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第4章第16節

お待たせしました。第4章第16節、投稿しました。

 放課後、全ての授業が終わった後、私とティマはソミアとノゾム達と合流しようと考え、教室を出るとそのまま並んで中央公園に向かっていた。途中でエクロスから下校してきたソミアも合流し、一緒に歩いている。

 

 正直なところ、今日の私は気が付くと昨日の牛頭亭で話した事を考えてしまい、授業に身が入らなかった。

 質問された時や他の生徒から声をかけられた時はキチンと受け答えできていたと思うが、内心では彼のことが頭から離れなかった。



 昨日、リサ君と対面して話したときの彼女の様子を思い出す。

 その時の彼女は普段とはあまりに違っていて、ノゾムに対する激しい憎しみを隠そうとはしていなかった。

 彼女の剣幕は凄まじく、私も内心冷や汗が出たし、隣にいたティマは完全に怯えてしまっていたが、それと同時に私は妙な違和感も感じた。

 いくら妙な噂が流れたからと言って、彼女がここまで頑なに彼のことを恨んでいることが、逆におかしいと感じたのだ。


 今のノゾムを憎んでいる彼女の様子を見れば、確かに普通の人なら彼女の言うことが正しく、ノゾムがリサ君を裏切ったのだと思うだろう。

 まして彼女はノゾムの事以外では実直で、思いやりがあり、そして理不尽なことには毅然として戦う人間として一目置かれていたので、“彼女がノゾムに裏切られた”と言う噂の信憑性は尚のこと強くなる。

 しかし、もしこれがノゾムの言うことが正しいと考えた場合、全く別の面が見えてくる。誰かがノゾムとリサ君との仲を裂こうと考えた者がいると考えられるのだ。


 あまり考えたくはないのだが、彼女の人気を考えれば、そう考える人間はそれなりにいたと思われ、かつその人物はリサ君に信頼を置かれていた事になる。

 そして、それを行ったのはリサ君に信頼を置かれ、かつ2人が破局した後に利を得た人間。

 


 学園で言われていた彼の評判と実際に彼と触れ合って抱いた全く正反対の印象と、幼馴染であるにも関わらず、彼に対してすさまじい憎悪をぶつけるリサ君。

 そして、噂の発生した時期と、彼が能力抑圧を発現してしまった時期、そしてその噂を流す事によって得をする人間と、その後実際に利を得た人間のことを考えると、真っ先に私が思いついたのが……。



(ケン・ノーティスか……)



 実際に確かめた訳ではないが、もしこれが本当だとしたら彼はどれだけショックを受けるのだろうか……。


 今日の朝のノゾムの様子を思い出してみるが、朝見たときの彼は、明らかに無理をしている様子で、“何かあったのか”と尋ねてみても、彼は何でもないと言うだけで、やっぱり自分の心の内を明かしてくれなかった。

 どう見ても何かあったのは丸分かりだったのに…………。



「…………………………」


「アイ、大丈夫?」


「姉様……」


「あ、ああ。大丈夫だよ……」


 自然と手を胸の上で硬く握り締めてしまう。奥で渦巻く焦りが更に大きくなり、居ても立っても居られなくなる。

 心のモヤは晴れることなく、不安と寂しさだけが募っていった。



「よう。遅くなったな」


 自分の考えに沈んでいる時、聞こえてきた声に顔を上げるとそこにはこちらにやってくるマルス君がいた。けど……ノゾムがいない?



「マルス君、ノゾムは?」


「あ、ああ。あいつは「すんまへん、ちょっとええかな?」……お前は……」



 マルス君が何やら言いづらそうに話し始めたところ、横から話しかけてきた声にマルス君は言葉を止められた。

 声をしてきた方を見ると、狐尾族の青年がこちらを見ている。

 彼は確か…………。



「すまんな、いきなり話しかけて。ワイはフェオ・リシッツア。3学年2階級に所属しとる。ノゾム・バウンティスに話があったんやけど……おらんみたいやな」


「……あいつに何か用か?」



 マルス君が何やら警戒したような硬い声でフェオという男子生徒に話しかける。どうやらノゾムに用があるみたいだけど、彼に何の用があるのだろうか?



「いや、ちょっと話してみたかったんや。かの“黒髪姫”をどうやって誑し込んだ……とかな」



 その言葉を聞いた瞬間、私の心が一気に冷え切った。

 彼を碌に知らない者が彼をあたかもそうである様に言ってきたその言葉。



「……てめえ……」


「……本人を前にして、随分と君は失礼なことが言えるな………………………」


「ちょ! 冗談や! 冗談!! あまり怒らんでぇな」



 狐尾族の青年が慌てたように取り繕うが、私達の視線は和らがない。

 冗談にしても悪質すぎる!!



「だから、スマンかったって……しかし本人はおらんのか……ゴメンな、また今度本人がいるときに来るわ」



 そう言って頭を下げた彼は踵を返してさっさと街に消えていく。

 空を見上げると、西の空を太陽が赤く照らし始めている。黄昏に染まる空を見上げながら、私は心に抱いた嫌な予感が膨れ上がっていくのを感じていた。






「…………いや、マジで焦ったわ……」


 アイリスディーナ達の所から立ち去り、街に入ったフェオだが、彼女達のあまりの剣幕にしばらく冷や汗が止まらなかった。


「しかし、あの黒髪姫があそこまで入れ込むなんてな……眉唾な話やったけど、あれはガチだわ……」


 フェオの口元が吊り上がる。彼の中でノゾムに対する興味はどうしようもないほど膨れ上がって来ていた。


 知りたい。アイツはどんな奴なのか。あの黒髪姫があそこまで惹かれた理由は何なのか。


「……あ~~もう!! これ以上我慢出来んわ!! こうなったら一番手っ取り早い方法で……」


 フェオはそのまま街の喧騒へと消えていく。その笑顔はいつもの感情の読めない薄笑いではなく、何処までも無邪気な子供のようだった。









「ヴォオオオオオオオオオオン!!!!」


 腹に響く咆哮とともに、黒い魔獣がノゾム達めがけて突進してくる。

 ノゾムはちらりと後ろを確認すると、シーナ達も戦闘態勢を整えていた。

 彼女達のパーティは前衛1人に後衛2人。人数と自身の適性からノゾムは前に出ることを決め、腰の刀を抜刀すると、すぐさま黒い魔獣に向かって踏み込んだ。


「ちょ、ちょっと!!!」


 ミムルが単身突出したノゾムを見てうろたえるが、ノゾムは構わず走り続ける。後衛が全力を出せるように、相手との距離をある程度稼ぐためだ。



「ガアアアアアア!!」



 黒い獣がその顎でノゾム食らいつこうとしてくるが、ノゾムは片足の力を抜いて体を側面に流しながら魔獣の牙から逃れる。そのまま魔獣の体を切り裂こうとするが、視界の端に黒い影が入ってきた。



「ッ!!!」



 ノゾムは全身に泡立つような感覚を覚え、視界に入ってきた影を確かめずに即座に地面に身を投げ出す。

 次の瞬間、轟音と共に土煙が舞い上がり、ノゾムは避けた時の勢いと衝撃で数メートル吹き飛ばされた。


「なっ!!」


 地面に転がったノゾムが見たのは巨大な黒い尻尾。魔獣の尾が巨大化し、まるで刃の様になって地面に突き刺さっていた。


「ガウ!!!」


 ノゾムはすぐに立ち上がろうとするが、魔獣の方もすぐさま地面に突き刺さった尾を引き抜き、追撃の態勢を整える。

 黒い魔獣が再びノゾムに飛び掛かろうとしたとき、シーナが放った矢が獣の肩に突き刺さった。



「ギッ!!」


「てえええええい!!」


 さらに反対方向から、ミムルが魔獣に切り掛かる。

 鉈の様なナイフを気で強化して切り掛かるが、魔獣の黒い皮膚に一筋の傷を付けただけだった。



「くっ!なんて体してるのよ!!」


 碌に攻撃が通らない魔獣の身体に彼女は悪態をつくが、次の瞬間、魔獣の赤黒い血の塊のような眼がミムルを睨みつけた。



「っ!!」


 ミムルはその眼に一瞬意識を削がれるが、薙ぎ払うように振り回された尾をしゃがんで避ける。

 黒い魔獣は巨大な剣の様な尾をさらに振りまわしてミムルを追い払おうとするが、彼女はしなやかな動きでその大剣を避け続ける。

 しかし、その表情に余裕はない。魔獣が尾を切り返す速度が速く、再び踏み込むことも、尾の間合いから離脱することも出来ずにいた。

 後方にいたシーナがさらに矢を放ち、放たれた矢が魔獣の身体に何本も突き刺さるが、汚泥の様に黒く、分厚い皮膚を穿つには至っておらず、魔獣の動きは全く鈍らない。



「ちょ、ちょっとまって! タンマ!! タンマ!!!」


 尾の攻撃を避け続けているミムルには余裕がなくなっていた。繰り出され続ける猛攻に身体がついていけなくなってきている。先ほど地面に突き刺さった時の威力を考えれば、彼女の得物では周囲を薙ぎ払っている大剣を防ぐことは出来ない。

 

 

 ノゾムが相手の気を逸らそうと瞬脚で踏み込んだ。抜いていた刀を納刀し、柄に手を添えたまま突っ込んでいく。

 黒い獣は吶喊してきたノゾムを一瞥するとミムルを攻撃していた尾で再びノゾムを攻撃してきた。

 横薙ぎに薙ぎ払われ、目の前に迫る黒い大剣にノゾムは納めていた刀を抜刀、下から尾を打ち上げるよう叩きつけ、そのまま足の力を抜いて尾の下に潜り込む。

 唸りを上げて、頭上を通り過ぎた尾に髪の毛が数本持って行かれるが、構わず刀の間合いに踏み込んで斬りつける。



「ギャ!!!」



 ノゾムの斬撃は魔獣の皮膚を切り裂き、傷口から血が流れる。



「ッ!!!」



 流れ出た血の臭いと魔獣を切り裂いた感触に昨日の事を思い出し、ノゾムの顔が嫌悪感と嘔吐感に歪むが、ノゾムは歯を食いしばって無理矢理その感覚を飲み込む。


 魔獣の方は傷をつけることは出来たものの、体を覆う汚泥のような影がすぐさま傷を塞いでしまった。



「くっ!!」


「グアアアアアアア!!」


 傷を付けられたとこに怒ったのか、黒い獣が前足を振り上げてノゾムに叩きつけてくる。

 ノゾムは横に跳んで魔獣の前足を回避し、獣の足は地面に大きな爪痕のみを残したが、相手は攻撃を緩めない。すぐさま尾を振りまわしてノゾムを追撃する。



「ノゾム君!! 離れて!!!」


 目の前に迫ってくる尾をどうにか捌こうとしていたノゾムだが、横から聞こえてきた声に反応し、なりふり構わず瞬脚を使って全力で離脱する。

すると、横合いから飛んできた炎弾が魔獣の至近距離で爆発し、荒れ狂った爆風は魔獣を包み込んだが、同時にノゾムもその爆風で吹き飛ばされた。



「グウ!!!!」


「うああああ!!!」


「ちょっとトム!何で彼ごと攻撃してるのよ!!」


「ゴ、ゴメン!! ちょっと触媒が効き過ぎたみたい……」



 先ほどの炎弾を放ったのはトムらしい。彼は魔獣だけを攻撃するつもりだったようだが、魔法の威力を高める触媒の効力が思いの外強く、ノゾムまで巻き込んでしまったようだ。



「げほげほ! いや……大丈夫、それより奴は……」


 とはいっても、ぎりぎり炎の範囲からは逃れてられていたようで、ノゾムはむせながらも状況を確かめようとする。

 ミムル達も獲物を構え、いつでも動けるようにしながら煙の立ち上る方を睨みつける。



「グルルルル……」


 

 巻き上がった煙の向こうから唸り声が聞こえ、赤い光が見える。

 赤い光はギョロギョロと動いているところをみると、まだあの魔獣は生きているようだ。




「…………………終わらせるわ……」


 

 未だ煙は晴れないが、弓を構えていたシーナが番えた矢に魔力を注いでいく。過剰ともいえる程に注がれた魔力が湯気のように立ち上り、番えた矢は魔力光で眩しく輝き始めた。


『我が手に集え、星天の星屑。翳すは流れ落ちる一条の矢。深淵の夜を切り裂き、我にただ指し示す北星の光を……』


 シーナが呪文の言葉が漏れる。

それは祝詞だ。目の前の存在を完全に消滅させるための詩であり、必殺を超え、絶殺の意思を籠めて詠われていた。



「…………え?」


 ノゾムはふと彼女の顔を見た時、その表情と眼の色に目を奪われた。


(なんだ?)


 彼女の顔は酷く歪んでいた。ノゾムが昨日キクロプス達を惨殺した時の様な殺すことを楽しむ顔。ただ激情のままに暴れずにはいられない者の顔。

 彼女の眼は暗かった。真黒な、暗い絶望と憎悪をゴチャ混ぜにしたような……ちょうど目の前の黒い魔獣と同じ、汚泥の様な色。


 彼女が今抱いている感情、それに気づいたノゾムは困惑した。

 昨日の自分とまったく同じ顔をしている時点で、彼女が自分と同じくらいの激情に支配されてしまっている事に気付いたからだ。

 彼女の方は既に矢を放つ準備を終えていた。限界まで張りつめた弦はギリギリと弓をしならせ、番えられた矢は放たれる時を今か今かと待ちわびている。



「なんだよ…………それ……」



 ノゾムが困惑の声を漏らすが、暗い瞳で目の前の魔獣を見据える彼女には届かず、彼女は引き絞った弦を指から離す。



“星海の天罰”


 本来、手に出現させて投げつける魔法の槍を矢に込めて放つ。

彼女が放った矢はノゾムの声をたやすく消し飛ばし、煙の向こうにいた黒い影に着弾。周囲に先ほどトムが放った炎弾を上回る轟音と爆風をまき散らした。









「ふう……」


 シーナが大きく息を吐き、構えを解く。目の前にはあの魔獣が数匹は入れそうな穴が開いており、その中心には先程よりも倍はあろう土煙が立ち上っている。

よほど魔力を込めたのだろう。地面には穴まで一直線に抉られた跡が残っており、それが彼女の激情がいかに大きかったのかが見て取れた。





「……………」



 だがノゾムはまだ構えを解かない。確かにあの矢はかなりのダメージを与えたらしく、感じる気配はかなり弱々しくなっていたが、ノゾムは嫌な予感が消えなかった。

 その予感が的中したのか、煙の向こうに感じていた気配が一気に膨れ上がる。



「グルルルルルルル…………」


「ッ!! まだだ!! まだ倒せてないぞ!!!」



 煙の向こうから現れたのはやはり黒い魔獣だった。しかも身体が肥大化している。

 メキメキという音とともに体中の筋肉が盛り上がり、黒い体表が次々と裂けて血が噴き出る。

 避けた体表の奥からは流れ出た血と同じような紅い目が現れ、無数の紅い目が一斉にノゾム達を睨みつけてきた。

 1本だった尾が2つに分かれて2本になり、大きく肥大化。無数の反りと返しが付き、その尾にも紅い目ができて、身体を覆っていた汚泥もさらに穢れを増している。



(クソ! これが奴の本性か!! 今まではコイツにとって戦いですらなかったってことかよ!!)


「マズイ!! ここは撤退しよう!! こいつヤバすぎるって!!!」


 ミムルが引くことを提案する。ノゾムもこれに同意した。明らかにノゾムが今まで見た魔獣とは違う。正体が分からず、相手の潜在能力が分からない以上、むやみに戦いを続けるべきではない。




「そ、そんな………………クッ!! この!!!」



 だがこの光景を見ても、シーナは撤退する事をよしとしなかった。再び弓に矢を番え、黒い魔獣に狙いを定める。



「ダメだ!! よせ!!!」


「嫌よ!! 私はもう逃げない! あんな思いはもうゴメンよ!!!!」


 誰がどう見ても無謀な行為に、ノゾムが声を荒げて止めようとするが、何かの激情に囚われた彼女は聞く耳を持たない。

 彼女が再び矢を放とうとした時、魔獣が動いた。



「ガアアアア!!!!」


「この!!」


 一直線にシーナに向かって突進してくる魔獣。その速度は先程の動きよりも圧倒的に速い。さらに突進の際に2本の尾を振り回し、間に入ろうとしたノゾムとミムルを一気に薙ぎ払おうとした。振り回された尾に妨害され、結果として2人の行動は一歩遅れてしまう。

 シーナは慌てて矢を放つが、さらに皮膚も頑丈になったのか、今度は刺さることすらできずに弾かれ、魔獣はその勢いのまま口を大きく開き、彼女に食らいつこうとする。

 彼女は咄嗟に横に跳んでその顎から逃れるが、魔獣の突進そのものは避けきれず、弾き飛ばされた。



「キャアア!!!!」


「シーナ! っく!!」


 シーナが弾かれたのを見たトムが魔法の触媒であろう石を右手に握り、魔法を放とうとするが、流れる魔力の波動を感じたのか、魔獣が今度はトムに狙いを定めた。



「トム! ダメ!!!」


 ミムルが制止の声を張り上げるが既に遅かった。魔獣は顎を開き、無数の鋭い牙をむき出しにしたまま、今度はトムに向かって躍りかかった。トムの魔法はまだ準備できておらず、ノゾムもミムルもまだ間合いを詰め切れていない。明らかに間に合わない。



「ギ、アアアアアアアアアアアアアアアア!!」


 絶叫が森に木霊する。

 黒い魔獣の顎が、魔法を放とうとしたトムの右腕に食らいついていた。





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