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第58話 強い力

 

「ご迷惑をおかけしました」


 前では小牧さんが頭を下げて、横にいる美羽の頭を押さえ半無理やり頭を下げさせていた


「いやいや、そんな頭下げてもらわなくてもいいですよ。俺も久々に話せて楽しかったですから」

「こんな今一番売れているアイドルと遊ぶなんていう経験まず無いからな、楓太くん逆に感謝しないと」

「なんで・・・まぁ楽しかったのは確かなんで、こっちこそありがとうございました」


 小牧さんはニコっと笑って、横にいる美羽に対して今後のスケジュールみたいなものを知らせている

 そして、美羽はもう美羽の顔ではなく、小雪の顔になっていた


「楓さん。本当にありがとうございました」

「いえいえ」

「それでは、私たちは次の仕事がありますので失礼しますね。社長、行ってきます」

「ああ、気を付けて頑張って」

「はい」

「・・・・社長?」


 小牧さんと美羽は放送室から出ていき、中には俺と沙羅さんだけになった


「はぁ~・・・」

「お疲れ様。小雪もあの歳で頑張っているからな。私としても少しはサービスしてあげないと」

「・・・・そういえば、さっき小牧さんが言ってた社長ってなんですか?沙羅さん」

「私の事だが?」

「へぇ・・・・はい?」


 何かの聞き間違いだったのだろうか?

 それとも沙羅さんが少しだけ冗談でも言ったのだろうか?

 俺の頭の中で色んな事が混ざり合って、沙羅さんならなんとなくわかるという考えでまとまった


「そういえば沙羅さんって高峯家の長女さんでしたね」

「まぁ社長と言ってもメンバーは私と小牧さんと小雪としかいないんだが」

「3人だけですか?」

「少人数でやるのが精一杯なんだよ。まだ私は学生だからな」

「へぇ~。それじゃなんで美羽をアイドルなんかに?」


 沙羅さんは飲もうとしていたコーヒーをテーブルに置いて、少しだけ考えて話し始めた


「・・・楓太くんは今、美羽が東京でどんな状況か知っているか?」

「外に出れないでしょうね。そういえば学校にも行けてないとか」

「ん~まぁだいたいは合ってるな。そして質問の答えだが 最初、東京であの子に会った時、すごく悲しそうな雰囲気を纏っている子がいるなぁと思って見ていたんだ。でもしばらく見てみるとあの子の目には強さがあるのに気が付いた。どんな大変な状況でも強く生きていけるような強い目を」

「美羽にですか?」

「ああ。あの子は楓太くんや千夏が思っている以上に強いよ。楓太くんと千夏みたいな大切な人と離れても頑張ろうっていう強い力があの子にはある。だから私はあの子をスカウトして、あの子のために事務所を立ち上げた」

「へぇ~」


 俺とチィ姉から離れるとき、涙が無くなるんじゃないか?ってぐらい泣いていた美羽がそんな強い目をしているとは思えない

 でも、今の美羽があるのは沙羅さんが美羽の中にある強い力とかいうのを見つけたからで、ここまで有名になったのはその力があったから


 沙羅さんはそれ以上何も言わない雰囲気を出しながら、コーヒーに手を伸ばして雑誌を読み始めた


25日はもう1話更新したいと思います。

べ、別に暇じゃないんだからね!・・・すみません

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