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第11話 部活・・・?

 俺たち新入生は入学式も終わり、1週間が経った

 俺と悠斗は休み時間にいつも話したりしている仲になり、クラスの中で色んなところでグループができてくる

 

「高峯くんって可愛いですよね〜」

「そうかな?」

「女の私が嫉妬するぐらいです!九十九くんはカッコいいって感じだし!」

 

 

 悠斗の周りに集まってきたクラスの女の子たちがキャアキャアと周りではしゃいで、悠斗は笑顔で対応しているのだが、俺は慣れてない雰囲気に戸惑っていた

 

「いいわ〜なんか2人って太陽と月みたいな感じ?」

「そうそう、高峯くんが太陽で、九十九くんが月って感じよね〜」

「あっわかる〜」

 

 周りの女の子たちは俺と悠斗関係なく盛り上がっていくが、教室に久美先生が来るとすぐに収まる

 

「はい、今日は別にやることないけど、ちゃんと勉強しましょう。来月に学力診断テストあるからね〜」

 

 クラスの中で「えぇ〜」という言葉となぜか喜ぶ生徒がいた

 

「楓くん、テストだって嫌だね」

「悠斗は頭いいから別にいいんじゃないか?」

「それだったら楓くんもそうじゃない?」

 

 悠斗はまだ俺が入学試験で満点取ったと思っている

 確かに入学試験はチィ姉のヤマ貼りのおかげで全部埋めれたけど、埋めただけであってそれが全部合っているかは分からない

 ただこのことを何回言っても悠斗は結局信じてくれず、俺が満点取ったと思っていた

 

「そういえば、楓くん決めた?部活」

「あ〜部活メンドクサイから入らないよ」

「もったいないなぁ・・・そうだ、今日一緒に見に行こうよ部活」

「え・・・めんどくさいよ・・・」

「まぁまぁ、そう言わずに。僕についてきてよ。1人じゃ寂しいから」

「ついていくだけならいいけど・・・」

「約束ね」

 

 悠斗は嬉しそうに笑いながら次の授業の準備をしていた

 

 

 放課後になるとさっそく悠斗が俺を連れて部室棟まで行く

 

「どこいくんだ?」

「えっと、放送部だよ」

「放送部?」

「うん。ちょっと知り合いが入ってるんだ」

 

 悠斗と俺は3つある部室棟の放送部の部室があるところまで歩く

 

「あっ楓くん、ごめん。ちょっとトイレ行ってくるから先に放送部のところで待ってて、3階の一番端っこだから」

「はいよ〜」

 

 部室棟に入る前に悠斗は走ってトイレに向かった

 俺は言われた通り部室棟の階段を上がって放送部の前のところで景色を見て時間をつぶす

 

「おや?楓太くんじゃないか?」

 

 俺は声のした方向に顔を向けると前にチィ姉と一緒に帰っていた沙羅って人が立っていた

 

「もしかして放送部に入部か?」

「あ、いえ、俺じゃなくて友達が、それに楓です」

「まぁまぁ入りたまえ。部長も私も大歓迎だ」

「いや、だから俺じゃなくて・・・」

 

 俺は沙羅さんに首を掴まれ無理やり部室の中に入れられた

 

「お〜い、部長好みの入部希望者が来たぞ」

「もぉ〜沙羅も知ってるでしょ・・・私には・・・」

 

 放送部 部長は高そうな椅子にクルッと俺たちの方に椅子を回した

 

「それとも追い出すか?この子は部長好みだろ?」

「ふーちゃーん!ふーちゃんなら入部大歓迎だよ〜」

「ち、チィ姉・・・やめてください。千夏先輩」

 

 チィ姉は俺に飛びつき、キスしてこようとしているのを必死で止める

 

「千夏先輩ってここには沙羅しかいないんだし、別にいいじゃない」

「それでも嫌なんだって!」

「私は別にいいよ。千夏が家で楓太くんに何してるか聞いてる」

「なっ・・・チィ姉!何言ってんのさ!!あれだけ言わないようにって言ってるのに!!」

 

 俺がキツく怒るとチィ姉はビクっと震えてキス攻撃は止み、さびしそうに椅子に座った

 そして椅子の上で体育座りをしてイジける

 

「だってさ・・・ふーちゃんのこと好きなんだもん・・・沙羅にもふーちゃんの良い所教えたかったんだもん・・・」

「あ〜あ、楓太くんが苛めるから千夏イジけた。これはもう学園を敵に回したと同じだな」

 

 沙羅さんは笑いながら言い、今後俺がどう出るのか興味深いのか俺をじーっと見てくる

 そして、イジけているチィ姉は本当に落ち込んでいて鼻をすすって泣きそうになっていた

 

「はぁ・・・・わかったよ。チィ姉、もう怒らないからイジけるの止めてよ」

「・・・じゃキスして」

「・・・なんでそうなるのさ・・・・」

「私は別にいいよ。目瞑っておいてあげる」

 

 沙羅さんがそういうと近くにあったタオルを目に巻いて、椅子に座った

 

「これで見えない。ほら早くしなよ」

「なんでこうなるのさ・・・・」

「はい、チュー」

「って!早っ!」

 

 チィ姉はさっきまでへこんでいたのに、すぐ俺のところにきて口を重ねてきた

 そしてその口が俺のに重なった時、ちょうど部室のドアが開いた

 

「あれ〜?僕の友達入って・・・・・」

 

 悠斗に最悪の場面を見られてしまった

 そして、その場面を見て驚いているのか、悠斗はしばらく止まっていた

 

「えーっと・・・ん〜なんというか、部室とはいえキスするのはちょっと止めた方が・・・」

「いや、そんな当然なこと言われても反応しにくいんだけど・・・」

「大丈夫だよ。悠斗くんは言いふらさないって。ねっ沙羅」

「ああ。それにこいつも今日からの放送部員だからな。これから嫌でもこんな風景見ることになる」

「よろしくね。楓くん」

「・・・・俺、まだ入るって言ってないんだけど・・・あれ?」

 

 何かひっかかりチィ姉に聞こうとしたが悠斗が話し始めたのでそのタイミングを逃し、気にしないことにした

 

「そういえば、星井先輩。放送部ってどんなことするんですか?」

「んーっとね〜・・・・沙羅どんなことするんだっけ?」

「はぁ、部長がそんなんでどうする・・・主に何もしない。あ〜4人になったからラジオでもしようか・・・」

 

 部活なのに何もしないって意味がわからない

 それも4人になったからって俺頭数に入ってるんだ・・・

 

 俺はコッソリ部室から逃げ出そうとしたが結局チィ姉に捕まり逃げられずに部室の中に監禁されてしまった

 


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