蕾ふるえる
現代短歌なので、小難しいことは抜きにして。
感じたままを詠んでみました。
お気楽に味わってみてください。
秋雨の露に濡れてる枝の先
膨らみかけた蕾ふるえる
前の晩から降り始めた雨は、朝になっても止みませんでした。
つい先日まで真夏日を記録していたのに、この日はとても肌寒く、一気に季節が晩秋にまで動いたような気がしました。雨のせいでしょうか。
我が家のベランダのばらたち、猛暑を耐え抜き、蕾を付け始めました。秋ばらの時期なんです。
ばらの見頃は春と秋。
どちらの季節も美しい花を咲かせてくれますが、よくよく観察していると、微妙な違いも。
ばらには一季咲きと四季咲きがあり、一季咲きは5〜6月頃、四季咲きは5〜6月頃、10月〜11月頃
が見頃となります。
一季咲きは春ばらと呼ばれ、春季だけ咲き、大輪で華やか。それに対して、春、夏、秋と春以外の季節にも咲くのが四季咲きと呼ばれるもの。
春と秋の大きな違いは、気候の気温差で、色合いや大きさが変わってくることでしょうか。
春は、一季咲き・四季咲き両方が、冬の休眠に蓄えた栄養を一気に咲かすので、花数がとても多く賑やか。花自体にも、ボリュームがあり華やかです。
我が家のベランダでさえ、ゴージャスになりますもの。
対して秋ばらは、夏の暑さに耐え気温が下がる中で成長するので、春よりも花のボリュームは小さくなります。でも、花の色はしっとりと濃くなるの。
アンティック感のあるくすみ系の色合いは、秋ならではの穏やかさがあると思うのです。我が家のばらでは、ベージュ系のジュリアが、特にそんな感じかな。
それに春ばらは、暖かな日差しに急かされて、あっという間に花開いてしまう。溜め込んだエネルギーを開放するかのように咲くから、パワフルなのよ。蕾が膨らみ始めたら、そこから先はとても早いんですもの。
その点、秋ばらはじっくり時間を掛けて育っていくから、楽しみも長いの。蕾が膨らむのもゆっくりだけど、花びらが開くまでも時間を掛けるのね。ほどけるように花びらが開いていく。
春ばらもそう開花していくのだけど、気が付いた時にはもう咲いているパターンが多いから、ポンと開いたという感覚になるのね。
ポットの中で茶葉が開くのを待つように、今日咲くかしら、明日咲くかしら、とばらたちとにらめっこするのも一興。なんたって、相手は自然ですから。こちらの思うとおりにはなりません。
でも手を掛けてあげれば、ちゃんと答えてくれるんです。
のんびりと咲くのを待っているのですが、今朝の雨はとても冷たくて、蕾も震えているように見えました。
花びらが開くのは、もう少しお預けのようですね。
ジュリア、咲きました!(2025/10/17)
ご来訪、ありがとうございます。
ベージュ系のばら、ジュリア。ジュリアは苗につけたニックネームではなくて、そういう品種名のばらですよ。ばらは品種改良が盛んで、新しい品種が生まれると、その都度新しい名前が付けられます。
プリンセスの名前や、歴史上の人物の名前、とか。かの「ベルサイユのばら」の登場人物にちなんだ名前を付けられたばらもあります。丹精込めて作った(品種改良)ばらですから、育種家さんたちが凝った名前を付けてあげたくなる気持ちもわかります。
花だけでなく、品種名の由来を観ているだけでも楽しいんです。
花型が美しくて、色合いも優雅で、しかも苗のお値段がお安価くなっていた(重要!)ので、飛びついてお迎えしたのですが、実は病気に弱くて少々気難しい性格なのだということを後で知りました。でも花を見れば、それは些細なことです。よくぞ猛暑を乗り越えてくださいました。
ちなみにウチのジュリアさんは、立ち木性です。(←つる性もある)




