第2章終幕中編
フランシルト邸宅を途方もない魔力が覆った。
周囲に満たされた魔力がノゾム達の身体を包み込み、強烈な眠気が彼らを襲う。
「っ! く!」
ノゾムは全身の気を高めることで魔力を弾くと眠気は途端に引いた。周り見渡すと、窓の外の景色も色が変わっていた。
「い、いったい何ですか?」
ソミアが不安そうな声で姉に問いかける。
「たぶん結界魔法だ……。効果は」
結界魔法は陣術の1つで、地面や起点となる場所に魔力を込めた陣を描くことで、一定範囲内に持続的な効果をもたらす魔法だ。
効果時間が長く、使い方によっては長時間有利な状態を持続できるが、基本的に陣を張るのに手間が掛かるので、非常に戦略的な運用を必要とする魔法だ。
また効果範囲を広げれば広げるほど持続時間と効果が減退する特徴もある。
マルス達を見ると、マルス、アイリスディーナ、ティマは大丈夫そうだが、エナは辛そうに息を吐いている。
「いきなり手荒な真似をしたこと、大変申し訳ありません。しかし、これも契約。その秘宝を返していただくためにも、ソミア様の魂を抜き取らせていただきます」
ルガトという名の老紳士の言葉に、ノゾム達は耳を疑った。
「……わ、私の魂を抜き取るって……ど、どういう事ですか?」
ソミアが震える声でルガトに尋ねる。隣にいるアイリスディーナの表情も厳しい。
彼女達からすれば、目の前にいる老人は不審者以外の何者でもなかった。
「言葉どおりでございます。300年前に交わされた契約。当時、フランシルト家が抱えていた問題を解決するためにウアジァルト家の助力を得る。その時、助力として渡された魔導具の1つが霊炎の炉でございます。そして……こちらがその時交わされた契約書でございます」
老紳士はそういうと胸元から、一枚の古ぼけた羊皮紙を取り出し、ノゾム達に見えるように広げた。その紙には確かにウアジャルト家がフランシルト家に助力し、ウアジャルト家の保有する魔道具を差し出す代わりに莫大な財貨と霊炎の炉を返却することが明記されていた。また、契約書にはこの契約を守るために契約守護の印となる腕飾りを2つ作り、どちらかの家が契約を反故にした際、契約の使い魔が契約を強制的に履行することが記され、サインの場所にはフランシルト家の頭首しか使うことを許されない家紋も書かれている。
「そんな………………」
「姉様…………」
契約の内容が偽りのないものだと分かり、愕然とするアイリスディーナとソミア。
「では、契約を完遂します」
「ま、まて!」
ルガトがそう言いながら懐から黒色の球を取り出した。深い深淵を思わせるその球を、おもむろに目の前に掲げると、魔力を込めはじめる。
注ぎ込まれる魔力にドクンと脈打つ様に鼓動する黒球。やがて黒い光を放ち始めたその球の表面に波打つ様な波紋が浮かぶと、同時にソミアの腕飾りも同じ黒い光を放ち、まるで契約書と共鳴するようにキチキチと小刻みに振動し始める。
次の瞬間、腕飾りから黒い光が膨れ上がり、闇の中からフードをかぶった影が出てきた。
その影の容貌は一言でいえば死神だった。
ぼろぼろのフードとその下の白骨化した体躯。目にあたる部分は赤く光り、手には死神の象徴である身の丈ほどの大鎌を持っている。
「それは本契約を司る使い魔でございます。契約の監視者にして魂の導き手。この者がソミア様の魂をご案内いたします」
「え、きゃあああ!」
ルガトが契約書と黒球を胸元にしまい、そう宣言すると、突然死神のフードの下から鎖が出てきてソミアを縛り上げてしまう。死神はその名にふさわしい大鎌を振り上げ、彼女に勢いよく振り下ろそうとするが…………。
「させない!!」
アイリスディーナが一瞬で魔法を展開。黒色の鎖が空中に現れ、使い魔を捕縛した。
拘束魔法“闇の縛鎖”
闇属性の中級魔法だか、何より特筆するのは発動の早さだった。
彼女は魔法を使うために必要な詠唱もなく、陣も描かずに魔法を発動していた。
「ほう、その展開速度。アビリティの即時展開ですかな」
アビリティ“即時展開”
本来魔法を使用する際は、陣や詠唱などの自身の魔力を隆起させ、外界に行動が必要になるが、このアビリティを持つ者はそのプロセスを行わずに魔法を発動できる。
だが、それだけではこの死神を捉えるには不十分だったようだ。使い魔を縛っていた鎖がギチギチ軋み、無数のひびが入る。
「くっ!」
アイリスディーナは腰に差していた細剣を抜くと使い魔に切り掛かるが、逸早く死神は自らを拘束していた鎖を破壊。手に持った大鎌で彼女を弾き飛ばし、再びソミアに切り掛かろうとするが……。
「ぐう! ティマ!!」
「うん!」
しかし、死神は動くことができなかった。
死神の周囲に4色の魔方陣が展開し、それを頂点としてさらに大きな魔方陣が死神を縫いつけていた。
アイリスが稼いだ僅かな時間にティマは詠唱を終わらせ、より強力な拘束魔法を発動していた。
発動した魔法は“四廻の封縛陣”。
4属性の魔方陣をそれぞれが互いに絡み合い、複雑な魔方陣を形成し、その陣の中に使い魔を完全に閉じ込めていた。
「ほう、素晴らしい魔法ですな、各々の属性が反発することなく循環し、より強固な拘束陣を形成しております。私も長く生きておりますが、これほどの魔法を使える人間はそう見たことはありません。またアイリスディーナ殿の魔法も素晴らしい。即時展開による魔法の効果は集中力如何で容易く落ちるというのに私の使い魔を一時とはいえ拘束できるとは」
本当に感動しているのだろう、ルガトの声には2人の少女に対する純粋な賛辞が込められていた。
「しかし、いくら使い魔を止めても解決にはなりませんよ。」
ルガトから強烈な魔力が湧き上がる。アイリスディーナとティマの2人を、契約施行を妨げる邪魔者と判断し、排除にかかったのだ。
ルガトは左手を伸ばすと、人差し指で空中に陣を描く。すると描かれた魔方陣から魔力弾が放たれ、ティマの肩に直撃した。
「きゃあ!」
私の肩に衝撃が走り、危うく倒れそうになるがどうにか踏ん張る。魔力弾が当たった場所の服は破れ、血が滲んでいる。
でも私はそんな怪我など気にせず、ひたすら魔法の維持に集中する。もし私が魔法を維持できなくなったら、ソミアちゃんの命が狩られちゃう!
大事な親友の妹で私にとっても大切な友達。
子供の頃から根暗で、引っ込み思案で、前に立つことができない私。
ずっと一人で友達もいなかった私にできた最初の友達の家族。
今でも覚えている。1学年の時から自分の持つ魔力は注目されていて、クラスの中でも浮いていた。
私自身人に話しかけるのが苦手でますますクラスメートとの距離は開いてしまって……。
そんな時、アイが話しかけてきてくれて友達になった。仲良くなって、ソミアちゃんとも会った。
2人とも根暗な私と違って、輝いていた。アイは夜空に一際強く輝き、旅人を導く一番星の様に。ソミアちゃんは闇夜を照らすお日様の様に。
2人のおかげで私は一人じゃなくなった。
「まだ頑張りますか。かなりの精神力をお持ちのようですな」
そういってあのお爺さん……ルガトさんの左手の五指が空中に5つの魔方陣を描く。どうやら指1本で1つの魔方陣を描いているみたい……。
「させない!」
アイがそう言ってお爺さんに切り掛かるけど、お爺さんは右手で4つの魔方陣を描く、そのうち2つは同じ魔方陣で残りの2つは違う魔方陣。まさかそれぞれの指で描く魔方陣も変えられるなんて……。
2つの魔方陣からは真っ赤な血色の剣が出てきてアイへと放たれる。血剣は空中を自在に動いてアイに襲い掛かり、足止めをする。残り2つの魔方陣を描いた指が複雑に動いているところを見ると、どうやらあの指で血剣を制御しているみたい。
そう思っていたら、左手の5つの魔方陣から5つの魔力弾が放たれ、私の身体を直撃した。
「ッ! ああ! くぅ!」
余りの痛みに目の前が真っ白になるが、それでも私は魔法の制御を手放さない。
かみしめた唇は破れ、鉄の味が口いっぱいに広がるが、私は一層強く唇をかみしめる。
魔法が体を撃つ痛みを、自らを傷つける痛みで耐える。
アイとソミア、自分を導いてくれた星と太陽。
それを失いたくない一心で魔法を維持し続けるが、強力な魔力を感じてそちらを見ると、先程よりも強力な魔力弾が5つ作られ、私に向けられていた。
アイが打たせまいと魔法を放ち、斬りかかるが、お爺さんの右手の3指から放たれた魔法と2指で制御された血剣で阻まれる。
左手の5つの魔力弾が放たれるが、拘束魔法を維持に手一杯の私はこの場から動くことができない。少しでも集中を切らせばこの使い魔を解放してしまう!
私は覚悟を決めて迫りくる魔力弾を睨みつける。躱しようのない必中の攻撃。
だがその魔法が私の身体を穿つことはなかった。私の身体に当たる直前、割り込んできた影が魔力弾を殴り飛ばしていたから。
気がついたら俺は、アイツに当たりそうだった魔法の射線に割り込んで、風を纏わせた拳で魔力弾を殴り飛ばしていた。
「……マルス……くん?」
俺が助けに入ったのが不思議なのだろうか、アイツが呆けた様な声で俺の名前を呟く。
…………初めは気に入らない奴だった。Aランクでありながらオドオドして相手の顔色を窺い、気に入らない態度をとったはずの俺に言い返す気力もない。
でも今見せていたアイツの顔にはハッキリと自分の想いを示していた。“あきらめない”と。
「……何呆けていやがる。お前は魔法に集中しろ。あの爺の魔法は俺がどうにかする。」
視線はあの爺から離さずに、自分の意思を込めてアイツ……ティマに言い放つ。
両手の拳さらに気を送り込み、構える。
気術“風塊掌”
圧縮した風を拳に纏わせ、打撃力を上げる気術。送り込まれた気は風をさらに掻き集め、目にはっきりと見えるほどの風塊を作り上げる。
「…………うん! お願い!」
はっきりとした声に思わず口元が緩む。
「ノゾムお前はエナを避難させて、俺たちの剣を持ってこい。」
「え!」
俺達は屋敷に入る際に、持っていた剣をメイド達に預けていた。流石に人の誕生会での帯剣はメイド達が許さなかった。
エナの方は爺の展開した結界魔法のせいで眠りに落ちている。ここにいたら戦いに巻き込みかねない。
「だが、保管場所が分からないぞ!」
「保管場所は屋敷の入口の右手の小部屋だ! これがあれば入れる!」
アイリスディーナがノゾムに鍵を投げ渡す。どうやらこの屋敷のマスターキーの様だ。
俺もノゾムも自分の武器がない。この爺の相手はティマとアイリスディーナだけでは無理だ、今の状況を打開するには俺達も参戦する必要がある。
「わかった! みんなたのむ!」
ノゾムがエナを背負って部屋を出ていくのを足音で確かめて、息を吐く。
爺の強さを目の当たりにして、無意識に緊張していた体が適度にほぐれ、血液が全身を駆け巡る。
目の前の爺はAランクの2人を容易くあしらった。奴の身体から滲み出る覇気は学園最強の剣士、ジハード・ラウンデルとほぼ同じ。
実力は恐らくSランクだろう。
“Sランク”
それはこの大陸で十数人しかいない強者の称号。
それにアイツが言っていたディザート皇国。
あの国は他の国との国交がほとんどないが、凄まじい軍事力を持っている。
10年前の大侵攻の時も、自国に攻め込んできた魔獣達を一国で退けてしまっていたはずだ。
そんな出鱈目な国の強者を前にして俺の気持ちはどうしようもなく昂っていた。
「…………で、どうすんだ?」
「あの使い魔はルガト氏の持っている黒球によって召喚されている。ということは…………」
「あの黒球をどうにかするしかない。そのためには爺の所まで行く必要があるっていうのか。」
あの爺は同時に十の魔法を操れるなんて馬鹿げた奴だ。今の俺達が持つ魔法や俺の気術での遠距離攻撃など意味はないだろう。
活路を見出すには接近戦しかない。
「だが接近するのも簡単じゃねえ」
「ああ、手数が違いすぎる。」
今のところ、使ってきた魔法は魔力を集めて打ち出すだけの初級魔法である“マジックバレット”。血剣の方は1本当たり2本の指を使っていたところを見ると、上位の魔法を使うには複数の指を使うのかもしれないが、それでも速さが半端じゃねえ。
「たとえそれでも勝つ!! マルス君はティマを頼む!」
「わかってるさ」
アイリスディーナが宣言する。
当然だ。俺も負ける気などサラサラ無い。たとえ相手が誰だろうと!
互いに頷き、爺と相対する。相手はこの大陸で最上位十数人の内の1人。
まともに戦えば俺たちなど一蹴できる存在。
爺が両手を広げる。まるでオーケストラの指揮者気取りだ。
俺達は確かにアンタより弱いが…………それでも勝つ!!
確かな意思と共に、俺達は目の前の強者と相対した。
ノゾムは保管場所から自分の刀とマルスの剣を回収して、戦場に戻るために廊下を走っていた。その途中、ノゾムはルガトについて考えていた。
(ルガトさんはたぶん師匠と同格の人だ……)
師匠を思い出す。
魔法と刀という方向性こそ違うものの、ルガトさんは師匠が持っていた強者の放つ独特の雰囲気を持っていた。
そして俺は同時にある確信も得ていた。
(たぶん…………アイリスディーナさん達じゃ勝てない……)
誰よりも師匠との傍にいて、師匠と命がけで戦ったから分かる。ルガトさんの力量とアイリスディーナさん達を比べた時。真正面からでは勝てないことはすぐに分かった。まして今の彼女達はルガトの従える使い魔も抑えなくてはいけないのだ。
(急がないと!……でも俺達、勝てるのか?“アレ”を使わずに……)
俺が勝つために真っ先に思いついたのは能力抑圧の解放。
でも俺の心に巣食った強大な力に対する恐怖がそれを行うことを躊躇わせ、前に進むことができなかった。
解放した力に怯えられ、恐怖の視線で見られ、「化け物!」と言われ、拒絶される。
それを考えると体が震えた。またあの暗い、一人きりの場所に戻るのかと。
この力を狙うであろう者たちとの戦いに巻き込むのかと。
「ッツ!くそったれ!!」
逃げ続けるだけの自分の弱さが嫌になる。俺はそれを誤魔化すように足を速めことしか出来なかった。
「グウッ! ッアアアアア!!」
マルスは迫りくる魔力弾の嵐を拳で弾き続ける。ルガトはティマに対して容赦なく魔力弾を浴びせるが、間に割り込んだマルスが盾となり、ルガトの魔法を防いでいた。
しかし、いくら気で強化したとはいえ、素手で魔力弾を弾くことは容易ではない。しかも初級魔法とはいえ、Sランクの実力者の魔法だ。マルスの手の皮は既にズタズタになり、拳は血みどろ、一部には白い骨も見えていた。
それでも彼は拳を振るう。その度に床には血が舞い散り、白い床に血の花畑が出来ていた。
「はああああああ!」
アイリスディーナの方も同じように劣勢だった。マルスの様に目に付くような傷を負ったわけではないが、全く接近することができなかった。
ルガトは彼女の即時魔法に即座に対応し、複数の指で素早く陣を構築。彼女と同等の速さで魔法を発動し相殺。
また、同時に血剣も操り、彼女の接近を阻んでいた。
「ハアハアハア!」
「クッ……マルス君。だい……じょうぶ?」
「ハアハア……うるせえ、俺より魔法の維持に集中しろ……」
ティマが心配そうに話しかけてくるが、彼女の顔色も悪く、今にも倒れそうだ。
(無理ねえか、あんな高等魔法を維持し続けるには相当の魔力と集中力が必要だ)
ティマの魔法は4属性を同時に使う、極めて高度な魔法だ。その魔法を発動するにも維持するにも膨大な精神力を必要とする。
さらに彼女の身体はルガトの魔力弾を数発喰らっている。決して打たれ強いわけではない彼女。傷はジクジクと痛み、徐々にだが、確実に彼女の集中力を削いでいた。
3人は徐々に押され、ついに限界が訪れる。迫りくる魔力弾を捌ききれずマルスの態勢が崩れたところにさらに魔力弾が叩き込まれた。
「がああああああああああああ!!!」
絶叫と共にマルスは弾き飛ばされ、壁に叩きつけられる。
「終わりですな」
「!!」
マルスがやられたことでルガトの魔法を遮るものがいなくなり、ティマに複数の魔力弾が撃ち込まれる。
「きゃあああああ!!」
彼女にそれを避ける術はなく、魔力弾が直撃。彼女は崩れ落ちるように床に倒れ伏した。
同時に使い魔を拘束していた“廻り続ける封縛陣”が解除され、死神が解き放たれる。
「ティマ! マルス君!」
「ぐう!」「ツッッ!」
アイリスディーナが叫ぶが2人は答えられず、呻き声を上げるだけだった。
「く!」
彼女は死神を止めようとソミアの元に駆け寄ろうとするが、目の前を高速で通り過ぎた魔力弾に足を止められる。
ルガトは空いた左手で魔力弾を放ち、右手で血剣を制御する。先程とは比較にならない濃密な攻撃にアイリスディーナは完全に動けなくなる。
死神はソミアの目の前で止まると大鎌を振り上げる。もはやこの死の使いを止められる者はおらず、ソミアの死は確定だった。
「ソミア!!!!」
「あ、ああ……」
必死に妹の名を呼ぶ姉と死の恐怖に呑まれた妹。もはやこの姉妹の運命は確定した…………そのはずだった。
死神が鎌を振り下ろそうとした瞬間。その両腕が大鎌ごと空中に舞っていた。
「……え。」
その場にいた全員の思考が停止し、一瞬時間が停滞する。その時間の中を一つの影が疾走していた。
その影は素早く死神に突っ込むと、持っていた刃を煌めかせ、致命の一撃を放った。
気術“幻無-回帰-”
極限に研ぎ澄まされた斬撃は死神の身体を両断し、核となっていた腕飾りを粉々に斬り砕く。
核を壊された死神は霧のように消え、周囲には砕かれた腕飾りの破片が舞っていた。
「ノゾム……さん?」
ソミアが確かめるように呟く。
ノゾムはソミアの問いに答えることなくルガトと相対する。
(…………師匠。俺は……どうすれば…………)
未だ、答えの出ないまま…………。
第2章終幕中篇更新です!
すみません。今回ちょっと時間が掛かりました。
予定では次回で第2章が終了します。
また、ディザート皇国や、ウアジァルト家についても第2章終了時に追加で説明を乗せようと思います。
それではまた次の話で。cadetでした!