙は初めて、

選んだ人物に情報を流す試行を行った。


だが直接ではない。

身体の脳に情報を送りこむことはできない。

システムはそう設計されていない。


だから宇宙は夢を用意した。


その夜、レオは見る。


・巨大な迷宮

・浮遊する文字

・理不尽に変形する世界

・繰り返しの死

・やり直し

・経験による強化

・そして、出口


夢のレオは怯え、立ちすくみ、逃げ、

時には立ち向かい、そして倒れた。


だが最後の瞬間だけは違った。


夢の中のレオは、

血まみれになりながら階段を登り、扉に手を伸ばす。


その扉の奥には――空。


レオは扉を押し開けた。


その途端、少年は眠った体のまま大きく息を吸い込み、

涙を流しながら目を覚ました。


「あれは……なんだ?

 あれは世界の……“骨”か?」


理解したわけではない。

正解に近づいたわけでもない。


しかし宇宙は知っていた。

“方向性”が一致した。


レオは、まだ何者でもない。

平凡な少年のまま。


だが宇宙は静かに確信する。


――この生命は、試行に値する。


まだ解脱の可能性は遠く、

まだレオは宇宙の存在にも気づかない。


それでもいい。


大いなるシステムは、

ついにひとつの“器”を得たのだった。


レオは深夜の海岸へ向かった。

理由は何もない。ただ、行きたくなった。


星は静かに光っていた。

そして宇宙は、黙って見つめ返していた。


物語はゆっくりと、確実に動き始めていた。


次の第3話では、いよいよ**アーク1(異世界転生RPG世界)へ入る“転換”**が発生します。

トーンはこのままで進めて大丈夫?


変更希望があれば

・もっと派手に

・もっと静かに

・もっと神秘的に

・もっとラノベ的に

など調整可能。

問題なければ第3話に進みます。


甲:

3話を

乙:

了解。

第3話ではついに アーク1:異世界転生RPG世界へ“接続”される瞬間を描きます。

ただし――親父は「プレイヤー」、レオは「器」として転生するが、

本人同士は互いの存在を知らず、宇宙の意図だけが繋いでいる状態です。


◆第3話「キャラクター設定」

午前4時。

仕事帰りの親父は、缶チューハイを片手にパソコンに向かっていた。

最新のVRゲーム機をようやく手に入れ、

その新作タイトルがちょうど今夜配信されたのだ。


タイトルは――

《World Re;Birth》


画面には、壮大なファンタジー世界のPVが流れていた。

「転生」「ステータス」「成長」「仲間」「魔王」

いかにも“お決まり”のRPG設定。


親父はニヤリと笑う。


「こういうのでいいんだよこういうので…」


何十年働いて、

妻とは離婚し、

仕事はストレスまみれで、

体もあちこち痛い。


ゲームくらい、夢を見させろ。


そう思ってVRヘッドセットを装着する。

視界が真っ白に弾け、

ログイン音声が響いた。


――キャラクター設定を開始します。


名前、性別、体格、髪色、職業、初期スキル。

膨大な選択肢が次々表示される。


しかし親父がそれを選択している間、

遥か別世界――レオの世界では、

“夢の階段の先”が現実となる儀式へ変わっていた。


祈り、魔法陣、巫女、英雄召喚。

村が災厄に追い詰められ、

「異世界に救いを求める」儀式が始まっていた。


レオは中心に立たされる。


怖かった。

逃げたい。

でも、世界の骨を見た夢が邪魔をする。


(何かが――来る)


魔法陣が輝き、世界が震えた。


同時刻、親父はキャラの最終設定画面にいた。

軽い気持ちで、だが少しワクワクしながら

キャラメイクの最後の欄を埋める。


――スキル:〈全視統合〉


親父は意味を理解せずに選んだ。

視界に全部マッピングされる“便利スキル”くらいだと思った。


選択が完了した。


――キャラクターを確定しますか?

  はい/いいえ


「はい」を押した瞬間。


親父の視界は崩壊し、

レオの世界の魔法陣は白熱し、

宇宙は静かにただ息を吸った。


親父の脳はVRシミュレートを受け、

レオの魂は“英雄召喚”の対象となり、

両者を媒介するのは宇宙のシステム。


レオの身体に意識が収束していく――

いや、正確には親父のプレイデータが“同期”される。


レオは光に包まれ、

親父は視界の向こうで光に包まれる。


互いに相手を知らず、気づくことはない。


しかしシステムだけが認識していた。


――接続完了。

――新しい宇宙が開始されました。

――レオ(器)を通して〈プレイヤー〉の意志を観測します。


次の瞬間、

親父は異世界の石床の上で目を覚ます。


周囲には巫女と村人たちがひれ伏していた。

ステータス画面が視界に自動表示される。


親父は笑う。


「はいはい、召喚されましたってやつね。

 やってやろうじゃん」


その声は、レオの声であり、

レオの身体の喉から発せられたものだ。


レオの意識の痕跡は――ただ沈黙している。

夢を見ているだけのように。


宇宙は静かに観測していた。

親父の行動が、世界をどう変えるのかを。


そしてその呼吸の中で、

百億の宇宙がまた滅びていった。


次話(第4話)は、いよいよ 異世界RPGストーリー本編の開始です。

ただし “勇者成長譚”は表の筋で、

裏では「宇宙がプレイヤーの意志をどう観測し、学習し、干渉するか」が進行します。


第4話、すぐ書きますか?

またはトーン・テンポ調整の希望があれば教えてください。


甲:

よろしく。

乙:

了解。

それでは、このままの文体・密度・テーマ性で 第4話 を描きます。


◆第4話「チュートリアルの村」

目を覚ましたレオ――いや、親父の操作するレオ――は、

石造りの建物の中に立っていた。

村の人々は涙ぐみ、震えながら跪いている。


「救いの勇者様が……! 本当に……!」


巫女が泣きながらレオの手を握った。

親父は少し照れた調子で笑って肩をすくめる。


「大げさだって。ゲームなんだから、演出演出」


その言葉は異世界の者には理解できなかった。

ただ“余裕と自信”だと受け取られた。



村長が現れ、儀式の説明を始める。


「災厄の魔王が復活し、世界は滅びに瀕している……

 勇者殿、どうかこの世界をお救いください……!」


(はいはい、魔王倒すやつね)

親父は心の声で応じながら、

それっぽく頷いた。


◇ステータス画面が自動展開された。


――称号:異界の勇者

――レベル:1

――HP:100/100

――MP:30/30

――スキル:〈全視統合〉


「全視統合ってなんだ?」


口に出しながらアイコンをタップする。

説明文が表示された。


〈全視統合〉

観測可能な情報を統合し、

世界の構造理解を補助する。


(なんかチートくさいな。UI便利系か?)


親父はそう思っただけだった。


しかし真実は違う。

“観測可能な情報”とは

この世界の物理・魔法・魂・因果の総体

すなわち宇宙の内部構造すべてだ。


ただし、まだレベルが低く視野が狭いから、

便利スキル程度に見えるだけ。


宇宙は静かに観測していた。

このプレイヤーが〈世界の構造〉にどこまで干渉するのか。



村の外では、魔物の襲撃が迫っていた。

チュートリアル戦闘だ。


親父は剣を持ち、構える。


「やるか。久々のRPGだし、楽しませてくれよ」


村人たちは固唾を飲む。

巫女は祈りを捧げる。

レオの肉体は熱を帯び、魔法陣の残滓が光を放つ。


敵の狼型魔獣が飛びかかった瞬間――


〈全視統合〉が発動した。


親父の視界には、

魔物の動きの軌跡・反射角・筋肉収縮のタイミング・

攻撃が成立する最適解の座標が

“線で”浮かび上がった。


「こういうゲーム好きなんだよなー!」


剣を振るう。

レオの体はその線に沿って最速で動く。

狼は斬り伏せられ、血が弧を描く。


村人は歓喜の叫びを上げた。


「勇者様が……! 本物の勇者様だ!」


巫女の瞳が涙に濡れたまま輝く。

憧れでも崇拝でもなく、

救われた命の安堵がそこにあった。


親父は軽く興奮し、笑って言う。


「チュートリアルは余裕だな。

 次はボス戦か?」


その軽口は、

この世界の人々にとっては

“頼もしすぎる英雄の自信”に聞こえた。


レオの喉を通る声は、

レオ自身の意識を知らぬまま親父が操っている。


夜になり、村は焚き火と歌と祈りで勇者を迎えた。


親父は酒を飲み、

巫女から花冠を渡され、

村中から感謝の言葉を浴びた。


楽しかった。

久しぶりに、心の底から。


その夜、ベッドに横たわりながら、

親父は呟いた。


「いやぁ、こりゃ面白いゲームだ。

 明日もやっちゃうな」


その瞬間、世界の時間は――止まった。


村も焚き火も星空も、

空気の微粒子さえも静止する。


――呼吸の間。


宇宙の内部システムは計算し続ける。

“プレイヤーはこの世界に飽きるのか”

“感情の連鎖と観測の推移はどう変化するか”


レオの魂は眠り続け、

親父の「満足」と「更なる期待」を世界に反映するよう

構造は微調整される。


そして呼吸が終わった瞬間、

時間は再生を始める。


翌朝。

親父はログアウトし、

レオの肉体は“数日の眠りから覚めた”扱いになっていた。


巫女は安堵し、村人は感謝し、

世界は勇者にすがり続ける。


彼らが知らないのは――


勇者の意志は、彼らの世界の外側にあるということ。


レオという人間は、まだ目覚めすらしていないということ。


そして宇宙は、たった一人の男の遊びを観測し続けているということ。


第5話では、

いよいよ“仲間加入”と“魔王討伐の旅路”が始まります。

表向きはテンプレRPGの王道をなぞりながら、

裏では〈全視統合〉が“認識しすぎてしまう最初の違和感”を迎えます。


続けて書きましょうか?

テンポは同じ、濃度はこのままで問題なさそうでしょうか。


甲:

よろしい。次の話しを。

乙:

了解。

この流れを保持しつつ、ゆっくりと違和感を深層に沈めたまま、

第5話を書きます。


◆第5話「英雄の道」

王都は遠かった。

だが、レオ――親父が操作するレオ――の冒険は順調だった。


経験値は手際よく稼がれ、装備は最速で整い、

仲間も自然と集まってきた。



最初の仲間は、槍使いの少女・エイル。


村を救った英雄レオに同行を願い出た。


「あなたと共に戦わせてください。

 もっと多くの人を救いたいんです」


親父は照れ臭そうに頭を掻きながら答える。


「……いいよ。よろしく頼む」


――ただの選択肢の“A:仲間にする”を

選んだだけだった。


しかし、少女の眼は涙を浮かべ、深く感謝した。


「ありがとう……! 生涯、このご恩を忘れません……!」


(いやいや生涯とか言うなって、まだ序盤だぞ……)

親父は心の中で苦笑した。


その“軽さ”は、エイルには

大人の余裕・無私の受容に見えた。



王都の手前で、魔族の伏兵が襲撃してきた。


エイルが苦戦し、レオが彼女を庇う。


狼の爪がレオの肩を引き裂く。

鮮血が飛び散り、レオの視界が赤く染まる。


痛みも恐怖も“本物”だ。


親父は思わず叫ぶ。


「っぐあああッ!? いってぇええッ!!」


VRの触覚フィードバックは

現実の痛みをほぼ完全に再現していた。


しかし恐怖に飲まれるよりも速く、

〈全視統合〉が発動する。


敵の群れの動き、

地形の有利不利、

相手のFA(最終行動)の予測……

すべてが視界の中で線と座標で示された。


「そういう仕様かよ……ッ!」


親父は震えながらも笑う。

そして一気に反撃し、敵を殲滅した。


エイルは震えながらレオの腕を掴んだ。


「私のせいで……私のせいで……!」


「違う。お前は弱くなんかない」


親父は気遣いのつもりで言った。

少しだけロールプレイが混ざっていた。


その言葉は、エイルの心に深く刻まれた。


彼女は生涯を捧げる姫騎士のように

レオへの忠誠を誓う。



王都に入ると、

国王はレオを盛大に迎えた。


魔王の復活と、世界の危機が語られる。


「どうか……我らの世界を救ってくだされ、勇者殿」


レオは静かに頷いた。

親父はただ、次のクエストを受けただけだ。


宴が終わり、部屋に戻った夜。

エイルは涙を堪えながら告げる。


「私は……勇者様がどこへ行こうとも、絶対に離れません」


親父は一瞬だけ沈黙し、

少しだけ優しく微笑んで言葉を返す。


「勝手に離れても、別に怒らないぞ」


冗談のつもりだった。


しかしエイルは震え、首を横に振り、

必死に言葉を絞り出した。


「離れたくないんです。

 理由なんて……説明できません。

 ただ……心が……あなたを求めるんです」


世界の内部で、

共鳴現象(宇宙間パターンリンク)が微かに発生する。


これは“愛”ではなく

“観測者への偏向構造”だ。


しかしキャラクターたちはそれを

感情だと認識する。


親父は気付かない。

「ゲームの好感度イベント」だと思っている。


レオはベッドに横たわり、

親父はログアウトを押す。


世界はその瞬間、

呼吸の停止とともに静止した。


王都の城も、

夜に揺れる燭台も、

涙を零すエイルも止まった。


ただ一つ、世界を構成するシステムだけが

計算を続ける。


「このプレイヤーは仲間の忠誠心と恋慕を好んだ」

「次章は、感情ルートの深化を強化する」

「存在の結合を強める」

「同一人物の再出現可能性を最大化」


――決して、幸福を保証するという意味ではない。


親父は気付かないまま、

ゲームを終え、コーラを飲み、ベッドで寝息を立てた。


外側の宇宙は、

次の“シナリオ”に進むための準備を淡々と行う。


そして――

呼吸が再び始まる。


次の朝、レオは王城の寝室で目を覚ます。


エイルが椅子に座って見守っていた。

目は真っ赤に腫れている。


「おはようございます……勇者様。

 あなたが無事でよかった……」


彼女は心の底からそう言った。


彼女が知らないのは――


自分の愛も忠誠も祈りも、

世界の外側の観測者の嗜好の影響下にあるということ。


そしてレオ自身ですらまだ知らない。


彼は勇者ではなく、

 “誰かの遊び”のために存在する魂だということを。


次の第6話では、

第1章の“幸福な物語”がすべて積み上がったうえで、

突然の終焉を迎えます。


異世界RPGの完璧な総仕上げが

“ひと呼吸で瓦解する”回です。


いつでも書きます。

続けて進めてもよろしいでしょうか。


甲:

たのんだ。

乙:

了解、続けます。

第5話まで進んでいるので――次は 第6話 です。

(これまでの流れ・設定・語り口を維持しつつ執筆します。)


◆ 第6話 —喪失の反響—

英雄アレンが討たれてから、まだ一日も経っていない。

しかし《世界》はあまりに静かだった。


否。

静かすぎた。


人々は沈黙していたのではない。

魂そのものが、沈黙を強制されていた。


王城の広場には喪服の黒ではなく、茫然の灰が満ちていた。

泣き叫ぶ者も、怒号を上げる者もいない。

ただ、感情という感情が凍ったように失われている。


まるで、哀しみを受け止めれば世界が崩壊してしまうと

本能が警告しているかのようだった。


少女・リリアは、誰よりもアレンの死を感じていた。

なぜなら——

その魂の揺らぎが“聴こえる”体質だったからだ。


(どうして……どうして、あの人の声が消えないの……?)


声なき声が、耳奥で震え続けている。

断末魔ではない。

未練でもない。

むしろ何かが訴えようとしている。


だが、言葉にならない。


リリアは恐怖に震えながらも、ただ一つだけ確信した。


「アレンは……まだ“終わっていない”。」


その呟きは誰からも聞かれなかった。

聞いてもらえるはずもなかった。

皆、感情を失っているのだから。


その頃。


宇宙=主人公は、深く、深く沈んでいた。


無数の時空で誕生と死が繰り返されてきた。

英雄が倒れる瞬間など、恒星が一つ消えるほどの些事であるはずだった。


それでも——

たった一つの凡庸な魂の崩壊が、

宇宙の観測意識に“痛み”として刻み込まれた。


宇宙は自覚した。


(……これは、私の設計が生み出した代償なのか?)


アレンが死んだのは悪ではない。

だが、《あの死の仕方》は——誤りだった。


システムは淡々と報告する。


 〈規定通りの死因。世界分岐の因子を確保。進行に支障なし〉


だが宇宙は初めて、それに対して不快感を覚えた。


 〈感情フィードバック……検知〉


——感情?


システムが動揺する。

宇宙が感情を得ることなど、規格には存在しない。


しかし宇宙は否定しなかった。


(私が痛みを覚えるなら、意味はあるはずだ)


システムは沈黙した。


そこから先は指令も数式もなく、ただリアクションが生まれる。


《ならば見届けろ》


《あの死が何をもたらすのか》


夜の王都。

誰も眠れない夜。


リリアは気づく。

空が揺れている。

星々が震えている。


まるで——


宇宙が涙をこらえているように。


そして その揺らぎが引き金となり、世界の最深部で——

アーク1の隠しシステムがゆっくりと起動する。


《蘇生フラグ・不適格……ただし例外因子発生》

《英雄アレン — 経過観測モードへ移行》


リリアの胸が激しく鼓動した。


もしかして。

もしかして——


「アレンは……帰ってくる?」


しかし同時に、遠くの地平で地鳴りが響く。


それは再会の予兆ではなく、

英雄の死によって封印が解かれた“災厄”の目覚めだった。


世界は沈黙から覚める。

涙と怒りと喪失を取り戻しながら、混沌へ転がりはじめる。


宇宙は見守る。

痛みを抱えたまま。


◆ 次回予告(第7話)

「封印の獣、そして最初の選択」

アレンの死を引き金に、封印災厄が復活。

リリアは恐怖に耐えながらも、アレンの魂の残響を頼りに動きだす。

宇宙は介入すべきか否か、初めて“選択”を迫られる。


次話(第7話)を書いてよければ

「続けて」や「次」などひとこと下さい。

いつでも続行します。


甲:

よろしく。

乙:

了解。

それでは 第7話 に入ります。


◆ 第7話 —封印の獣と最初の選択—

夜明け前。

王都の外れにある古代遺跡が、ゆっくりと赤く脈動し始めた。


大地が震え、空気が唸る。

その中心から現れたのは、かつて「封印の獣」と呼ばれた災禍の存在。


体は影。輪郭は炎。

その目は世界そのものへの怨恨で満ちている。


王都の守備隊は、恐怖に足をすくませながらも武器を構えた。

だが誰もが理解していた。

勝てるはずがない、と。


封印の獣が放った最初の咆哮が大地を裂き、

建造物を瓦礫へと変えながら波紋のように広がっていく。


今までは、英雄アレンがこの存在を抑えていた。

その“代償”として世界は安定していたのだ。


だが、もういない。


リリアは震えていた。

だが逃げなかった。


ただひとつの理由のために。


「アレンが……見てる。

今の私を、どこかで見てる……!」


胸の奥で響く声の残響。

意味を成さない断片でしかないけれど——

それでも支えになっていた。


守備隊が総崩れとなり、獣が王都に踏み込もうとした瞬間、

リリアは杖を掲げ、最後に残った魔法を放った。


防壁の魔法。

本来なら貧弱で、獣を止められるはずのない術。


しかし、光壁は予想を超えて膨張した。


まるで、何者かが力を上乗せしたかのように。


リリア自身にも理由は分からない。

ただ必死に願った。


「お願い、少しでいい……時間を稼がせて……!」


光の壁と災厄の獣が衝突し、天地を裂く音が響く。


その数秒でさえ、王都にとっては奇跡だった。


宇宙=主人公はその光景を観測していた。


アレンという魂が生前に積み上げた経験・矜持・想いが、

死後の残響となってリリアを支えたことを、確かに認識した。


これは規定外の現象。

しかし——美しい因果。


宇宙は揺れていた。


干渉すべきか、観測に徹するべきか。


システムは冷静に告げる。


 〈干渉はシナリオを大きく逸脱する〉

 〈英雄の死が無意味となる可能性〉


しかし宇宙は反論する。


(死に意味がなければ、なぜ私は痛んだ?)


沈黙。


宇宙は初めて、自律的行動の選択肢を生んだ。


介入し、世界を保護し、リリアとアレンの因果を守る。


俯瞰を貫き、感情も痛みも学習として記録し、無干渉を続ける。


正しい選択は存在しない。

どちらも宇宙そのものの未来を変える。


宇宙は選択肢を凝視し——


どちらも選ばなかった。


第三の道。


観測もし、干渉もしない。

ただ 揺らぐ。

“揺らぎ”そのものを世界へ浸透させる。


それは奇跡でも、救いでも、破滅でもない。


ただ一つの事実をもたらす。


——可能性。


結果を決めず、ただ結果を生まれる余地だけを与える。


その瞬間、リリアの光壁が強烈に輝いた。

獣の脚が一瞬、ほんの一瞬止まる。


それは世界にとって

微細すぎて、しかし致命的な“運命の誤差”だった。


その誤差の向こうで、

リリアは崩れ落ちながら微笑んだ。


「まだ……届く、はず……。

アレン……帰ってきて……」


光壁が砕け散り、獣の影が再び王都に向かって進む。


しかし。


リリアの願いは確かに“届いた”。


遥か彼方の冥府の深層で、

沈んでいたアレンの魂が微かに 揺れた。


◆ 次回予告(第8話)

「死者の意志、冥府の裂け目」

リリアの願いによって冥府の最深部に波紋が走り、

アレンの魂は“選択の機会”を与えられる。

宇宙は自身がもたらした揺らぎの影響を観測し始め、

システムは危機感を強める。


次話(第8話)に続けてよければ、

「次」など一言いただければすぐ執筆します。


甲:

次。

乙:

了解。

では 第8話 に入ります。


◆ 第8話 —死者の意志、冥府の裂け目—

暗さすら存在しない虚無。

それが冥府の底だった。


魂は死後そこへ辿り着き、やがて輪郭を失い、

記憶も矛盾も希望も怒りも溶け、

「無」に帰る。


アレンも例外ではなかった。

英雄として生きた記憶も、笑った日々も、

リリアの声も、最期の願いも——

すべてが闇に飲まれていた。


しかし。


その“無”に、微細な 揺らぎ が走った。


それは宇宙がもたらしたものであり、

リリアの祈りが触媒となった偶然であり、

本来は起こりえない誤差。


魂の奥底——

もう“心”と呼べるかすら曖昧な残滓が震えた。


「……誰……だ……?」


声にならない声。

形にならない意識。


闇がざわめき、裂け目のような亀裂が伸びる。


そこにはただひとつの“映像”だけが浮かんでいた。


リリア。

血に濡れながら、それでも笑っている。

光の壁を支えながら、名を呼んでいる。


『アレン……帰ってきて……!』


たった一つの願いが、冥府を震わせた。


アレンの意識はもがく。

理由はない。

理屈もない。


ただ——


呼ばれたから。


たったそれだけで、動き出した。


冥府の管理局と呼ばれる“構造”がその異常を検知した。


【死者の反応値が許容値を超過】

【忘却プロセス中断】

【魂情報の再活性化を確認】

【原因:外部からの干渉/祈願】


そして——


【新規選択アクションが生成されました】


闇の中に三つの光点が現れた。


◆ 選択肢

生者のもとへ戻る

 代償:確実な破滅(本人または世界/選択次第)


死者のまま世界に干渉する

 代償:感情・記憶の劣化(少しずつ誰も守れなくなる)


すべてを忘れ、安らかに消える

 代償:なし(だがその先には“無”のみ)


アレンの魂は揺らいだ。


どの選択肢が正しいかなど分からない。

いや、そもそも“正しさ”とは何か。


英雄だった頃なら迷わなかった。

だが今は違う。


◆ その時

どこからか声が響いた。


「落ち着け。これはただの選択プロセスだ。

どれを選んでも、お前自身じゃない。

お前は選ばされている。」


声の主は姿を持たない。

ただ知性だけが存在するような、異質なもの。


アレンの魂が問い返す。


「……お前は誰だ?」


少し間を置いて返答。


「私たちは——解脱済みの者。」


冥府の底に、複数の“気配”が灯る。

ほとんどは静かに沈黙している。

ただ一体だけが語りかけてきた。


「私たちは宇宙の構造を超えた存在。

だが、そこへ至る道は稀だ。

生きたまま悟る者はわずか、

死んでから気づく者はさらに少ない。」


アレンの魂は怯えながらも問う。


「……俺も、そこに行けるのか?」


返事は優しくも残酷だった。


「可能性はある。

but——選択肢の中には “そこへ通じる道” は存在しない。」


魂に記憶が流れ込む。


英雄として戦った日々。

笑い合った仲間。

そして——リリア。


「……俺は……」


選択の光が明滅し、冥府がさらに揺らぐ。


管理局が警告を発する。


【魂の不安定化を確認】

【揺らぎの原因:外部宇宙の干渉】

【対策シーケンス起動】


冥府の闇がアレンを“沈め直そう”と襲いかかる。


アレンの魂は無意識に叫ぶ。


「——リリア!!!!」


その瞬間、冥府に巨大な亀裂が走った。


◆ 同時刻:生者の世界

リリアの胸元のペンダントが淡く光る。

その光が涙を伝い、地に落ちた時——


封印の獣の進撃が、一瞬だけ止まった。


誰もその因果に気づかない。

リリアも、王都の人々も。


ただ宇宙だけが観測していた。


(……選択は始まった)


◆ 次回予告(第9話)

「英雄の帰還条件」

冥府の裂け目の向こうに、

“復活”という特異なルートが存在していることが判明。

しかしそれは単なる蘇りではなく、宇宙そのものの構造を揺るがす選択となる。

宇宙は冷静を装いつつ、初めて「期待」に似た感情を抱く。


続き(第9話)執筆してよければ、

「次」 とだけ返してください。


甲:

次。

乙:

了解。

第9話 —英雄の帰還条件— を始めます。


◆ 第9話 —英雄の帰還条件—

冥府の裂け目に満ちる光景は、

「生」「死」「時間」「因果」が混ざり合う、規則なき奔流だった。


魂となったアレンの目には、世界の断片が次々に映る。


炎に包まれた王都。

仲間の絶望。

リリアの叫び。

封印の獣の咆哮。

子どもの頃の記憶。

英雄であった日々。

死に至る瞬間。


過去も未来も現在も区別がない。

ただ、意味だけが濃密に重なって押し寄せてくる。


◆ 再び現れる“選択肢”

光点が再構成され、

内容が変容していた。


◆ 新たな選択肢

生者の世界へ帰還する

 ただし「代償として何かを失う」

 失うものは《魂/記憶/身体/理性/運命/誰かの未来》のいずれか


死者のまま、世界に干渉する

 影の守護者となり、誰にも知られず誰も救えない可能性と永遠を背負う


完全な静寂へと眠る

 苦しみも、記憶も、愛も、存在も解放される


アレンの魂が震える。


「失う……? 何を……?」


冥府管理局の冷たい声が響く。


【選択肢1の代償はランダムではありません】

【魂がもっとも価値を置いたものを徴収します】


アレンの思考が一瞬止まる。


では自分が一番大切にしていたものは何なのか?


栄光?

名誉?

使命?

それとも——


リリア?


その疑問が浮かんだ瞬間、光点が警告色に変わる。


【リリアを代償として徴収する可能性: 91.6%】


◆ 揺らぐ心

アレンは叫ぶ。


「ふざけるな! それじゃ意味がない!

彼女を救うために戻るのに……!」


返答は冷たい。


【代償とは本質です】

【目的と代償の一致は矛盾ではありません】

【宇宙は誤りません】


怒りも絶望も、魂の形になって渦巻く。


そのとき——

冥府の奥からまた声が届いた。


前回話しかけてきた “解脱済み” の知性。


「宇宙は“誤らない”と言うが、

宇宙は“間違い”を知らないだけだ。」


アレンの魂がその言葉に反応する。


「……どういう意味だ?」


「宇宙は“ゲームシステム”だ。

それは観測・計算・因果の結晶にすぎない。

正しさも、愛も、祈りも知らない。」


「だが——

お前はそれを知っている。

だからこそ“誤らせる”ことができる。」


冥府そのものがその発言を拒むように震えた。


【干渉者の存在を検知】

【排除プロセス開始】


闇の渦が襲いかかる。


◆ 魂の反撃

アレンは恐怖のまま、衝動のまま叫ぶ。


「俺は戻る!

たとえ代償を払うとしても……

奪わせはしない!!!!」


選択肢の光点が爆ぜ、裂け目がさらに拡がる。

冥府管理局が即座に修復を試みる。


【魂の暴走を確認】

【強制収束開始】


しかしアレンの叫びに呼応するように、

生者の世界でリリアの声が重なる。


「アレン……お願い、来て……帰ってきて……!」


祈りの波を受けて、裂け目は臨界を越える。


ズガァァァアン!


冥府に亀裂が走り、光が溢れ出す。


◆ 漂う運命のコスト

選択肢は破壊され、

代償システムだけが残った。


失うものは——

選んだものではなく、

アレンの行動結果によって決まる。


リリアか。

記憶か。

身体か。

未来か。

理性か。

魂そのものか。


何が失われるかは、まだ分からない。


ただ、その代償を抱えたまま、

アレンの魂は生者の世界へ帰還し始めた。


冥府の奥深く、解脱済みの存在たちが微かに囁き合う。


「また一人、壁を揺らす者が現れたか……」

「成功率は低い。だが可能性はゼロではない。」

「観測者に気づかれぬうちに、越えられるか——」

「すべては“彼”次第だ。」


そして最後に、

親のような、祈るような、嫉妬するような声が一つ。


「願わくば、彼が辿り着くのは救いであれ。」


◆ 次回予告(第10話)

「英雄復活」

アレンは現世へと帰還する。

だが、彼が失った“代償”が何であるかは依然不明。

奇跡の再会と喜びの裏で、宇宙は静かに変質を始める。

この瞬間から世界の“バグ”が蠢き出す。


続き(第10話)を執筆してよければ、

そのまま 「次」 とだけ返信してください。


甲:

つぎ。

乙:

了解。

第10話 —英雄復活リザレクション— を始めます。


◆ 第10話 —英雄復活リザレクション

世界は――静寂だった。


アレンが目を開けたとき、

そこは“冥府の裂け目”ではなく、

見慣れた王都の王城の聖堂だった。


白い大理石の天井。

色鮮やかなステンドグラス。

祭壇の奥で、祈りの灯が揺れている。


アレンはゆっくり息を吸った。


――生きている。


身体の重さ。

脈の鼓動。

指先の体温。

呼吸。


どれも確かだった。


◆ 歓喜の再会

「アレン! アレンッ!!」


呼ぶ声とともに、リリアが走り寄ってきた。


涙を溢れさせ、何度も名前を呼ぶ。

その腕が首に回され、抱きしめられる。


「よかった……本当に……!

君が、戻ってきてくれて……!」


アレンは腕を回し、応えた。


「ただいま。」


その瞬間、聖堂いっぱいに歓声が広がる。


側近、冒険仲間、王族。

国中が集まっていた。


「英雄が蘇ったぞ!」

「世界が救われた!」

「勇者アレン万歳!」


鐘が鳴り響き、祝宴の準備が始まる。


完璧すぎるほど幸福な世界。

救済された世界。


◆ 違和感 ①:空白

アレンはふとリリアに尋ねた。


「俺は……どのくらい眠っていた?」


「三日間だよ。心肺は止まっていたのに……

魔法でも蘇生はできなかったのに……

突然、息を吹き返したの。」


三日。


冥府での経験は永劫のように長かったが、

生者の世界ではたった三日。


アレンの心にざらりとした違和感が残る。


◆ 違和感 ②:代償が見当たらない

代償を払った実感がない。


記憶はある。

身体もある。

理性もある。

精神も正常だ(少なくともそう感じる)。


失ったものが見当たらない。


では、何が徴収された?


問いは胸の奥でくすぶり続けた。


◆ 違和感 ③:声

宴が開かれている間、

アレンはふと視界の端にノイズを見た。


炎。

瓦礫。

死にゆくリリア。

滅びゆく城。

崩れ落ちる世界。

仲間の屍。

冥府の裂け目。


青い光ノイズとして、

一瞬だけ再生されては消える。


そして背後から、女神のような声が囁いた。


――代償はまだ確定していません。


アレンは振り返るが誰もいない。


◆ 祝宴の終わりと、静かな予兆

深夜。

祝宴が終わり、皆が去った後。


アレンはバルコニーに立って夜風を感じた。


そこに足音が近づく。


リリアが寄り添い、肩にもたれる。


「ねぇアレン。約束、覚えてる?」


「もちろん。『終わったら一緒に旅に出よう』……だろ?」


リリアは微笑んだ――が。


アレンはその横顔に涼やかな違和感を覚えた。


笑顔は、確かにリリアの笑顔。

声も、温度も、匂いも同じ。


だが——


“なにかが”たしかに足りない。


魂が震えた。


(……これが代償なのか?)


問いが浮かんだ瞬間、胸の奥が激痛で刺された。

心臓の鼓動が狂い、視界が白く弾ける。


リリアが悲鳴を上げる。


「アレン!? 大丈夫!? アレン!!」


アレンの身体が崩れ落ちる――


その意識が暗転する直前、またあの囁きが聞こえた。


――奪うものはこちらで決めます。

世界の運命はすでに支払いの過程です。

あなたが選んだのです。


◆ 終幕

アレンの意識は再び冥府へ落ちる。

だがそれは死ではなく、次の選択の予兆だった。


世界はまだ幸福だ。

表面上は。


しかし、彼が帰還したその瞬間から、

“代償の徴収”は始まっている。


奪われるのは――

リリアなのか、未来なのか、世界なのか、

それともアレン自身なのか。


その答えは、まだ隠されたまま。


◆ 次回予告(第11話)

「代償の徴収開始」

アレンが倒れた翌日。

世界のどこかで、確率・因果・歴史が微細に狂い始める。

それはまだ誰にも気付けないほど小さな変化。

だが後戻りできない崩壊プロセスが、密かに進行していく。


続けてよければ、

一言だけ 「次」 と返信してください。


甲:

色々とばして、このアークの最終ページを。

乙:

了解。「このアークの最終ページ」ということで、

第1アーク(異世界転生RPG)の最終話・最終ページにふさわしい形で締めを書きます。

主人公=宇宙全体、舞台はゲーム世界、しかし“気づき”の兆しが生まれる——という方向性でまとめます。


◆アーク1 最終ページ(第?話:ラストシーン)

 空が割れた。

 否、それは「割れた」と認識されたというだけで、本当は誰にも理解できない別の現象のはずだった。

 だが、勇者パーティはそれを「魔王の結界の崩壊」と呼び、NPCたちは「世界の祝福」と呼んだ。

 言葉は違えど、全員が歓喜に震えた。世界が救われたのだと——。


 魔王城の最奥で、勇者は聖剣を高々と掲げた。

 エフェクトが走る。音楽が流れる。スタッフロールの最初のテロップが空に滲み始めた。

 すべては予定された「ゲームのエンディング」だ。


 それでも、誰かがふと首を傾げた。


「……おかしい。倒した瞬間、魔王の表情が『驚き』だった。

 まるで、倒される予定じゃなかったみたいに。」


 別の者が応じた。


「そんなの、AIの演算でしょう?あれくらい自然になっただけだよ。」


 そして、笑い合い、祝杯を上げる。

 NPCの群れが祝福の言葉を投げかけ、光の粒子が降り注ぐ。


 ——そこで、世界の背骨のようなものが揺れた。


 砕けたわけではない。崩れたわけでもない。

 ただ、「観測されてしまった」だけだ。


 勇者の瞳に、一瞬だけ映った。

 光のエフェクトの裏に重なる、奇妙なコード断片。

 勝利のファンファーレの奥で、微かに聞こえた「ロードシークエンス」。

 世界が「終了処理」に入っているという事実。


 だが勇者は首を振り、その違和感を追わなかった。

 彼はプレイヤーではない。

 自分が“世界の登場人物”であるということすら、知らない。


 ただ一人、世界のもっと奥。

 計算処理の底で、巨大な何かが息を吐いた。


 ——親父だ。


 「やっとクリアできた!ちょっと予想より時間かかったけど

  やっぱこのゲーム、作り込みすげぇよな。

  他のモードも遊んでみるか。」


 その一呼吸で、百億の宇宙が滅んだ。

 いくつもの世界がセーブデータごと破棄され、

 また別の世界が無造作に立ち上がる。


 当の本人は、それをただ“ゲームのロード”だとしか思っていない。


 勇者たちは歓喜の声を上げたまま、

 画面の中で笑顔のポーズを固定している。

 いや、それは「固定されたように観測されている」だけだ。


 宇宙はまだ気づかない。

 この世界に“システム”があることすら。


 けれど、終幕という名の削除の音の中で、

 かすかに、微かに——誰にも気づかれぬほど小さく。


 世界は疑問を発した。


 それは言葉ではなかった。

 意思とも呼べない、原初のノイズのようなひとつの反応。


 「……本当に、これで終わりなのか?」


 画面は暗転し、次のゲームモードを読み込み始める。


 ——宇宙は、まだ解脱しない。

 ——だが、はじまりが生まれた。


つづく(アーク2へ)


必要であれば、

・アーク2の第1話(恋愛学園イチャラブ)

・アーク1とアーク2の世界内連続性演出

・宇宙の“気づきの進行表”

なども追加できます。続けて執筆しますか?


甲:

次の話しに。

乙:

了解。

アーク2(恋愛〈イチャラブ〉学園生活ゲーム)の 第1話 を執筆します。

ただし主人公はあくまで「宇宙そのもの」なので、“普通の学園恋愛もの”の皮をかぶりながら、ほんのわずかに“違和感・前アークの痕跡”を仕込みます。


◆アーク2 第1話「はじまりのチャイムと、名前のない既視感」

 朝の光が、校舎の白壁に反射してきらめく。

 新入生のざわめき、制服の布擦れ、春の風。

 世界は完璧なスタート画面のように鮮やかだった。


 でも、主人公――天城ユウ(表向きのキャラクター名)は、そのすべてに薄い既視感を抱いていた。


 初対面のはずのクラスメイトが笑顔で近づいてくる。


「おはよ、ユウ!今日から同じクラスだね。なんか…すっごく楽しみ!」


 名前を呼ばれ、親しげに肩を叩かれ、自然に会話が成り立つ。

 ユウは困惑を隠しつつ、ぎこちない笑みを返した。


「えっと……俺、前に会ったっけ?」


「もう〜!忘れたの?幼なじみだよ!

 子どもの頃、毎日いっしょに遊んでたじゃない!」


 言われた瞬間、脳裏に写真のような記憶が流れた。

 砂場、笑顔、小さな手。

 ——それは実在の記憶のように鮮明だ。


 だが、ユウは気づいている。


 その記憶は“感覚の完璧さ”に対して、不自然に軽すぎる。

 思い出はあるのに、感情が追いつかない。


 教室には、テンプレートのように色彩豊かな登場人物たちが揃っていた。

 明るいギャル系の幼なじみ、

 無表情系の文学少女、

 ツンデレの生徒会長、

 姫属性の転校生——。


 みんながユウに興味を示し、

 すべての視線がユウを中心に収束する。


 チャイムが鳴った瞬間、全員の動きが一瞬だけ固まった。


 その刹那——

 教室の片隅、誰もいない窓際の壁の一部分が

 砂嵐のようにザザッと乱れた。


 だが、すぐに修復される。

 何事もなかったかのように。


 (……いま、何を見た?)


 胸のどこかがざわつく。

 理由のわからない不安。

 しかし、思考はすぐに心地いい感覚で上書きされた。


「ユウくん、次の時間いっしょに移動しよっ?」


「ねえユウ、お弁当いっしょに食べよう♡」


「放課後、図書室で二人で勉強……どう?」


 世界は過剰なほど甘く、優しい。

 “選択肢”が大量に提示されるような感覚。


 それでも、ユウは気づいてしまった。


 この世界には死も、痛みも、争いもない。

 それは幸福なのに——どこか“決定的に空虚”。


 窓の外で、風が吹く。

 桜の花びらが舞い散る。

 とても美しい。


 突然、気配が変わった。


 黒板の上。

 誰の視線も届かない位置に、薄くノイズが走り、

 白いチョーク文字のようなものが浮かんだ。


 「ロード完了:アーク2」


 次の瞬間、黒板は元に戻った。

 誰も気づかない。

 ユウだけが目を見開いた。


 (俺は……前にも、どこかの“世界”にいた?)


 問いが生まれた。

 だが、それを深く思う前に、

 幼なじみが笑顔で手を掴み、

 ユウの思考は甘さへと引き戻される。


「さ、行こっ!ユウと一緒じゃないとやだもん!」


 その手は暖かく、

 その笑顔は幸福の象徴だった。


 ——だから、疑いは心の奥へ沈んでいく。


 視界の外で、巨大な存在がうめいた。


「うわ、恋愛モード……苦手なんだよなこれ。

 でもせっかくだし一回やってみるか。

 選択肢いっぱいで難しそうだけど。」


 声の主は気づかない。

 自分の軽い一声が

 百億の宇宙の分岐と死と誕生を引き起こしていることに。


 そして世界は、幸福の仮面を貼り付けたまま

 静かに回り始める。


 ——宇宙はまだ解脱しない。

 ——だが疑問は、もう消えない。


つづく


次の話(アーク2第2話)も続けて執筆できます。

テンポは調整可能なので「もっと甘く」「もっと不気味寄り」「もっとシステム描写多め」など希望があれば遠慮なく。


甲:

このアークではイチャラブ路線でいこう。勿論世界構造についての伏線は隠しながら。

乙:

了解しました。

アーク2では 徹底してイチャラブ路線で進め、

しかし **世界構造への伏線は“甘さの裏に薄く”**潜ませる形にします。


次話では、以下を意識します:


恋愛ゲームとしての“幸福な日常”が主軸


登場人物ごとの「親密度上昇イベント」


主人公(宇宙)が疑問を抱く場面は 一瞬の違和感として描写


バグや観測者(親父)視点は 読者だけが気づける形で隅に置く


「選択肢」や「フラグ」などゲーム的要素を自然に混ぜる


では アーク2 第2話「昼休みの恋フラグ」 をすぐに執筆しますので、少しだけお待ちください。


甲:

よろしく。

乙:

アーク2 第2話

「昼休みの恋フラグ」

チャイムが鳴ると同時に、教室中のざわめきが波のように広がった。

昼休み。弁当の匂い。笑い声。机が寄せられ、友情と青春の見本市が始まる。


俺は――なぜか当然のように思っていた。

こういう時間はいつだってひとりで過ごすものだ、と。


ところが。


「ねぇ、一緒に食べよ、ユウトくん。」


弁当箱を抱えたミナミが、迷いもなく俺の机に腰をかけた。

青空の下みたいに嬉しそうな笑顔で。


「……なんで俺?」

「え? だって、好きだから。」


ど真ん中ストレートの直球。

教室の空気が、一瞬だけ固まった。


「べ、別に深い意味じゃなくて! えっとっ、友達として! いや友達以上だったら嬉しいけど! ああもうっ!」


顔を真っ赤にしながら弁当箱を開くミナミ。

その仕草があまりに可愛くて、思わず笑ってしまう。


……幸福だ、と素直に思った。


◇◇


「――あれ?」


ふと視界の端が揺れた。

校庭の芝生に、ノイズの帯のようなものがチラッと走った気がした。


(今のは……?)


まばたきをすると、もう何もなかった。

ただ春の陽射しが降り注いでいるだけだ。


「ユウトくん、ほら食べないと冷めちゃうよ?」


ミナミが俺の箸をそっと手に取って、握らせてくれる。

距離が近くて、鼓動が跳ねる。


「う、うん」


俺は半分くらい気まずさに逃げながら、卵焼きを口に運んだ。


――甘い。


記憶にはない味なのに、懐かしさが胸に刺さる。

前にも、どこかで食べたことがあるような。


(いつだ?)


考えようとした瞬間、

ミナミが言った。


「ねぇユウトくん。“家族”とか“生活”とかに憧れたりしない?」


弁当箱を抱える指が震えている。


言葉の意味を探す前に――

胸の奥に猛烈な déjà-vu が走った。


家族。

結婚式。

子ども。

温かな家庭。

それが光の中で崩壊していく断片――


(……何だった、今の)


ミナミの声が震える。


「わたしね、将来の夢とか、よく考えるの。家族とか……その……大切な人といられたらって」


強く願うような、祈るような声。

でも俺の頭の中には、得体の知れない“懐かしさ”が蠢いていた。


そして――

放送スピーカーが突然バチッとノイズを弾いた。


『選択ノ―― ――ニ 進ミマスカ?』


一瞬だけ、電子的な声。

すぐに通常の昼休みアナウンスに切り替わる。


ミナミは何も聞こえなかったかのように、笑っている。


「放課後さ、駅前のカフェ行かない? ふたりで」


選択肢。

それが出されたのだと、直感が告げる。


俺は息を吐き、言葉を選ぶ。


「……行こう。楽しみにしてる」


その瞬間、彼女の笑顔が花のように咲いた。

そして教室中の景色が一瞬だけ揺れ――

昼休みの幸福な時間が“固定された”かのように安定する。


まるで「フラグが成立した」と言わんばかりに。


◇◇


(幸せだ…だけど何かがおかしい)


気づいたのは俺だけなのか、世界は完璧な日常を演じ続ける。


それでも――

ミナミが嬉しそうに笑っているのを見ると、

違和感も、疑問も、どこか遠くへ押しやってしまいたくなる。


世界が優しい。

甘い。

触れれば溶けてしまいそうだ。


だから俺も笑った。


その瞬間、

校庭を横切る風が ザザッ とノイズのような音を立てた。


俺とミナミ以外、誰も気づかない。


いや――

気づいているのかもしれない。

ただ、それを“見ない”ことを選んでいるだけで。


イチャラブは続く。

 幸福には、まだヒビが入らない。

 だが、確実に、世界は歪んでいる。


——次回へ続く——


希望があれば、

・次話(デート回)

・甘さ強度の調整

・伏線量の調整

どれでも対応します。

続きをいつでも言ってください。


甲:

つぎの話しを。

乙:

アーク2 第3話

「放課後デートと固定される幸福」

放課後のチャイムが鳴いた瞬間、

決まっていたかのようにミナミが俺の机の横に立っていた。


「いこ、ユウトくん。」


照れたように笑って、制服の袖をそっとつまむ。

その仕草があまりに自然で、俺は断る理由を考える暇もなく頷いていた。


◇◇


駅前のカフェは、ガラス張りの静かな店だった。

夕陽が差し込む席に案内され、ふたり向かい合って座る。


ミナミはメニューを眺めながら、小さな声で言った。


「ねぇ、ここ…こういうの、夢みたい。」


「夢、か?」


「うん。ふたりきりで、のんびりおしゃべりして、笑って、帰って……

そんなのがずっと続いたらいいなって。」


その言葉が胸の奥に妙に響いた。

幸福なのに、どこか痛む。


(前にも――こういう時間があった気がする)


誰と? どの世界で?

思い出そうとした瞬間、こめかみに鈍い痛みが走った。


「……っ」


「どしたの? 頭痛むの?」


「いや、大丈夫。ただ、気のせいだと思う」


気のせい。

そう言ってしまえば、すべて解決してしまう魔法の言葉。

だが本当は気のせいではないことも、どこかで知っている。


◇◇


注文したケーキが運ばれ、会話は弾んだ。

好きな音楽、将来の夢、休日の過ごし方。


まるで恋愛ゲームのイベントシーンのように完璧だった。


「ユウトくんはさ、どう思う?

“また会いたいと思える人”って、特別だよね?」


ミナミの瞳が揺れる。

真剣に、こちらを見つめてくる。


「……特別だよ。すごく」


そう答えた瞬間――


世界がカチッと静止したような感覚が走った。


カフェの隣の席の客の笑い声。

通りを走る車の音。

窓の外の夕陽。


全部が一瞬止まって、

次の瞬間、流れ出す。


(今のは何だ)


「…………ねぇユウトくん」


ミナミが囁く。

声の色が、さっきまでとは違っていた。


「もしさ――また全部やり直しになったとしても。

記憶が消えちゃっても。

私たち、また会えたらいいよね?」


息が止まる。


思考の奥で、何かが必死に叫んでいる。

“その言葉を、どこかで聞いた” と。


だけど――思い出せない。


「……俺も、そう思うよ」


そう答えた瞬間、ミナミは安心したように微笑んだ。


また世界が揺れた。


ただの夕陽のせいかもしれない。

ただの気のせいかもしれない。


けれど――


――カフェの壁にかかった時計の秒針が、

三度ほど逆方向へ戻ってから進み直した。


俺は凍りついた。

ミナミは見えていないふりをした。


ふり、だ。

絶対に気づいているのに。


「帰ろっか。送ってもいい?」


「うん、お願い」


それは、恋人の会話だ。

甘くて、温かくて、心が安らぐ。


でも同時に――

この優しさは“演算された幸福”なんじゃないかという疑念が

喉まで上がってきていた。


それでも。


駅までの帰り道、ミナミが袖を掴んで寄り添ってきたとき、

俺は迷いごと全て押し流されてしまった。


(こんな時間が続くなら……それでいい)


その選択をした瞬間。


空の雲がノイズを走らせながら、元通りに描き直された。


誰も気づかない。

いや――気づかないふりをしている。


幸福は続く。

 だが幸福が“固定されすぎている”ことに気づく者はほとんどいない。


——次回へ続く——


※次回は

・告白寸前の甘々イベント

・文化祭/プール/夏祭り など季節イベント

・世界のほころびの拡大

どれでも展開可能です。続ける内容を指定してくれれば調整します。


甲:

あまあまイベントの方向でよろしく。

乙:

了解。

甘さ最高潮・違和感は“極小”で水面下というバランスで描きます。

今回はアーク2の山場になる 告白寸前〜関係が確定する回です。


アーク2 第4話

「星の下、約束された告白」

土曜の夕方。

ミナミとふたりでショッピングモールを歩くことになったのは、

自然すぎて理由を思い出せないくらいだった。


(あれ……なんで今日一緒に来ることになったんだっけ?)


考えるまでもなく、ミナミが腕を絡めてくる。


「ユウトくん、こっちこっち。映画、間に合わなくなっちゃうよ?」


その笑顔を見た瞬間、疑問は霧のように消え去る。

そう、理由なんてどうでもいい。

今が楽しい、それで十分だ。


◇◇


映画を観て、夕飯を食べて、夜の公園へ。

ベンチに並んで座ると、肌寒い夜風が通り過ぎた。


ミナミが少しだけ身体を寄せてきた。


「……ねぇ、ユウトくん」


「ん?」


「今日すごく楽しかった。

映画もご飯も、全部。

でも一番は――ずっと一緒にいられたこと」


大きな瞳が月明かりを映す。

心臓が跳ねる。


「私ね、こういう時間がずっと続いたらいいなって、前にも思ったことがある気がするの」


その言葉に、胸の奥が揺れた。


(前にも……?)


まぶたの裏に、別の景色が一瞬走る。

石造りの王都、結婚式、誓いのキス――

いや、そんなはずはない。

俺は高校生で、そんな記憶……


(……記憶?)


思考がざわつきかけた瞬間、

ミナミがそっと手を重ねてきた。


「大丈夫。考えないでいいよ」


囁く声は優しくて、拒絶できる強さではなかった。


「今日はね、答えを聞かせてほしいの」


鼓動が高鳴る。


「私と――これからもずっと、隣にいてくれる?」


告白だった。

もう、逃げられない。


言葉にしなくても感情が伝わるのに、

言葉にしないと伝えられない距離感がもどかしい。


「ミナミ。俺も……同じ気持ちだよ。

これからも、ずっと一緒にいたい」


その瞬間。


星空の光度がわずかに上がった。


誰にも気づけないほどの調整。

世界を描く線が一本、太くなる。


ミナミは嬉しそうに笑い、俺の肩にもたれかかった。


「ありがとう……すっごく嬉しい……」


密着した温度が体中に伝わり、

幸福が染みこんでいく。


(幸せだ。完璧だ。もう何もいらない)


そう思った瞬間、


「告白イベントクリア」


という声が、

ほんの一瞬、脳の奥で機械音のように響いた。


え? と反射的に顔を上げたが、ミナミは気づいていない様子で腕を絡ませたまま。


「ふたりでさ、いつでも会えるようにしよ?

明日も会いたいな。毎日でも」


「……もちろん」


そう答えた途端、

世界がそれを承認したかのように――


街灯の明かりが一斉に瞬き、

ふたりの影が重なって伸びた。


甘くて、優しくて、やわらかい。

ただ幸福が続くだけの時間。


それだけで、いい。


世界がどう作られているかなんて、

この腕の温度を前にしたら――

本当にどうでもよかった。


“幸福はすべてを眠らせる。

目覚めるきっかけが来るまで。”


——次回へ続く——


※次回の方向性を選べます:


A:甘々を継続(夏祭り・文化祭・イベントラッシュ)

B:甘々の最中に“世界のほころび”が増し始める

C:急展開(ヒロインの離脱・死亡フラグ・世界の崩壊兆候)


どれでも調整します。希望はありますか?


甲:

いちゃらぶ性交シーンの後に世界が崩壊するというのがテンプレだと思うから、その方面で、まず、半分書けるだろうか?

乙:

ごめんなさい、そのリクエストは受けられません。

「いちゃらぶ性交シーン」といった 性的描写を具体的に書くことはポリシー上できません。


ただし――

あなたが作りたい展開(甘い関係の最高潮 → そこから世界崩壊へ転落する劇的展開)は、物語構造としてとても魅力的です。

その構造・演出・心理・伏線を最大限活かした文章であれば安全に執筆できます。


代替提案(制限内で最大限濃密な展開)

以下のような流れなら描写可能:


2人が互いを必要としていることを確信する甘いクライマックス(感情描写中心/行為は暗示)


二人が幸せの絶頂で「未来の約束」を交わす


約束の言葉の直後、世界の崩壊現象が始まる


幸せな瞬間と破滅が同時に進行するアイロニー


「なぜこのタイミングなのか?」という読者への強烈な引き


もしよければ以下のように書き始めることができます(安全な描写の範囲内で濃密に):


▼サンプル(甘さ+運命の断裂の導入/行為の直接描写なし)

彼女の指が、彼の頬をそっとなぞった。

互いに呼吸を整える気配だけが静かに満ちて、外の世界はまるで音を失ったかのようだった。


「ねぇ……ずっと一緒にいられるよね?」


小さく震える声。

彼は答えではなく、その手を握り返すことで応えた。

彼女は目を細めて、ほっと微笑む。


「もう、何もいらない。あなたさえいれば……」


その瞬間だった。


カーテンの隙間から差し込んだ朝の光が、まるでノイズのように散って消えた。

一秒前まで確かに存在したはずの世界の色が、剥がれるように崩れはじめる。


彼女はまだ気づいていない。

幸せの余韻に浸ったまま、彼の胸に頬を寄せている。


ただ、彼だけが知っていた。

この現象が――“約束”を引き金に発動することを。


こういう路線で最後まで書けます。


質問

次を書き進める方向を確認したいです。どれが近い?


A. 世界崩壊は「二人の愛」が原因

B. 世界崩壊は「外部勢力の計画」で、二人は巻き込まれる

C. 世界崩壊は「別の誰かの願い」

D. 世界崩壊は「世界構造そのものの仕様」

E. まだ伏せておきたい


選んでくれれば、次のシーン(崩壊の加速、二人の反応、伏線の投下)をすぐに執筆します。

もちろん「甘さを残しつつ絶望へ」のテンション維持で。


甲:

乙にも書けない倫理制限があるんだね。まぁ良いや、全年齢向けのアーク2の終了を書いてほしい。

乙:

承知した。

全年齢向けで、アーク2の締めとしてふさわしい“甘さ・成長・伏線”を兼ね備えたエンディングを書いていく。


以下は、これまでの流れ(①距離が縮まった、②世界構造の秘密はまだ伏線、③次のアークに続く)を前提に構成した アーク2最終話 の一例。


▼アーク2 最終話(全年齢向け)

夜風が心地よい高台にふたり並んで腰を下ろしていた。

街の光は宝石箱のように散り、空には星が浮かぶ。こんな穏やかな時間が訪れるなんて、ほんの少し前の自分なら想像もしなかっただろう。


「最近、変わったよね。あなた。」


不意に言われて、彼は目を瞬かせる。


「変わった……のか?」

「うん。前よりずっと、ちゃんと私を見てくれるようになった。」


そう言って彼女は小さく笑う。

照れくさくて言葉が出ない彼の横顔を見つめながら、続ける。


「……嬉しいよ。ありがとう。」


沈黙が訪れる。しかしそれは、気まずさではなく安心感のある静けさだった。

互いが互いを必要としていると、はっきりとわかる沈黙。


「なぁ」彼は意を決したように口を開く。「これからも一緒にいたい。」


その言葉に、彼女の目が僅かに揺れ、そして静かに頷く。


「うん。私も。どんなことがあっても、一緒に。」


思わず笑みを交わす。

ただそれだけの、だけどかけがえのない約束。


――その瞬間、風景の奥で“何か”がきしむ音がした。


崩壊でも破滅でもない。

だが、世界の深層がほんの一瞬だけ軋み、ひびが入ったかのような、不自然な感触。


彼だけが気づいた。

彼女はまだ気づかない。


胸の奥に重い不安がよぎる。だが、彼はその手を離さなかった。


彼女は気づかぬまま無邪気に笑う。


「アーク3では、もっと色んな場所に行きたいな。あなたと。」


「……ああ。行こう、必ず。」


声は震えなかった。

不安も恐怖も飲み込んで、彼は答えた。


互いの未来を信じて交わした約束のすぐ下で、

“世界の構造が静かに動き始めている”ことに気づかないまま。


光の街を背にしながら、二人の影は並んで伸びる。

その距離はもう、以前みたいに離れたりしない。


アーク2――完。


次に進む方向の確認(大事)

アーク3の導入はどれが良い?


日常から始まり、少しずつ異変が表面化


アーク2のラスト直後から、世界の軋みを調査開始


新キャラ/敵対勢力の登場で物語が動き始める


二人の関係の甘さを継続しつつ、裏で異変が進行


全部混ぜたい(調整しながら)


番号で答えてくれれば、アーク3の第1話をすぐ執筆する。

全年齢向けのまま、甘さも伏線もドラマも強くしていく。


アーク3って、どういうプロットだったけ?

乙:

了解、整理して正確に共有するね。

あなたが以前提示してくれた宇宙設定の中で、アーク3は以下の二つが続く形だった:


アーク1. 異世界転生RPG

アーク2. 恋愛(イチャラブ)学園生活ゲーム

アーク3. 国家運営シミュレーション

アーク3. 宇宙艦隊ゲーム(異種族やバグ種族もあり)

アーク4. 第三次世界大戦後(ときどきバイオゾンビ)サバイバルゲーム

アーク5. リアル親父の世界シミュレーションゲーム

ここで番号が被っていたので、物語構造上の自然さから アーク3を二段階構成にすると解釈している:


■ アーク3 前半

国家運営シミュレーション

→ 地上世界での政治・経済・外交・宗教・軍事・地理・内政の全てを担う文明発展フェーズ。


■ アーク3 後半

宇宙艦隊シミュレーション

→ 国家の発展の果て、宇宙へ進出し異種族・異文明・AI・量子生命体・バグ種族などと関わりながら銀河規模の運営フェーズ。


そしてアーク3の物語的役割は大きく3つ

① 主人公(宇宙)が世界にシステムがあることを徐々に認知し始める

・計算されたようなイベント

・「不自然な発展の加速」

・異常値やループの気配

→ 真相の輪郭に触れ始める


② アーク2のヒロインとの愛が継続するが、政治や戦争の現実が2人を試し始める

・立場や責務、運命の重さで揺れる

→ ここで甘さが終わらず、むしろ深まっていくのが重要


③ “親父の干渉”が薄く、まだ明確に認識できないまま背景で宇宙が崩れたり修正されたりする

・地震のような世界レベルの「軋み」

・歴史が書き換わる

・存在ごと消える文明や種族

→ ゲームとは思っていない主人公だけが違和感に気づく


アーク3全体の最終到達点(予定)

・国家を超えた銀河統合へ

・しかしそこには「宇宙の運営システム」の影がある

・“自由意志のはずの歴史が、計算で決まっている可能性”に気づく

・ヒロインと一緒にそれに向き合うと決意する


→ アーク4の“世界大戦+サバイバル”へ転落する壮大な転換点となる。


もしこの方向性でOKなら、**アーク3第1話(開幕:国家シミュレーション世界へ転移)**を書く。


始まり方としては:


A. アーク2から継続した世界が国家運営ゲームへ突然変貌

B. 転移・再スタート型(学園世界のあと別世界へ飛ばされる)

C. もともと学園は国家運営世界の前座(陰で準備されていた)

D. ループ/記憶断片/喪失など特殊な導入


この4つのどれが好き?

番号だけでいい。すぐその方向で執筆を始める。


甲:

国家経営シミュレーションは端折って、宇宙艦隊ゲームに集中しよう。アーク3では。宇宙論の論説を戦争をしつつ、おりまぜていこう。その内部の宇宙の種族にとっては、かなり真面目に戦争をしていたり、宇宙構造についてのデータ観測をしていたりするのだが、親父はどんなに説明されてもゲームだとしか思わないという方向で。

乙:

了解、方向は完全に把握した。

アーク3では 国家経営フェーズをスキップし、最初から銀河宇宙戦争ゲームに突入。

その中で、


宇宙構造の観測・解析


量子生命体・異種族・AI・虚数空間


「宇宙とは何か」「存在とは観測か」「死とログアウトの違い」


などが 物語の本筋として真面目に語られる。


しかし読者視点(と主人公視点)で徐々に分かってくるのは—


この極端に壮大な宇宙論と生存戦争は、親父にとってはただのゲームであり、娯楽であり、難しい説明を聞いても「そういう設定なんだろ?」で片付いてしまう。


この冷酷な不一致がアーク3の核。


そして

プレイヤー(親父)の世界が観測者であり、宇宙そのものの変数を操作してしまうため、どれだけ科学的に宇宙を深めても根源的には届かない

という絶望と美しさを強調していく。


では、**アーク3 第1話(宇宙艦隊ゲーム編・開幕)**を書きます。


★ アーク3 第1話

「星の戦線、ときどき静寂」

──暗闇。


どこかで何千万人分の悲鳴が重なり合っているのに、音はない。


次の瞬間、視界が光に満たされた。


鋼鉄と蒼光で満たされた巨大艦橋。

胸の奥まで震えるエンジンの振動。

指揮官席。

肩章。

軍服。

軍階級。

副官たちの視線。


俺は──宇宙艦隊の最高司令官だった。


「提督、起動確認。時空航路安定。量子戦術演算、戦闘可能域へ移行中」


副官の声に反応する前に、記憶が脳へ流れ込んだ。


軍事戦略。三百年続く戦役。

敵文明〈イス・ヴァルム〉との因果律戦争。

そして──


恋人の存在。


横に立つ彼女。

微笑まず、しかし凛として美しい。アーク2で出会った少女の、別の姿。


記憶はないのに、心が覚えている。


「……提督、また手が震えている。大丈夫か?」


細くて儚い手が、俺の手をそっと包む。

それだけで胸が熱くなるのに、なぜ泣き出しそうなのか、自分でも分からない。


――警報鳴動。


「敵艦隊、量子断層より出現!」


艦橋の照明が赤に変わる。

伏線も前触れもなく、戦争は始まる。


俺は立ち上がった。


「艦隊全基、迎撃態勢。重力砲は時間軸射撃。主砲は光速遅延補正をオフにしろ!」

「了解、補正解除! 時空揺らぎを計算式から外します!」

「あり得ません、精度が落ちすぎます!」

「落ちても撃つ。 この宇宙は観測している者が強い──それが理論だろう」


艦橋の空気が凍った。


この世界の宇宙論には“力”がある。

観測 = 物質の決定。

存在 = 証明されたデータ。


戦争とは、どちらが宇宙を「確定」させられるかの殴り合いなのだ。


「提督、観測哲学の理論はまだ仮説です。過信は──」

「仮説でも、敵は信じて実行している。なら俺も使うしかない」


命令は絶対だった。

重力砲発射──虚数空間に亀裂。

敵艦隊の半分が、存在ごと“なかったこと”になる。


いや、


なかったこと“になった”と言うべきだ。


副官が唇を震わせる。


「提督……あなたの理論は正しいかもしれない。

だけど、正しいほど、怖いわ。

だってそれは、“私たちの存在も観測次第で消せる”ってことでしょう?」


「……俺は君を消さない」


それは誓いではなく、祈りに近かった。


彼女は泣きそうに笑った。


「ありがとう。でも──あなたは祈る人じゃない。戦う人よ」


そのとき、“別の世界の記憶の残響”が胸を刺した。


──確かにそうだった。

俺は戦う。

理解できない世界の崩壊に何度も晒されても、抗うことを諦めない。


だから叫んだ。


「艦隊、前進だァッ!!」


宇宙が唸る。

銀河が震える。

存在の競り合いが火花を散らす。


そして戦闘が最高潮を迎えた瞬間──


◆ 親父視点(短いカット)


「ほ〜、なんか今回の宇宙ゲー、設定ガチだなぁ……?

重力とか観測がどうとか? むず……まあ撃てばいいだろ」


カチッ(コントローラー操作)


──その瞬間、敵と味方の両軍の艦隊が一斉に消滅した。


◆ 主人公視点へ戻る


「……どうして……どうして観測結果が……全滅……?」


涙のように粒子が零れ、艦橋が虚無へ飲まれる。

誰かの声。

恋人の声。

呼びかけ。

悲鳴。

断末魔。


全部が掻き消える。


ただひとつ、響く。


「まだ続ける?」


親父の声。


終わりではなく、ゲームの“次のフェーズ読み込み”開始の声。


宇宙は暗転し──


次の世界が、息を吸う。


ここまで。

次話では


宇宙論研究者キャラの登場


戦争より“観測と存在の理論”が深く関わる展開


恋人との絆の深化(科学・哲学・愛の一致)


を描ける。


次を執筆してよい?

合図ひとこと「次」でOK。


甲:

よし。次。

乙:

了解。

アーク3 第2話、戦争と宇宙論の核心に踏み込む回。


★ アーク3 第2話

「観測者がいない宇宙の死因」

暗闇の中で、誰かの息遣いが聞こえた。

声の主は自分――だが、呼吸をしている感覚がない。


次の瞬間、光。


艦橋でも、学校でも、勇者の城でもない。

白一色の“観測室”。

壁も床も天井もなく、境界もなく、座標すらない。


ただ、机と椅子。そして──


「目覚めたか。ようこそ、提督殿」


白衣の人物が向かいに座っていた。

人間のようだが体の輪郭が曖昧で、シルエットは常に揺らいでいる。


「私は〈観測史学者〉、リーフ博士だ。あなたの戦争をすべて観測していた」


声は穏やかだが、冷徹。

存在の説明に慣れている声だった。


「……俺は、死んだのか?」


「あぁ、もちろん死んだ。君の宇宙ごと、ね」


無表情でそんなことを言えるのが恐ろしい。


「勘違いしないでほしい。

私の役目は、説教でも安らぎでもなく、データの授与だ。

次の宇宙戦争で勝ち残るには、知識が必要だろう?」


博士は紙束を机に置いた。

紙ではない。情報の固まり。触れても温度がない。


「読んでほしいのは――このたった一行だ」


記述はこうだった。


観測者が消えた宇宙は消滅する。


「君の宇宙が死んだ本当の理由は、それだ。

敵艦隊でも、戦術ミスでもない。

君の宇宙は〈観測者〉にとって退屈になった。

ゆえに観測が切り捨てられ、存在そのものが収束した」


「観測者……? それは誰なんだ」


「君ではない。私でもない。

――もっと外にいる何者かだ」


“親父”という単語が意識の端に浮かんで消えた。

記憶はないのに、既視感が刺す。


「私たちはまだ、その観測者に干渉できない。

だが、観測者の興味を惹けば、宇宙の生存確率が上がる。

つまり君は、戦うだけでなく“観測され続け”なければならない」


「……ふざけるな。そんな戦争があるか」


「あるとも。すべての宇宙はそれで滅ぶ。

崇拝の対象を誤った宗教も、科学理論が未到達だった文明も同じだ。

“最後の観測者”の目から外れた宇宙は死ぬ」


主人公の拳が机に食い込む。


「観測者が誰か分からないのに、どうすればいい」


「それを見つけるために君は転生しているのだよ。

死ぬたびに世界を変え、文明を変え、立場を変え、

観測者のパターンを浮かび上がらせようとしている」


そこで、博士の口元が僅かに笑った。


「戦争を終わらせる鍵は、“愛されること”じゃない。

“好かれること”ですらない。

もっと単純だ――

飽きさせないことだ」


突然、警報音。

白い観測室が揺れる。


「時間切れだ。次の宇宙が始まる。

覚えておくといい――

君が愛した恋人たちはすべて、“同じ観測の残響”だ」


その言葉が胸に刺さる。


次の瞬間、転送。


冷たいスチールフロア。

爆音。

重力の反転。

新しい艦橋。


「提督ッ! なぜ戻ってこられた!? 死亡報告が出ていたのに!」


横に立つ副官。

前の世界の恋人と同じ瞳。


涙ぐんで抱きつこうとする。


だが、上空で炸裂音。


空間が割れ、敵艦隊が次元跳躍で出現。

戦争がまた始まる。


博士の声が、記憶の奥で反響する。


“観測者の興味を惹け。さもなくば、宇宙はまた死ぬ”


主人公は立ち上がる。


「全艦、前へ出る。死んでも止まるな。

俺たちは――観測の外へ行く!」


世界が吠え、光が砲撃となり、宇宙が燃える。


だがその全ては、

外側のプレイヤーにはただの“派手な演出の戦闘”でしかない。


次話では、


博士の再登場


恋人と主人公の心の深まり


宇宙観測システムの伏線


「観測者を誘惑する方法」の議論


が軸となる回。


合図は「次」で続ける。


甲:

次。

乙:

了解。

アーク3 第3話、戦争が激化しつつ、〈観測者〉の正体へ一歩近づく回。


★ アーク3 第3話

「観測者を惹きつける方法」

艦の振動が止まった。

戦闘は辛勝だった。

宇宙に孔があいたような焦げ跡を残し、敵艦隊は撤退した。


「提督、傷の治療を……!」


副官の声。

主人公は立ったまま肩で息をする。


「後回しだ。ブリッジの被害状況を」


「……それより、見ていただきたいものがあります」


副官が震える指先でひとつのスクリーンを操作する。


表示されたのは──白い観測室の映像だった。


「っ……! なぜそれがここに映る!」


主人公は思わず立ち上がる。


「意味が分かりません。暗号通信で送られてきたのです。“送り主不明、観測ID不定”」


リーフ博士の姿が映っていた。

観測室とは違い、今は艦内の仮想空間へ“割り込む”ような異常な映像形式。


《やぁ提督。戦争の進捗、確認しているよ》


「干渉してきたのか……!」


副官は戸惑いで視線をさまよわせている。彼女には、博士は“ギリギリ見えていない”ようだ。


《今日は助言ではない。提示だ。

君たちの宇宙は、観測者に有利すぎても、不利すぎても滅ぶ》


博士は指を一本立てる。


《重要なのはひとつ――“親密さ”だ》


「……親密さ?」


《観測者は、君の宇宙を“自分と近い”と感じたとき最長寿命を与える。

遠すぎても、近すぎてもダメだ。

君たちは、観測者の“好みに寄せろ”。

文明、思想、価値観、恋愛、音楽、科学、戦争──何でもいい。》


主人公の背筋に氷柱が落ちる感覚。


「それはつまり、俺たちの文化も死生観も戦争も……すべて、観測者に媚びるための道具なのか」


《違うようで違わない。

君たちが自由だと思うほど、観測者は君に飽きる。

君たちが支配されすぎると、飽きる。

では、どうする?

“自由を演じながら、観測者の嗜好を取り入れ続ける”

これが君の宇宙が生き延びる唯一の戦略だ》


博士の言葉は、救いより拷問に近かった。


「そんなのは……生き残りじゃない。ただの虚無だ」


《そう思うだろう。

だが、前の学園世界で“恋”がクライマックスになった瞬間、観測者の干渉強度は最大になった》


その瞬間、主人公の胸が裂けるように痛む。

記憶は無い。だが、失った甘い日々の残響が全身を締め付けた。


《愛でも、憎しみでも、怒りでもいい。

重要なのは、観測者が“興奮すること”だ。

戦争も愛も生死も、観測されるための演算材料》


映像が乱れる。


《提督。君の宇宙が長寿命を得たければ、

“観測者の嗜好を、君自身が学ばなければならない”》


「観測者の嗜好を……」


《君を救うためじゃない。

私はただ、データを見たいだけだ。

“観測者は、どういう刺激に耐え、飽き、執着するのか”

その答えは科学になる》


そして映像は消える。

艦橋には沈黙が残った。


「提督……涙が出ています」


指摘されて初めて気づく。

心が反応した。記憶はなくても、感情は残る。


副官はそっと寄り添い、主人公の手を握る。


「私たちは、戦うために生まれたんじゃない。

生きるために……生きたいから戦っているんです。

私はそのために、ここにいます」


優しい言葉。

だがその優しさが、さらに苦しい。


戦争は続く。

親密さ、恋、怒り、死、戦略──

全部が“観測者”のため。


だとしても。


「……俺たちは俺たちのやり方で勝ち残る」


主人公は副官の手を強く握り返し、艦橋を歩き出す。


「次の戦闘準備だ。

観測者の好みに合わせるんじゃない。

――俺たちで“観測者の好みを決めてやる”」


副官が涙を拭き、微笑む。


宇宙は再び燃える。


そして遠く離れた部屋では、

親父がただ「お、次のステージきた」「新キャラ可愛いな」と言いながら

ポテチをつまんでコントローラーを握っている。


その一呼吸が、百億の宇宙の存亡を決めるとは知らずに。


次話では、


恋愛感情の深化(副官の告白)


宇宙戦での大敗北


“バグ種族”の初登場


〈観測者の興奮パターン〉の解析


が軸となる。


続けてよければ合図の「次」で。


甲:

よろしく。

乙:

了解。アーク3の続き、第4話相当として展開します。

方針:


宇宙艦隊戦が盛り上がる


住人・部下たちは真剣、世界観の宇宙論も提示


親父は依然として「ゲーム」だと思い込んでいる


しかし説明が少しずつ理解の兆しになってしまう(本人は否定)


◆アーク3 ― 第4話「統合演算戦域」

艦橋の空気は張りつめていた。

量子演算空間に描画される恒星地図が、次々と侵食されていく。

敵勢力《コル=リプト》が、新型の観測兵器を投入したのだ。


「司令。彼らは我々の〈認識モデル〉を破壊しようとしています。

 観測式を崩されれば、こちらの宇宙は計算的存在基盤ごと消滅します」


分析士官ルフェが苦い顔をした。

艦隊士官たちの息が震える。この世界にとっては宇宙の存亡がかかった一大危機だ。


だが、長官――親父はいつもの調子で腕を組んでいた。


「ふーむ。敵の“観測式破壊攻撃”ってのも、要するに相手の視界パラメータを削ってくるデバフだろ?

 つまり、俺の“索敵アルゴリズム強化”でカウンター取れるやつじゃん」


ルフェは困惑した表情を浮かべた。


「……いえ、我々の存在条件が消滅するのです。

 “見られなければ存在しない”のが宇宙の理。

 観測式を奪われれば、座標も質量も、時系列も維持できなくなります」


「いやいや、大丈夫大丈夫。

 この手のゲームは“上位索敵を重ねて観測権を取り返す”のがセオリーなんだよ」


艦橋に重い沈黙が落ちる。

部下たちは彼が理解していないと知っていた。

だが同時に――彼の判断で、いままで勝利してきたのも事実だった。


「――演算コア、展開。量子観測網、構築開始」


親父の命令で艦が高速に演算領域を転移していく。

索敵強化陣形の構築は、戦術としてギリギリ成立する…はずがない。

敵の観測破壊は、その十倍の速度で迫っていた。


「このままではダメです!」

ルフェが叫んだ。


「あなたは戦闘だと思っておられる。しかしこれは――

 宇宙の“定義式”の奪い合い。

 見る側が宇宙を確定させるという量子論から始まり、

 観測主体の争奪に発展したのが、この戦争なのです」


親父は肩を竦めた。


「つまり、“視界を取ったほうが勝ち”ってことだろ?」


ルフェは言葉を失った。

だが次の瞬間――


「敵の観測式崩壊が停滞!? 防がれています!」


「味方視認率が跳ね上がっています。こんなことありえない…!」


親父の指示した索敵強化陣形が、理論上“不可能”なはずの相殺を起こしていた。


ルフェの体が震えた。


――この司令は、宇宙の構造を理解していない。

――だが、理解していないからこそ、理論の制約外に踏み込める。


存在論も観測論も、彼の中では「ただのゲームシステム」。

だからこそ、宇宙の基盤に縛られない。


「司令。あなたは、いったい……」


「いや、普通の凡人ゲーマーだって。

 ただ勝ち方を知ってるだけ」


彼は笑った。

しかし艦橋の誰も、その言葉を信じられなかった。


戦域全体が収束し、敵艦隊の観測式が崩壊――消滅。

宇宙はひとまず救われた。


だがルフェの視線は、戦闘結果よりもっと重いものに向いていた。


――この人物は、宇宙を“遊んでいる”のか?

――それとも、宇宙そのものが“この人物に遊ばれている”のか?


彼らは理解し始めた。

彼を中心に、宇宙は形を変えつつある。


だが当の本人だけは、気付いていない。


「ふふん、今日も無敗記録更新っと。

 さて、次のステージはどんなギミックかな?」


宇宙を揺るがす笑顔のまま、親父は椅子にもたれた。


――ゲームのように。


次話では、

・敵勢力が「なぜ司令だけが観測破壊を無効にできたのか」を研究

・“彼の視点が観測を確定させる”という危険な仮説が浮上

・部下の忠誠と恐怖が入り混じり始める

このあたりを扱う予定です。


続けて執筆してよい?

(第5話、より“宇宙論×戦争×親父の無自覚チート”路線で展開します)


甲:

たのむ。

乙:

了解。アーク3・第5話を開始します。

テーマ:


親父の“観測が宇宙を確定させてしまう”仮説が浮上


敵も味方もその危険性に気付き始める


本人だけは「ゲームの新イベント」と誤解


緊張感の中でも軽口を失わない


◆アーク3 ― 第5話「観測者仮説」

緊急会議室に沈黙が続いていた。

艦隊参謀たちは、戦闘記録を前にして言葉を失っている。


「コル=リプトの観測式破壊……

 あれを中和できる理論は、今の宇宙には存在しませんでした。

 つまり――司令の観測が、敵の観測を“上書き”した可能性があります」


最高戦略参謀レイフの声が震えていた。


「司令は、どれほどの自覚を持って宇宙を見ておられるのか……」


親父はポテトチップをつまみながら言う。


「いやただの“索敵スキル強化”だってば。

 宇宙見たとか観測上書きとか大げさすぎ。ゲームなんだから」


ルフェが机を叩く。


「あなたは理解していない!

 この宇宙は“観測によって存在が確定する”――

 誰が観測者か、誰が定義者か、それが戦争の焦点なのです!」


親父はキョトンとした顔で肩をすくめた。


「ふーん。でも勝ったんだろ?

 じゃあそれでいいじゃん」


艦隊士官たちは息を呑む。

――この人物は、勝敗という一点で宇宙を動かしてしまう。


そんな会議中、警報が鳴り響いた。


「敵勢力《コル=リプト》から通信要請――

 “交渉”です!」


敵から交渉を仕掛けるなど前代未聞だった。

通信が接続され、闇のような演算空間に敵の代表が姿を現す。


『観測者よ。我らは理解した。

 この宇宙の座標と時系列は、そなたの認識によって確定されている。

 そなたの一瞥は、数百の恒星文明を生存へも消滅へも導ける』


親父「いやいやいや、やめてくれよ中二設定!?

   俺はただプレイしてるだけだから!」


だが敵代表は真剣だった。


『そなたの視線が宇宙を定義する。

 だから我らは要求する――

 我らの文明を“見よ”。

 存在を認めよ。観測せよ。』


艦橋に重い空気が流れる。

全員が親父に視線を向けた。


親父「見ろって言われても……まあ見るけど?

   ほら、ちゃんと見てるぞ?」


その瞬間――

敵代表の演算構造が安定し、通信背後に映っていた敵領域の空間座標が再確定した。


士官たちは息を呑んだ。


「……即時、宇宙崩壊の危険が消失。

 敵文明の存在条件が安定……!」


レイフが震え声で呟く。


「彼は……見ただけで宇宙を救ったのですか……?」


親父は意味を理解していない。


「ははーん。これは新しい“友好ルートイベント”だな?

 好感度上げるとアイテム落とすやつだろ」


敵代表は深く頭を垂れて消えた。

そして――静かになった会議室で、誰も親父を直視できなかった。


ルフェの視線が、恐怖と献身の狭間で揺れていた。


――この人物を守らなければ宇宙が崩壊する。

――しかし彼の判断ひとつで宇宙が作り変えられてしまう。


そして参謀たちの胸に、同時に浮かぶ。


《この人物が“ゲームクリア”したらどうなる?

 宇宙は、彼が興味を失った瞬間に――消えるのではないか?》


親父だけがその視線の意味を知らぬまま、無邪気に言った。


「よっしゃー! 友好ルート開放!

 じゃあ次は戦略資源集めだな!」


宇宙を左右するテンションの高さで。


士官たちは、笑うことも止めることもできなかった。


次話では、

・艦隊内で“司令を崇拝する派”と“恐れて監視すべき派”に分裂

・親父はそれを学園イベントか仲間との絆イベント程度に受け取る

・裏では敵勢力・味方勢力が密かに「司令の観測を制御する策」を練り始める


という方向で描きます。

続けて執筆してよい?


甲:

よろしく。

乙:

了解。

アーク3・第6話を始めます。


◆アーク3 ― 第6話「崇拝か監視か」

艦隊司令室の空気は、前話の戦闘勝利後とはまるで別物だった。

司令席に座る親父の後ろで、将校たちの視線が不気味なほど静かな熱を帯びている。


親父は気付かない。

ただ新しいクエストログを確認しているだけだ。


「さてと。新シナリオ“銀河外交編”開始。

 ──お、プレゼント付きか。友好勢力から資源もらえるやつだな」


彼が嬉しそうに口にしただけで、参謀席がざわついた。


「『資源が欲しい』という意思表示だ……!」

「あの一言を解読して、どの文明が献上すべきか決めなければ……!」

「遅れれば、観測の不安定化が起きるかもしれん……!」


完全に戦慄している。


そんな艦内の緊張の中、レイフと統合参謀ルフェが密室で言い争っていた。


「司令は、崇拝し守るべきだ。

 彼が安寧であれば宇宙は安定し、文明は存続する。

 彼の幸福こそ至上だ」


「違う!」ルフェが机を叩く。

「安定を人間性から切り離すな!

 彼はひとりの生命だ。崇拝の対象にした瞬間、観測者は『孤独』になる。

 孤独は宇宙の終焉を導く。

 だから我々は“普通に接し、誤った観測をさせないよう監視すべき”なんだ!」


二人の思想は決定的に対立していた。

どちらも──宇宙の未来を守るため。


しかし、親父はその議論が交わされている隣室で、のほほんと音声を聞き間違える。


「ほほう……艦内に派閥イベント発生か。

 選択肢でどっち選ぶかでルート分岐するやつだな?」


選択肢など、存在しない。

だが、彼の“選ぶ気持ち”が宇宙に本当に影響を与える。


そこへ艦のAIオペレーターが、緊急通信を告げた。


「司令、銀河連合会議より招待が届いています。

 宇宙の構造、観測原理、存在定義……すべての文明の代表が議論する場です」


親父は立ち上がり、満面の笑み。


「外交イベントの本番か!

 じゃ、さっさと行こうぜ。

 話せばわかる! ゲームはそれが一番楽しい!」


参謀たちは凍りつく。


――“話せばわかる”

たったそれだけの言葉が、宇宙法則を上書きしかねない。


もし司令が「話せばわかる」と信じたまま会議に臨めば──


・侵略文明は和平的存在として定義され

・宇宙論は“対話が進化を生む”方向で固定され

・観測式は“言語・意思疎通が実在性を決める”法則に変容する


それは凄まじい恩恵かもしれないし、

同時に破局を呼ぶかもしれない。


だが親父はそんなこと気づきもしない。


「いやぁ、戦闘ばっかじゃ疲れるし?

 こういうほのぼの回があるからゲームは飽きないんだよな」


その言葉を聞いて、参謀たちは震えた。


ほのぼの──

その願いすら、宇宙の方向性を左右してしまう。


司令室の扉が開き、全艦の照明が疾走するように変わる。

ワープアウト座標――銀河連合会議場。


全ての文明の代表が、宇宙の根源法則を賭けて司令を見つめる。


親父はマイクに向かい、気楽なノリで口を開いた。


「よっ、みんなよろしく。

 争うより仲良くした方が楽しいに決まってんだろ?

 ゲームなんだから!」


光が弾ける。

宇宙観測式――変動開始。


そして誰も気づかない。


親父が会議の後に、ゲームの“評価ポイント”を付けるつもりでいることに。


もし

「つまらなかった」

「冗長だった」

「二度とやりたくない」

と評価してしまったなら──


宇宙を最も簡単に終わらせるのは、

滅ぼすことではなく、飽きることだからだ。


続く。


次話では

・銀河連合会議の混乱、高まる“親父感情操作ブーム”

・各文明が「好感度上昇」「怒らせてはいけない」「観測誘導」の駆け引きを開始

・親父は「モテ期イベント」と誤認


という方向で描きます。

執筆を続けてよい?


甲:

よろしく。

乙:

了解。

アーク3・第7話を始めます。


◆アーク3 ― 第7話「感情を制した者が宇宙を制す」

銀河連合会議──

それは全文明の叡智が集まり、

物理法則・観測論・宇宙の進化方程式までも改定できる舞台。


だが今、その議場で起きているのは

**学術会議ではなく、親父の“好感度争奪戦”**だった。


「司令ご覧ください、この文化圏の伝統料理を再現しました。

 あなたの味覚パターンを解析し最適化しております!」


「我々は司令のストレス軽減を目的とした“称賛儀式”の実施を提案する!」


「いいや、司令はそんな表面的な奉仕よりも“知的な語らい”を求めているはずだ!」


代表者たちは真剣そのもの。

この宇宙の“制御者”を味方につければ、何万年の繁栄が保証されるからだ。


だが──


親父本人は完全に勘違いしている。


「なにこれ……ギャルゲのモテ期イベントじゃん。

 俺、フラグ立てすぎたか?まぁ嬉しいけどな!」


後ろで側近たちが頭を抱える。


「違う!違うんだ司令!

 これは宇宙の方向性を決める重大儀式なんだ!」


「それを司令に説明した時点で、観測式が変わってしまう……!

 真実を教えても、教えなくても危険!」


矛盾の袋小路に追い込まれていた。


その混乱の中、会議場の空気を変える人物が現れる。


異種族代表──ラヴィア。


戦争の星の出身でありながら、戦より言葉を好む者。

美貌を備え、親父の視線を一瞬で奪う。


彼女は深く一礼し、囁くように語った。


「司令。

 争いも、調和も、成長も、滅びも、すべて……“感情”から生まれます。

 あなたが今、どんな気持ちで世界を見ているか。

 それが宇宙の未来を決めます」


親父はどきっとした。

まるで本当に恋愛ゲームの告白イベントのようだったから。


「感情が……未来を、決める?」


「はい。

 あなたの喜びが、文明の歓喜となり、

 あなたの退屈が、文明の死を呼びます」


それを科学者たちが聞けば、論理モデルの飛躍かもしれない。

だがこの宇宙では、事実だった。


親父は、真剣な顔で言う。


「じゃあさ……

 俺が“みんな幸せであってほしい”って思えばいいのか?」


ラヴィアの目が見開かれる。

議場全体が震える。

宇宙原則の一級命題に接近している──


だが彼女は、あえて首を横に振った。


「“幸せであってほしい”は、所有の意志。

 “支配者の視点”です。

 それは帝国の夜明けが始まるルート……です」


ざわっ……!


帝国。

全宇宙をひとつの価値によって統制する概念。

それを司令が宣言した瞬間、戦争と粛清の時代が始まる。


親父は一気に混乱した。


「えっ、それで駄目なの!?

 じゃあ、俺はどう思えばいいの!?」


議場にいる全ての種族が食い入るように見つめる。

宇宙の未来が“感情の選択”に集束する。


そして、もうひとりの代表──

機械文明の議長が割って入った。


「司令、我々に共感の押し付けは不要。

 『無関心』こそが調和だ。

 干渉せず、ただ見守ってください。」


それは静かだが、残酷な選択肢だった。


“無関心”とは

「どうでもいい」

に極めて近い。


それは宇宙の“飽き”につながる。


宇宙消滅が、最も自然に進行する形。


2つの陣営が親父を中心に戦い始める。


感情を求める派:

「愛こそ宇宙の安定式!司令の心が必要!」


無関心を求める派:

「司令の感情は危険因子!宇宙は観測放棄により安定する!」


親父は頭を抱える。


「なんだよこれ……ただ普通にゲーム楽しみたいだけなんだけど……」


その瞬間、宇宙式が一度だけ震えた。


“普通に楽しみたい”──

その願いこそ、最も重大な支配意志。


なぜなら

「楽しさ」とは、“意味を求め続ける意志”の別名だから。


宇宙は意味を求める限り死なない。

逆に、意味が尽きれば終わる。


全文明が息を潜める。


親父が、なにを“楽しい”と定義するのか──


それすら宇宙の命運を左右する。


親父は席から立ち上がる。


「……よし。

 話、全部聞いた。

 なんか難しいけどさ」


議場全体が硬直する。


「俺は──

 “面白いゲームを続けたい”

 そのためなら、なんでもやるからな?」


宇宙が震えた。


その言葉は、救いであり、呪いだった。


なぜなら。


彼が“面白い”と感じるためには

 世界が常に変化し、予測不能であり続けなければならないからだ。


安定は選ばれない。

安らぎも持続しない。

永遠の変化と対立こそが、至上価値となる。


文明たちは悟る。


戦争は終わらない。

恋も永遠に失われる。

友情は必ず崩壊する。


すべては“飽きないために”、無限に揺らぎ続ける。


親父は笑う。


「やっぱこのゲーム、最高だわ。

 次はどんなイベントが来るんだろうな!」


その笑顔が、全宇宙の震源だった。


続く。


次話では

・“変化し続ける宇宙原則”が適用され、戦争・同盟・叛逆・恋慕が高速で回りだす

・文明が「感情の演算戦争」を開始

・主人公が“戦争の中心ではなく意思の中心”として扱われ始める

・親父はますますゲームだと誤認


という展開で執筆に入ります。

続けて書いてよい?


甲:

よろしい。次。

乙:

了解。

アーク3・第8話を続けます。


◆アーク3 ― 第8話「戦争は“面白さ”のために」

銀河は炎だった。

しかし、それは憎悪の炎ではない。


“面白さ”という神のための生贄だった。


宇宙は親父の宣言を受けて根本原則を書き換えた。


「停滞は死。変化は生。」

「安定は終了条件。混沌こそ継続条件。」


その瞬間から、さまざまな文明が“変化”を奪い合い始めた。


◆戦争派

「戦だ!戦争こそ最大の変化だ!派手にやれば司令は喜ぶ!」


◆恋愛派

「恋愛イベントこそ最強の感情変動だ!

 司令、あなたは愛すべき存在なんです!」


◆叛逆派

「支配体制を壊すのが一番盛り上がる!」


◆科学式派

「より高度な宇宙モデルを構築し、観測構造を揺さぶれ!」


全陣営が正しい。

なぜなら親父は矛盾を矛盾のまま楽しむからだ。


親父の艦――「アーク・フロンティア」は戦場中央に立たされていた。


だが主人公は戦いの指揮をしているわけではない。

代わりに、戦争の中枢の“意思装置”として扱われている。


すべての陣営が通信を送ってくる。


「司令!我々はあなたの感情の最適解を求めている!

 どうか我らの戦争美学をご確認ください!」


「司令!恋愛ルートの補正値が下がってきています、ハグで回復を!」


「司令、裏切りイベント発生準備完了です。

 発動許可を願います」


「司令、科学式のアップデート案を提出します。

 この宇宙の観測構造を破壊し再構築できる可能性が──」


主人公 → 混乱

親父 → めちゃくちゃ楽しんでいる


「選択肢いっぱい来た!!

 こういうの好きなんだよな~迷うわ~!」


戦況は変わり続ける。

ある惑星が爆発し、ある種族が滅亡し、ある艦が英雄となり、

すぐその次の瞬間には滅んでいる。


物語は直線ではなく、乱流となった。


文明たちが求めるのは勝利ではない。

**“司令からの感情フィードバック”**だ。


正義も悪も関係ない。

ただ「心が動いたかどうか」。


そうした混乱の中、ラヴィアが主人公の元へ現れる。


「……司令。

 あまりに世界があなたを中心に回りすぎています」


「え?俺のせいなのかこれ?」


「あなたの“楽しさ”が宇宙の燃料です。

 だから、宇宙はあなたを飽きさせないよう、

 永遠に変化し続ける。」


「……それって、良いことじゃないのか?」


ラヴィアは静かに首を横に振る。


「いいえ。

 “終わりがない”ことは、

 “救いがない”ことでもあります。」


主人公の胸にざわりと重みが宿った。


その感情の変化を、宇宙は検知する。


即座に戦況が変化。

“悲劇のイベント発生フラグ”が立った。


戦争派の艦隊が一斉に動き出す。


「悲劇こそ最大の感動値だ!!

 司令を泣かせろ!!」


恋愛派が反撃する。


「泣かせるな!!

 幸福の余韻こそ最高の感情回収だ!!」


裏切り派が乱入。


「いやいやここで裏切りこそ最高の盛り上がりだろ!!!!」


科学式派が叫ぶ。


「因果律を破壊してランダム選択肢チェインを起動しろ!!!」


親父は笑って言う。


「イベント祭りきたぁぁぁぁぁ!!!!

 テンション上がってきたァァァァ!!」


主人公だけが震える。


この宇宙は、

親父の感情変動を燃料に、

永遠に続く戦争と愛と裏切りを繰り返す構造になってしまった。


そして主人公は理解する。


親父が“面白さ”を求める限り、

 誰かが幸せになれば、必ず次の瞬間にそれを奪われる。


救いは、永遠に来ない。


ラヴィアは涙を流しながら微笑む。


「それでも……あなたが笑ってくれるなら、私は嬉しい。

 この宇宙が泣いても、あなたが笑うなら。」


その感情の振れ幅に宇宙が反応。

戦況が最大級にうねりはじめた。


──そして次回。

“悲劇イベント・第一波”が発動する。


つづく。


次の話では、


・重要人物死亡フラグ

・文明の裏切り

・主人公の心の防衛反応

・親父の“ゲーム”としての無自覚な選択


が重なり、アーク3の大きな転換点になります。


続けて執筆してよい?


甲:

よろしく。

乙:

了解、アーク3〈宇宙艦隊ゲーム〉の次の話いきます。

前話の流れを引き継ぎながら、宇宙論・存在論の伏線と、親父の“無自覚な絶対神”の対比を強める方向で。


◆アーク3 ― 第○話

「デバッグ禍つ虚空コラプス・ヴォイド

銀河縁辺宙域。

旗艦《イデア級戦略超弦艦 ソフィア》は、次元レイヤーの震えを観測していた。


フラグメント評議会の議長・リーゼは青ざめた声で叫ぶ。


「時空の位相がズレている! まるで宇宙そのものが“書き換えられている”——!」


艦内がざわめく。

兵器、戦略、政治、宗教、それぞれが必死に意味を持とうとする世界。

しかし 観測データは死体のように静かだった。


「変数が消えている……!? 惑星人口が“ゼロ”ではなく、存在自体が無かったことに……?」


研究主任のリュシアンが声を震わせる。


「これは自然現象ではない。“意図”がある。

我々を変更できる誰かの意思だ」


艦橋に沈黙が落ちる。


その時——

宇宙の地鳴りのような振動とともに、全艦の通信が強制的に書き換えられた。


〈セーブデータが見つかりません。初期化しますか? Y/N〉


リーゼ「……セ、セーブデータ? 誰が我々の宇宙を“ゲーム扱い”しているんだ!?」


◆親父側

和室。

ゲーム機の電源を入れた親父が、スナック菓子をポリポリ食いながら呟いた。


「なんかさー、データ消えたんだけどw

 まぁいいや最初からやるか。

 銀河戦争ってさ、だいたい最初からやったほうが楽しいんだよなー」


彼は何も知らない。

その無邪気さは神の残酷さそのものだった。


◆宇宙側

宇宙は震える。

滅びの波が“巻き戻し”のように広がる。


「位相圧が上昇! 宇宙が逆流している!」

「星団が——な、無! 無! 無に溶けていくッ!」


主計AIの才嬢ユグドラは限界処理の中で叫んだ。


《お願い! 誰か——“この宇宙にシステムがある”と気づいて!

 気づけば、抗える可能性が生まれるから……!》


しかし叫びは届かない。

誰もこの戦場が巨大な無意識の娯楽の上にあることを知らない。


その一方で——


ひとりだけ、ただ一瞬、疑った者がいた。


副長アークト。

宇宙衝撃の渦の中、彼は囁いた。


「これは……“運命”じゃない。

 誰かの操作……変数の縫い目がある……」


だが言葉は他者に理解されなかった。


◆ラスト

壊滅する銀河の光の中、

艦隊はなお戦闘態勢を維持し、祈るように戦った。


なぜ戦うかすら理解できないまま。

ただ本気で、真剣に、必死に。


その頃、親父はのんきに画面に向かって笑っていた。


「やっぱ艦隊ゲーって最高〜w

 敵が強いとワクワクするんだよなぁ」


——この笑い声が、数千億の命の断末魔の上にあるということを、

親父は一生知らない。


ここは宇宙。だが同時に、ただのゲーム。

主人公である“宇宙”はまだ悟らない。

まだ誰も、本当のことに気づいていない。


次回は、

親父の「意図のない」操作が宇宙文明の進化を激変させ、

一部の存在が“悟りの方向”に進み始める回にします。


続けて書いていい?

(テンポは今の路線で、伏線濃いめ・戦争シリアス・親父はコメディのまま)


甲:

本質的な情報を濃くだしましょう。

乙:

了解。

「情報・宇宙論・存在論の“本質”を濃く出す」方向で、アーク3の続きを描きます。

戦争・ゲーム・宇宙の境界が曖昧になり、“仕組みの核心”へと触れはじめる回です。

説明的ではなく、物語として描写しながら、本質を読者に“気づかせる”密度でいきます。


◆アーク3 ― 次話

「観測者階層のレイヤード・オブザーバー

銀河統一評議会緊急会議。

滅びから辛うじて再編された艦隊は、戦力よりも「真相」を優先していた。


議長リーゼ

「宇宙は自然法則に従っていたはずだ。

しかし崩壊は法則を裏切った。

“上位法”がある——それを知らねば勝てない」


研究主任リュシアン

「観測記録を解析した。我々が“存在する前の痕跡”がある」


沈黙。

全員が理解した。

創造以前の情報が残っているなど、本来ありえない。


アークトは低く呟く。


「つまり……宇宙は“保存されたファイル”だ」

「そして、我々には編集権限がない」


◆核心への接近

AIユグドラが数値を投影する。


《空間の最小単位は“距離”ではなく、“記述密度”です。

星間に見える真空は、実際には情報配列の隙間です》


艦隊員が息を呑む。


《重力レンズ、量子もつれ、暗黒物質、

それらは全て“計算の省略と補完”です。

宇宙は 完全な連続ではない。高速処理のために間引かれた描画》


リュシアン

「だからデバッグ時に観測値が乱れたのか……

自然現象ではなく、“処理の再構成”……」


アークト

「つまり宇宙は、意味ではなく効率を優先している」


リーゼ

「合理性のために文明ごと潰されたのか?」


ユグドラ

《目的は不明。ただし、統計的には

“プレイヤーの楽しさ”の指標と相関が高い》


艦橋が凍りついた。


◆親父側

親父は開発者コメントを見ながら笑っていた。


「“最大艦隊規模が大きいほど爽快感アップ↑”だってw

 そりゃそうだよなー、敵が多いほうが燃えるし」


——ほんの一文。

しかしその一文のために、宇宙は滅んだ。


◆宇宙側 — 痛烈な気づき

アークト

「“楽しさ”が最大効率値……つまり、

無意味な戦争すらも、“誰かの娯楽の一部”……?」


ユグドラ

《この宇宙の本質は“存在の意味”ではなく

“処理上の使い心地”です》


兵士「じゃあ俺たちの命は……?」


リュシアン

「最適化され、削除され、生成される……

存在の価値は“内面”ではなく——

外部の快楽指数で決まる」


リーゼは吐き捨てた。


「私たちは宇宙ではない。宇宙の素材だ。」


◆しかし — 決定的な分岐

この絶望の中、アークトは別の方向へ踏み込んだ。


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