出張先の民宿で、恐怖に震えた話
注意:所謂ホラー作品ではありません。
昔、佐渡島に出張した時の話です。
その日はビジネスホテルが満室で取れなかったった為、上司と私と後輩君の3人は民宿に泊まる事になりました。
夜チェックインして遅い夕食の後風呂を浴びた3人は、民宿2階の和室に布団を並べてさっさと寝る事にしました。
前夜泊まった旅館が色々酷い所で、ほとんど眠れていなかったので。
しかし、電気を消して横になると、それまで気づかなかった音が布団を貫通して鳴り響き始めたのです。
調子っ外れのカラオケ。
どうやら真下はスナックか何かの様です。
(まいったな、これじゃ眠れない)
後輩君と顔を見合せた次の瞬間、見てもいないのに上司の雰囲気が変ったのを感じ、2人して凍り付きました。
(ヤバイ)
上司は所謂職人気質の気難しい人物で、見た目もですが中身も相当おっかないタイプです。
(ヤバイヤバイ)
なぜかは解りませんが、上司の発する殺気的な何かが、どんどん濃く膨らんでくるのが感じられます。
(ヤバイヤバイヤバイ)
見えもしないのに、上司の表情が変ってゆくのが判ります。
(ヤバイヤバイヤバイヤバイ)
私と後輩君は必死で寝たふりです。
(ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!)
「ダメだっ!もう我慢できねえ!!」
突然、布団を蹴飛ばす様に上司が飛び起きました。
そして仁王立ちで宣言したのです。
「歌ってくる」
どうやらそのまま朝まで歌っていたらしのですが、私と後輩君はすぐ寝てしまったのでその後どうだったかは知りません。
不思議とカラオケの騒音は気になりませんでした。
この時佐渡島はイカのシーズンだったらしく、民宿の食事が徹底したイカ尽くしだった事も、強烈に記憶しています。
イカ飯、味噌汁、丸焼き、煮物、塩辛と沖漬け?の小鉢、イカ刺しとイカソーメンが別々に。
御新香以外全部烏賊です。
因みに朝食は、上記メニューから丸焼きを外してイカ納豆を足した物でした。
イカ嫌いの知人には、充分ホラーだろうなあと。




