緊急タスク 落とし物探し
旅立つついでに地図ももらった。さて、ここから一番近い街はどこかな?あ、ここからだとストレート平原の南を進んで極寒高原の麓にでっかい商業街がある。
「メグ、ユキオ次は極寒高原を目指すぞ!」
「はい!」
みんな今日は張り切ってるな。やっぱり楽しみなんだなと思う。正直、僕も凄いワクワクする。高原を目指すべくストレート平原を歩く。
「ショウタさん、あそこに困ってる人がいます。助けに行きましょう。」
ほんとだ困ってる人がいる。人助けをしてランクアップをするぞ!
「あの、すみません一体どうされましたか?」
「ああ、ちょうどいいところに来てくれた。」
「なんでも手伝いますよ」
「それが、財布をどこかに落としたんだよ。」
こんな広大な平原に落としたのか‥。でも、ここで断ったら僕のランクアップが遅くなってしまう。本当はモンスター退治が一番ポイントを稼げるんだがなぁ。
「どういう経緯で財布を落としたんですか?」
まずはこれを聞かないとわからない。
「この辺りを散歩してたら突然ゴブリンに襲われたんだよ、そりゃあもう必死に逃げたよ。でもどこで落としたかまでは覚えてない。」
ふむ、これは長い戦いになりそうだ。
まずはこの辺りを探してみるか。よく見とかないと見落とす可能性が高いから慎重に探すぞ。
「よし三人で手分けして探そう!」
「おー!」
ここにはない。これだとなかなか作業が進まない。いろんな場所を探してみたが見つからない、もう日が暮れそうだ。今日の作業はここまでにして一旦野宿でもするとしよう。まずは焚き火を作る、その後寝袋を敷く。
料理はユキオに任しておけばいい、ちなみに食材はメグさんに採ってもらった。僕は寝床を作る係なのだ。これで四人分の寝床ができた。
「よし、寝床はできたぞ!」
「私も料理がたった今完成しました。」
「さあみんなでたべましょ」
おお、これが焼き鳥というものか。濃厚なタレと素晴らしい肉汁が更に美味しくさせてくれる。というか久しぶりに肉を食べた。腹も膨れたしあとは寝るだけだ。
「おやすみ〜」
僕は寝袋に入った。
朝がきた。あれ、みんな今日も早起きしてる。朝ごはんはこの前の街の店で買ってきたパンのようだ。さて今日も財布を探さないとな。
「今日も張り切って財布探しだ!」
「頑張りましょう」
昨日と同じで三人で手分けだ。
草むらの中を探してみたら財布らしきものが出てきた。
「財布ってこれで間違いないでしょうか?」
「ああ、これだこれだ。探してくれてありがとう、まさかこんなところに落としていたとは。」
よし二人を呼ぶか。「おーいふたりとも財布見つかったよ!」
「やるじゃんショウタくん!」
「ええ、さすがです」
財布も見つかったし旅の続きをしないとな。緊急とはいえ人助けをするのはこんなにも気持ちいいんだなっと思う。
次なる極寒高原につくまでにどんなクエストがあるのか楽しみである。