幻の剣?
これがベッドの力かはわからないが、よく眠れた気がする。
疲れも取れたことだし、朝飯でも食うか。しかし、今日もいい天気だな、武器を作るのには最高の日和だぜ。
「あ、起きていらしたんですね。朝食の準備が整いましたので、大広間に来てください。」
「分かりました。」
さて、みんなは起きてるかな
「ユキオ、メグ起きてるか?」
「なにをいまさら言ってるんですか。」
「起きてるに決まってるじゃない、あなたは私たちを馬鹿にしすぎよ。」
あいつらが早起きなんて珍しいな。さて、さっさと向かうとするか。
今日は麦ごはんに焼き魚、漬物か。非常にシンプルなので俺は気に入ってる。
だが、二人は量が少ないのか、質素なのかは知らんけど凄く嫌な顔をしていた。
このシンプルさが気に入らないとはな。
「この塩が焼き魚と一段とあうなぁ。」
「へ、へぇ、ショウタ君はこういう料理が好きなんだ。」
「舌を肥やすと飯が不味くなるというのはこういうことだったんですね。」
ようやく、そのことを気づいたか。これだからお坊ちゃまとお嬢様はよぉ。
話をしているうちに飯を食い終わったので、昨日試しにさび落としをした剣を本格的に落としていく作業をしないとな。
さて、今日はもっと強力な酸性の液体を用意してもらうか。
「すみません、もっと強力な酸の液体はないですか?」
「あるよ。この硫酸っていう液体だ。」
「それじゃあ、それをください。」
「下手をすれば、死んでしまうぞ。」
「死ぬ目的で使うわけじゃないから、そんなに心配しなくてもいいよ。」
「では、授けよう。」
よし、貰ったのでさっさと錆を落としてしまおう。
まずはこの剣が入るサイズのガラス容器を用意できたので、錆びついた剣を入れて、硫酸を流し込み、完全に錆が取れるまで放置し、他の作業をする。
さて、まずはユキオの武器を作るのでユキオを呼ぼう。
「おーいユキオ、お前の武器が作れるので早く来いよー。」
「分かりました。すぐに行きます。」
「ユキオはどんな武器を作るんだ?」
「実はさっき、そこの山を歩いてたらこんなものを見つけたんですよ。」
「へぇ、一体どんな奴なんだ。」
見せられたのはすごく歪な形をしたものだ。
「これから、この大剣を磨くんです。」
すごく大変な作業をやるんだな。
「じゃあ、最後はメグの武器を…。」
もう作り始めてる…さすがだな。
じゃあ、俺は俺の作業を頑張るか。どのくらい錆が落ちたかな。
お、色が見えてきたな。
さて、ここからは削るという作業に入る。
やすりで削りまくる。腕が痛くなってくるが決して、腕を止めてはならない。
3時間かけてようやく削り終わった。
「次は持ち手を…とよく見たらこれ、幻剣ジェネレーターではないか!」
マジか、神話でしか聞いたことない剣がまさか本当に存在してるとは。
俺に扱えるのかが心配だ。なにせ幻剣だからな。
ここからは丁寧に仕上げていくぞ。まずは持ち手から取りかかろう。
自分が持ちやすいように設計しないとな。
よし、出来た。これで、あとは実戦でどれくらいの性能かを調べなくてはな。
そろそろ、ユキオもメグも完成してるだろう。
「ユキオ、完成したか?」
「はい。想像通りの出来あいです。」
それはよかった。しかしなんだこのイカツイ武器は。
チェーンソーみたいな武器だな。
「ユキオ、その大剣はなんだ。」
「これですか。振動する刃で相手を斬ります。」
恐ろしい武器を作りやがったな。
「そして、名前はエンジェリックアマノです。」
その武器にして名前が可愛すぎるだろ。
「さて、次はメグの武器か。おーい、完成したか?」
「もちろん完成したわ。そして、これが私の新武器よ!」
あの素材でどうやったらそのような杖ができるんだ?
しかし、クオリティが素晴らしいな。とてもカッコいい杖ですな。
「名前はまだ、決まってないわ。許してちょうだい。」
いや別に今決めなくてもいいんだがな。
さて、これで戦うことができるな。
王国へ向かおうではないか!
いや、その前にトレーニングがあったんだった




