表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/15

会長様に恋する君に2

「そうですか、いきなりは会えないですよね。……わかりました、会長さんに会えるタイミングは猫さんに合わせます」

 小娘はそう言った。なかなか空気の読める……否、人の感情の変化に敏感なのか。ああ、だからこの小娘も放っておけない、そんな体質が季雨に良く似ているから。

 だから、気を使いすぎてしまうから集団生活な学校生活で気の休まる時間として静かな、人のいないこの裏庭で一人で食事をしていたのだな……。

 なるべく早く、季雨に会わせるきっかけがあれば良いのだが……。

 堂々と彼の高校に入れるきっかけが必要だ、この小娘はあの学校に兄弟がいると言っていた。行く“理由”は出来ている。例え、それで会うことが出来なくても出会う“タイミング”ではなかったとしか言い様がないしな。


「決まり次第、此方からこの場所に来る。また会おう、小娘」

 と、私は足早に小娘の元から去った。長居は良くない、季雨が心配するからな。彼はあやつと違って、心配性だから。

 心配させ、動揺させるのも季雨の体質上あまりよろしくはないからな。

 出かけるとは言ったものの、季雨は精神的問題にあまり強くはない。


「心配されて迷惑と思わなくなったなど、私も過保護になったものだ」

 そう小さく、独り言を呟きながら有蘭学園を去る私なのだった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ