プロローグ
私は椿、見た目は黒猫だけれど正真正銘の猫又である。
人の姿にだってなれるが、猫又の姿の方が楽なのでこの姿のまま過ごす日々が続いている。……いい加減、日向ぼっこするだけな生活にも飽きてきた。
猫又でも、たまには日常的な刺激が欲しいもの。……さて、今回は何をしようかね? 暇潰しを探しに行こうとしよう。
と言う感じで、日向ぼっこスポットから旅立つことにしたのは良いものの、最近のこの町は平和な空気が流れてる。
新しい守護神が優秀なのかね……?
と私は考えているうちに、私の横をある生徒が通りすぎて行った一瞬の出来事だった。私の尻尾が狸の尻尾のように膨らんでいった。
私は思わず勢い良く、後ろを振り返ってみると、その生徒の気配からは物凄い霊力に満ち溢れていたのである。……その生徒は私が敵う相手ではないな。
何も私は悪さをしようとなんざ考えてやしない、……暇潰しを探しているだけさ。ただ猫の振りをするだけなのは飽きてきてしまったのでね?
猫は気まぐれなのさ。
おや……?
この高等学校は、先程の霊力青年の通う高等学校ではないか。男子校だと言うのに、別の学校の制服を来た女子が憂いの表情を浮かべながら、ハンカチを握って校門の前に立っているな。
これはこれは、仮契約しがいのありそうな気配のするオーラをこの女子はまとっておるなぁ~……。