第36話 久々のラジオ
「千夏と」
「楓の」
「「××ラジオ~」」
かなり久々のラジオ
「お久しぶりです、みなさん」
「ちょっと事情があってできませんでしたが、今日からまた開始しますね~」
金曜日、チィ姉とのケンカやGWなどで数週間の間が開いてしまった
俺は今度の水曜日にしたいと言うと反独裁者である沙羅さんは「今日やる」と言ったのでやる羽目になった
「それじゃ手紙は私が読むね、ペンネーム:ぺぺさん。久しぶりのラジオ楽しみしてました!これからも頑張ってください!との励ましメールですね、楓くんこういうのは嬉しいですね~」
「ですね、こんなラジオを楽しみにしてくださるのは俺たちにとっても嬉しいですね」
「うんうん、それじゃ次のメール読んじゃおう、ペンネーム:ニュースペーパーさん。千夏さんは九十九 楓とはどんな関係なのですか?・・・・・」
今回はメールは中身を読まずに印刷していたので、こういうのがあり得る可能性があったのだが、まさかこんな早く爆弾を引くとは思ってもみなかった
「・・・えっと、それじゃこれは俺が答えますね。俺と千夏先輩は幼馴染です、俺と千夏先輩の親が仲良くて、それで昔から遊んだりしていた仲なので皆様が勘違いされるかもしれませんが・・・・今のところは仲のいい幼馴染です」
「・・・・・」
「ですよね?千夏先輩」
「・・・あ、うん」
「それじゃ次のメールを読みます・・・・・」
それからは爆弾を引くこと無く、無事にラジオが進んでいき終わりの時間になった
「えーっと、それじゃ今日のところはそろそろお終いです」
「そうだね、久々に聞いてくれた人、ありがとうね~」
「もしかしたら、また間が開くことがあるかもしれませんがその時はごめんなさいです。それではまた~」
「ばいば~い・・・・・・ふぅ、終わった~」
久々のラジオはさすがのチィ姉も疲れたのか、背伸びをしている
各言う俺も疲れた
「おつかれさま、楓くん」
「ああ、うん。おつかれ悠斗」
「それにしても、やっぱり来てたね。掲示板の件」
「うん、あれから音楽の途中に見てみたけど結構来てた」
「やっぱり・・・でも、もう来ないと思うよ。新聞部には要注意しておいたし」
悠斗はニコッと笑いながら持ってきたコーヒーを飲んだ
「あ~そういえば、悠斗はこの学園長の孫だっけか」
「忘れてたの?」
「なんかどうでもいいかなぁって思ってたから」
「僕的にはそれでいいよ、むしろ大歓迎」
「あはは、んじゃ俺はそろそろ帰るよ」
「うん、それじゃまた来週」
「また。チィ姉、帰るよ」
「うん。じゃあね、沙羅、悠斗君」
俺とチィ姉は放送室から出て、家に向かって歩く
本当は別れて帰った方が問題にならないんだけど、最近はどうでもよくなってきた
それにさっき幼馴染と言ったし、一緒のクラブに所属していて一緒に帰らない方がなんか不自然だ
「ねぇねぇ、ふーちゃん」
「ん?」
「さっきラジオで私たちの関係のこと“今のところは幼馴染”って言ってたよね?」
「あ~言ったね」
「そっかそっか、うん」
チィ姉はそれだけ俺から聞くと嬉しそうに何度も頷いて、ニコニコしながら家まで俺の横を歩いていた