表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/49

第14話 コボルトとケットシー

 オーク乱獲で大金が手に入った。

 俺の口座の残高は10億円を超え、弥衣(やえ)の口座に1億円を振り込んだ。

 ちなみに流星打の技を使うと、弥衣(やえ)にも経験値が入る。

 弥衣(やえ)のレベルは10を超えた。


弥衣(やえ)の進路はどうなっている?」

「大学には受かりましたが、気持ち的には(すぐる)さんと働きたいです」

「大学ぐらい出ておいた方が良いと思うぞ」

「ではこうしましょ。会社を作って、いますぐ社員にして下さい」

「金はあるから会社を作るのはいいけど。社長は嫌だ。特にスピーチは我慢できない」

「分かったわ。社長は私がやる。でも(すぐる)さんは副社長で共同経営者。これは譲れない」

「肩書ぐらいは受け入れるよ。でも、絶対にスピーチはしないからな」


 オークの領域深く入ると、コメントが途切れた。

 何かあったのかな。

 カメラを止めて、弥衣(やえ)に見せる。


「スーパーWi-Fiルーターの電波が届かなくなったようです」

「電波範囲から外れたのか」


 ルーターはダンジョンの入口に設置してあるから、そういうこともあるだろう。


「ダンジョンGPSアンテナを買ったらいいですよ。何階層もカバーできます。ただメンテナンスが必要ですが」

「メンテナンスは俺には無理だ」

「やるのは魔石に魔力を注ぐだけです。勉強タイムが必要なようですね。弥衣(やえ)先生の勉強タイム開始」

「先生お願いします」


「ダンジョンに物を置くと1時間ぐらいで吸収されます。死骸などもこれに含まれます。吸収されないのは生物だと勘違いしそうですが、厳密には魔力を含んだ物です。ですから、服や武具も身に着けていれば吸収されません」

「ほう」

「これを逆手に取ったのがダンジョンGPSアンテナです。この魔道具には魔石が使われているので、魔力が入っている間は吸収されません」

「なるほど、買った」


 手ぶらで帰るのもなんなので、奥へ入る。

 おや、オークが何かを虐めている。

 服を着ているから、人間か。

 大変だ。

 近寄ると人間でないのが分かった。

 毛むくじゃらなのだ。


 でも助けたい。


 弥衣(やえ)に目配せする。


「流星打」


 不意打ちを食らったオークはたたらを踏んだ。


「助けて下さいわん」

「助けてにゃん」


 言葉も喋るのか。

 かなり知能が高いな。


 俺は毛むくじゃらとオークの間に割り込んだ。

 そして、オークの脛を連打。

 手ごたえありからの、流星打からの。サクッと止め。


「ありがとうございますわん」

「ありがとにゃん」


 立ち上がった二人は、2足歩行する犬と猫だった。

 犬のほうはゴールデンレトリバー。

 猫のほうは白に黒ぶち。


「可愛い」


 弥衣(やえ)が喜んだ。


「二人はモンスターなのか」

「あんな奴らと一緒にしないで欲しいわん」

「そうですにゃ」


「じゃなんだ?」

「コボルトですわん」

「ケットシーにゃん」


「妖精ね」


 弥衣(やえ)が知っているらしい。


「厳密には違うのですわんが、その言葉が一番近いですわん」

「同じくにゃん」


 妖精か。

 まあいいか。

 伝承にあるみたいだから、昔からいるのだろう。


「なんでダンジョンに?」

「昔、一族が神に逆らって魔王に味方したのですわん。その罰として呪いを掛けられダンジョンに住んでいますわん」

「魔王に味方したのは仕方なかったにゃん。モンスター扱いされて人間に迫害されたにゃん」


「抱きしめて良い?」

「良いですわん」

「挨拶ですにゃん」


 弥衣(やえ)が代わる代わる抱きしめた。

 弥衣(やえ)が満足したようなので話を再開する。


「二人はどうしてほしい?」

「一族を救ってほしてわん」

「ですにゃん」


「具体的には?」

「呪いを解いてダンジョンから連れ出して欲しいですわん」

「そうにゃん。この忌々しい呪いにはうんざりにゃん」


 連れ出すのは簡単にできる。

 テイムスキルがあると誤魔化せば、街に連れていっても問題ない。

 言葉も通じているみたいだからな。


弥衣(やえ)、神が掛けた呪いはどうやったら解けると思う」

「うーん、寄生してみたら、呪いが(すぐる)さんに流れ込んで、何か分かるかも。危険だけど」


「危険はないはずですわん。呪いの対象は我が一族となってますわん。他の種族には影響を及ぼさないはずですわん」

「寄生スキルは聞いたことがないにゃんけど、呪いの何パーセントかでも緩和できれば、均衡が崩れて呪いの効力がなくなるにゃん」

 やってみるか。


「寄生」


 寄生すると呪いの力が流れ込んで来た。

 たしかに俺には害がないようだ。

 それに呪いの力というものが分かった。

 操ることも出来そうだ。

 鉄パイプに呪いの力を流し込む。

 鉄パイプから黒いもやが上がった。

 これは悪役に相応しい力だ。

 一族と言ったな。

 威力は試してみないと分からないが、一族全員に寄生すると呪いの力は凄いことになるぞ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ