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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

魔王討伐の後に用無しになった俺は追放された先で成り上がったけれど・・・?気づいた時にはもう遅い!

作者: ローロー

 そんな時間と労力があるなら自分で書いてみろ(意訳)というのを見かけたのでやってみた。

 「素晴らしいだろう!多くの者がこの俺に強く思いを向けている!」

 かつての仲間だったものがボロボロの身体で泣き笑いながらそう叫んだ。

 「化け物め!せめてこの手で楽にしてやる!」

 限界が近いのだろうに威勢よくグラッドが燃える大剣を構え直す。

 ベアトリーチェはまだ復帰できそうにない、痛みを耐えるうめき声が収まらないままだ。アリスは必死に回復を続けているがすすり泣く声がやまない、アイツと仲良かったもんね。

 私たちの言葉はもう届かないのだろうか、最悪を避けれないか何かないかと辺りに注意を向ける。再建したばかりの教会内部が戦闘の影響で無残に荒れている。王都でも人気がでてきたこの地方特有の木材を使った椅子、最新技術の照明器具、有名芸術家の装飾品、全て彼がこの地に来てから成したものだった。

 「まだ終わらねえよ!」

 彼が持っていた杖を掲げた、また見たこともない強力な魔法が飛んでくるのかと底なしの魔力にも嫉妬と苛立ちを覚えながら身構えるが、彼は杖の鋭くとがっていたその先端を自身に突き刺した。

 人が出しているとは思えない咆哮が辺りを蹂躙する、歯を食いしばる私たちの目の前で彼の身体はその身に張り付いていた防具の残骸を窮屈そうに弾き飛ばしながら膨らんでいき、人の背丈二人分はあるだろうほどにまで巨大化し全身は黒い毛で覆われた。

 「・・・ずるくない?」

 王女らしからぬ言葉遣いにグラッドが顔をしかめるのが視界の端に映るが流石に言葉には出さないようだ。最近まで平民だったんだしいい加減そっちが諦めろとも思う。冗談めかしつつ気持ちを切り替える、もう猶予はない。

 黒く鈍く光る爪が襲ってくるのをグラッドが受ける、動きが止まったところで雷を纏った私の曲剣を叩き込む、彼はグラッドの大剣を腕に食い込ませつつも曲剣をもう片方の腕で防ぐ。

 「下がれ!」

 密かに復帰していたベアトリーチェの合図に合わせて蹴り込みつつ距離をとる、瞬間巨大な岩の塊が目の前を高速で通り過ぎ彼の頭を直撃した。彼は膝をつき両手が下がり半分潰れた頭部は何かを探すかのように上を見上げている。

 (ここで!)

 残りの魔力をすべて曲剣に込める、水平に構え呼吸を整え、全力で振りぬいた。

 「」

 誰のものかもわからなくなった返り血の赤と獣の毛の黒ばかりだった視界が一瞬でくすんだ金色と回復職の装備の白に代わる、雷がすべてを破壊していく焦げた匂いが鼻を突き曲剣が残ったものにとどめをさしていく感触を伝える。

 胸から下を失ったアリスと首だけになった彼、アリスはもう離さないとばかりに彼を抱きかかえ、彼はほかには何もいらないとばかりにアリスを見つめていた。



 禁制品の精算と販売、禁止魔法の研究と実用、王国貴族に対する暴行、その他の多くの王国法違反そして王国に対する反乱、その鎮圧と首謀者の逮捕が今回の任務だった。魔王を討伐した後、私には理解できなかったけど彼は色々なものを欲しがったらしい、人やお金はもちろん土地、権力、時間、でも満足できなかったらしい。

 平和な日常を夢見ていたけど『魔王の残した爪痕は深い』らしい、仲間だった彼と魔王にどんな関係があったというのか。

 私は、あの時の彼女のように笑顔でいられるだろうか。

 感想()をかくことの10倍は大変だった、この程度の短編モドキで、でも楽しかったです。感想()をかくまえでもかいた後でも一度はやってみてもいいとお勧めしたいですね。

 チートってムカつきません?オンラインのマルチプレイでチートって。キャンペーンでMODなら見てるこっちもガハハと笑えるけど。読んでるうちに「でもチートだしな」と不快指数が溜まっていって読んでいられなくなる時があります。面白いっちゃ面白いのがまたたちが悪い。で、こいつ不幸にならんかなぁというのがきっかけといばきっかけ。誰かの暇つぶしになれたらいいなぁ。

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