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第10話 入学式!

やっと高校入学しました

これからが本番?みたいな感じです(笑)

 今日は俺が高校生になる日で、初めて高峯学園の制服を着た

 

「わっ、わっ、カッコいいよ。ふーちゃん」

「それはどうも・・・・でもさ、写真撮りすぎじゃない?」

 

 チィ姉は携帯のカメラで色んな角度から俺を撮っていた

 

「待ち受けにするんだ〜」

「それだけはやめてくれ・・・」

「なんで?」

「さすがに恥ずかしいし、普通の人から見て異常だよ」

 

 今更チィ姉に言うことではないが、やっぱり携帯の待ちうけにされるのはなんか嫌だ

 必死の俺の願いで待ち受けになることは免れたが、それでも撮られまくった

 

「楓、そろそろ行かないと時間ないよ〜」

「わかった。それじゃ行ってくるよ」

 

 新入生は普通の学生よりも早く出て、クラス分けを見ておかないといけないのでチィ姉を置いて家から出た

 そして、何度かチィ姉の足として自転車に乗って登校した道を初めて1人で行く道にちょっとドキドキしながら高峯学園へ向かった

 

 

 学園前に着くと、同じ新入生なのか掲示板のところに群がっていた

 

「見えにくいけど・・・・1−3か」

「あっ君も1−3?」

 

 無意識に声が出てしまっていたのか横にいた男の子に話しかけられた

 

「そうだけど」

「よかった〜、一緒のクラスの人がいて。僕は高峯 悠斗(たかみね ゆうと)。悠斗って呼んで。よろしくね」

「あ、うん。よろしく」

 

 高峯 悠斗という人は、男の俺から見ても顔はすごい美少年で髪色の灰色がとても似合っていて性格もよさそうな人だった

 

「君の名前は?」

「あ、俺は九十九 楓(つくも ふう)

「九十九?あ、もしかして入学試験で満点取った人?」

 

 悠斗はびっくりしたような顔で俺を見てきた

 そういえば、チィ姉から聞いたことがある

 何やら、今年の入学試験で満点近くを取った人がいると

 

「さぁ?たぶん違うよ」

「ホントに?でも九十九って名前の人が取ったって聞いてるよ?お姉ちゃんから」

「でも、そういう人って新入生代表で宣誓するんじゃないの?俺そんな話来てないし」

「あはは、そりゃそうだよ、だってそれ僕がやるんだもん」

 

 クラスの教室に向かいながらさわやかに悠斗は言った

 

「じゃ悠斗がトップなんじゃ?」

「残念ながら満点までは行かなかったんだよね」

 

 悠斗は残念そうな顔をしていたが、少なくとも入学試験トップの成績なのは間違いない。

 だって宣誓するのだから

 俺たちはこれから1年間いる教室に入る

 

 するともうほとんどの生徒が中に入っていた

 黒板に席が書いており、その席に座ると前に悠斗が座った

 

「よかった。楓くんが近くで」

「そうだな〜」

 

 そこから適当に悠斗と話していると美人な先生が入ってきた

 

「入学おめでとう。私が君たちの担任です。名前は北条 久美です。何か質問したい人は〜?」

 

 なんともお堅い人が担任になってしまった・・・

 顔はメガネをかけていてクールな美人

 まさに見た目通りの人だった

 

「あ〜3サイズと彼氏関係の質問は答えないよ。ちなみに私の好きな言葉は“人生諦めが肝心”だよ。あと私を呼ぶ時は下の名前でよろしく」

 

 見た目通りの人ではなかった

 担任の北条先生はニコっと笑うとクールな顔が急に子供っぽくなり、それだけでクラスの男子の心を掴む

 

「それじゃ、これから体育館に行くから準備してね。高峯くん、ちょっと来て」

 

 教室から出ようとすると悠斗が呼ばれ、先に行っててくれと悠斗が言ったのでその場から離れた

 それからしばらくして、悠斗も体育館前に来る

 

「ごめんごめん、宣誓のことで」

「ふ〜ん。頑張って」

「うん」

 

 入学式が始まると、これ以上つまらないものは無いだろう、と言うぐらい立ったり座ったりを繰り返し面白くもない偉い人の話を聞かされた

 そして、やっと悠斗の新入生代表による宣誓が始まった

 悠斗は慣れているのか特に緊張感というものを感じさせず、完璧に宣誓していた

 

 そしてそれが終わると俺の横に座り小さな声で話しかけてきた

 

「緊張した〜・・・」

「お疲れ、そんな風に見えなかったよ」

「でも、内心バクバクだったよ」

 

 悠斗はそう言うがまったく見えない

 もしかすると、悠斗もチィ姉と同じ感じの人なのかもしれない

 完璧になんでもこなすのだが、どこか少し抜けているというかなんというか、そんな感じだ

 まだ悠斗の抜けたところは見えないが、いずれ気がつかない程度に出てくるだろう

 

 つまらない入学式の暇つぶしで悠斗の抜けたところを探したが結局、その抜けたところは入学式の間まったく見せずに終わった

 そのあとは新入生の俺たちはやることがないので、すぐ帰っていく

 

「それじゃ楓くん、また明日」

「うん。また明日」

 

 そう言って悠斗と別れて俺は家に帰った

 

 

 


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