表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/125

第65話 ろっ骨はクシャミでも折れるらしいですよ

 

 無事、母から渡された原稿をパソコンに打ち終わり安心して自分の部屋に入る


「人の布団で何してる・・・」


 俺の部屋にはチィ姉がいて、人の布団に包まってゴロゴロしている

 そして、俺の方を見て睨んできた


「ふん!」

「はぁ・・・」


 帰ってきたときのことをまだ怒っているのか、また人のベッドの上でゴロゴロし出した

 俺は特に気にせずに自分の机に向かい、いつもの自主勉強をする

 しばらく、後ろでゴロゴロしている音がしていたが気にせず勉強をしているとチィ姉が近づいてくる気配がした


「・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・何?」

「な、なんでもない!」


 チィ姉の方に振りかえったが、すぐに布団の所に戻った

 そんなことが数回続くと気になって勉強もできなくなってしまった


「あのさ、何か言いたいなら聞くよ?」

「いい。ふーちゃんは私を捨てたんだから」

「捨てたも何も拾ってないし」

「私を弄んだんだ」

「逆に俺が弄ばれてたと」

「ふん!一生ふーちゃんって言ってあげないんだから!」

「はいはい、どうぞご勝手に~」


 俺の反応が気に食わなかったのか、チィ姉は顔を赤くしながら頬を膨らませ、如何にも怒ってます!っと言った感じで俺を睨んでくる


「ふーちゃんのバカー!」

「さっきふーちゃんって言わないって言ったんじゃなかったっけ?千夏さん」

「むぅーーー!!!バカー!」

「あっ、また!?それは投げないでって!!」


 チィ姉はベッドの近くに置いてあった俺の携帯を持って投げようとした

 俺は2代目を失わないために、慌ててチィ姉の右手を押さえるために飛び出した


「おわっ!?」

「きゃっ!?」


 なんとか携帯は投げられずに済んだのだが、勢いが付きすぎてそのままチィ姉をベッドに押し倒してしまった


「ってて・・・」

「うぅ~・・・」

「だ、大丈夫?チィ姉」

「・・・・」


 なんとか身体を起こし、目を開けてみると今の体勢を知る

 俺がチィ姉の上に覆いかぶさるように倒れており、俺の目の前にはチィ姉の顔があった

 チィ姉は顔を赤くしながら俺の方を見てくる


「ふ、ふーちゃん・・・やっと・・・抱きっ!!!」

「おえっ!?」


 チィ姉は思いっきり俺を抱きしめる

 そして、俺はろっ骨がぎゅ~っと締め付けられてきた


「もぉ~どれだけこの時を待ってたか~」

「い・・・・あ・・・だ・・・」

「いいよいいよ。私の初めてをあげるよ」

「ち・・ちが・・・・っ!?」


 チィ姉は更にろっ骨が締め付けてきて息ができなくなってくる

 そして、無理に息を吸おうとするとものすごい痛みを感じた


「あ・・・む・・・も・・・も・・・むり・・・」


 目の前がどんどん暗くなっていって、痛みも感じなくなっていく感じは気持ち悪くもあり、変に気持ちいい感じもする

 そして、俺が最後に見たのは、顔を赤くしながらも嬉しそうに俺を抱きしめているチィ姉の顔だった・・・


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ