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第30話 探偵、真美先輩!

 

 GWも過ぎ、俺は大学へと向かう

 別に大したことでもないし、大学生なら普通のことだった


 ただ・・・今日は少し何かがおかしい

 家を出た途端、誰かに見られてるというか・・・なんというか・・・とにかく誰かの視線を感じる


 俺は変な予感をしながら、カバンを持って大学へと向かった




「九十九くん!おはよう!!」


 大学に着くと待ち伏せしてたかのように真美先輩が現れた

 今日も相変わらず、テンションが高い

 朝の予感はこれか・・・


「おはようございます。どうしたんですか?真美先輩が1限に来るなんて」

「どうしたもこうしたも無いよ!・・・っとここでは話せないからちょっとこっちに来て」

「ちょ、ちょっとこれから授業が」

「とにかく来て!」


 俺は真美先輩に関節を決められ、ずるずると食堂の端の方まで引っ張られていく

 そして、椅子に座らされ前に真美先輩が座り、カバンの中からデジカメを取り出した


「これ見て!」

「なんですか?・・・あ~・・・千夏ですね」

「そう!私GWに軽井沢行ったら会ったんだよ!」

「へぇ。ホントに1人で行ったんですか・・・どうでした?」

「そりゃもう大興奮!まさか見れるなんて思ってなかったから!」

「いや、違いますよ。スケッチブックとペンで行けましたか?って話です。真美先輩、日本語話せないって言ってましたから」

「なに言ってるの?九十九くん」


 真美先輩は本当に不思議そうな顔をしながら俺の方を見てくる

 正直、そんな反応をされるとこっちが恥ずかしくなってきた


「いや、何でも無いです。それで?どうでした?軽井沢」

「良い所だったよ。ただホテルが高い高い」

「まぁそうでしょうね。てか、それだけで俺をここまで拉致したんですか?」

「おっと、そうだったそうだった。これ見て」


 真美先輩は次に携帯を取り出して、画面を見せてくる

 写メで撮ったみたいだけど、特に写ってる物があるわけでもない


「これがどうしたんですか?」

「ここ、ここ見てみて」


 真美先輩は携帯の画像を拡大していく

 すると、画像は悪いが何か人がいるのが見える・・・というか、これは俺とチィ姉だ・・・

 たぶん番組撮影からの帰り

 俺はなるべく表情に出さないように顔を上げて不思議そうな顔をした


「よく分からないんですけど?」

「ほら、これ千夏じゃない?」

「これがですか?・・・画像が悪すぎて判断できないですけど、たぶん違うでしょ」

「どうしてそう言えるの?」

「ん~・・・千夏みたいな有名人がこんな所歩いてるとは思えないので」

「え~、だって、これどう見ても千夏でしょ!近くで撮影もしてたし。それも誰か一緒にいるよ!千夏との身長差からして九十九くんと同じぐらいだね、きっと」


 凄い・・・当たってます、真美先輩・・・

 俺は顔の表情を変えずに席を立つ、そして、用事ができたと言って大学を抜け出した

 あれ以上、真美先輩と話していると真実に迫ってきそうだったから

 もしかすると真美先輩は探偵の才能があるかもしれない。まぁどうでもいいんだけど・・・


 俺は本来授業を受ける時間を潰すために、スーパーで1週間分の食事を買ってから家に帰った



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