そして俺は冒険者どもに顔バレする。
新章突入です!
今回からしばらく女勇者と女騎士がメインのヒロインとなります。
「ふゎ~あ。」
眠い。リオンが帰った後、2,3時間寝たが、それでもまだ眠い。
昼食を食べ終えたころ、先日俺を討伐した女勇者から、今日の午後、ぜひ会いたい。という手紙があり、こうして冒険者の街、ラシオンで待ち合わせをしている。
名前からしてそうだと思っていたが、この街ではなんとあのアメリオを崇拝しているらしい。
「おまたせしましたー!!」
そう言って俺のもとにやってきた勇者が連れていたのは女騎士だけで、魔法使いはいないようだ。
「魔法使いの子は?」
俺は尋ねる。
「実はその件で話があるのだ。」
騎士は厳かに言った。
「とりあえず落ち着いて話せるところに行きましょうか!」
俺らがやってきたのは冒険者向けのギルドだった。
「おい大丈夫かここ!冒険者ばっかだぞ?!俺の正体バレたらやばいだろ、絶対!」
「大丈夫ですよー。魔王さんのこと見たことあるの私たちくらいのもんですから!」
たしかにな。俺のことを知っている人がいないなら安心だ。
「それで、用ってなんだ。」
俺は話を切り出す。
「あぁ、実は明日からパーティー対抗のクエストがあるんですけど、うちの魔法使いが風邪ひいちゃったんですよ。それで代役をお願いしたいんです!!」
そういうことか。うん。だるいな。
決断を渋ってる俺に向かって勇者は、
「ホラ、ホラ。もしやってくれるんなら、私がイイことしてあげちゃいますよー?!」
と服を引っ張って、薄っぺらい胸をチラッと見せてくる。
「悪いが俺は貧乳には興味ない。」
……ちなみに、このとき俺をこっそりとつけてきた義妹が、自分の胸元をチラッと見て嘆いていたことはもちろん知る余地もない。
「あら、魔王さまではありませんか。どうしてここに?」
その美しい声はギルド中に響き渡る。
その場にいた全員がきょろきょろとあたりを見渡す。
「魔王?ここにいるのか?」
「嘘だろ?」
ざわめきがギルド中に広がる。
「ちょっとまずいわね!!」
「これは流石にばれるだろう。」
勇者と騎士は勝手なことを言い合ってている。
てか誰だこの声の主は!
俺はテーブルの下に隠れながらそーっと周りをうかがう。
「こんなところで何をなさっているんですか?」
突如、俺の目の前に現れ、不思議そうな顔をしているのは、リオンだった。
冒険者どもの視線が俺の顔に突き刺さる。
「お、おい野郎ども!に、逃げるぞー!」
「イエッサー!!」
「お、おいちょっとまて!」
俺と勇者と騎士は、ぽかんとしているリオンとほかの冒険者どもをおいて、一目散に我が家に向かう。
そして我が家に再び麗しき客人が。
ありがとうございました。
次回以降もよろしくお願いします。