お嬢様は囲まれる
窓から脱出して、森の中を走る。向こうの方に山々が見え、見覚えがある景色に、首都の近くの東の森を通る街道付近だろうと見当をつける。これなら女の足でも1時間は歩けば町へと戻れる。
歩いているうちに後悔がこみ上げてくる。さっきの昂揚は、すっかり収まっていた。
こんな女に見られてしまった――。
後悔しても遅いから後悔なのだ。
「その、エリーゼ様」
「……何」
おずおずと言葉を発したアリィシアに、エリーゼも固い声で答える。
「エリーゼ様って、いつも魔道具を持ち歩いていらっしゃるんですね。学園の中でも……何か、身に危険を感じていらっしゃったりするのでしょうか」
「へ?」
しかし、その質問は思いも寄らないものだった。
「鉄格子を『風化』させる魔道具なんて、相当貴重なものですよね。そのレースの手袋が魔道具なんですか?」
再度、両の手に装着した白いレースの手袋に、アリィシアの視線が向けられる。
どこか恐ろしいものを見るような、それでいて、正体を暴こうとするような抜け目のない視線だ。この手袋を警戒しているのは、おそらく本当だろう。
「そうね、そのようなものよ。あまり人には見せたくなかったのだけど」
嘘である。しかしながら、アリィシアがそう勘違いしているならば、それに乗っかるのが一番である。
そう、まさか、目の前で見たとしても、あの力の正体に――簡単に気づくわけはないのだ。
エリーゼはこっそりと胸をなで下ろした。
「その、つまり、身に危険が……?」
「え、いや、それは違うのよ。単に知人……」
何も言わなければ、誤解されるだろう。さりげない風に笑顔でエリーゼは話し始め、そしてそのエリーゼの脳裏に、黒髪黒眼の幼なじみの姿が浮かぶ。
そう、この手袋ではないけれども、もう一つの切り札のことを語れば、それらしく聞こえるだろう。エリーゼは自信を取り戻し、渋面を浮かべた。
「そう、知人が作ってくれて、デザインが気に入ってるし、もしもの時のために持っていてくれって言われたのよ。まあ、何があるかわからないし、私もバカにしていたけど……正しかったわね」
「すみません」
巻き込んだ方であるアリィシアは、すっかりかしこまってしまい、それ以上は追求してこなかった。結果オーライである。
街道に沿って歩けば街までは近いが、それでは見つけてくれと言わんばかりである。
二人は道からなるべく離れないように街道沿いの森の中を歩くことにした。
「制服を汚したくないわね」
エリーゼが思わずこぼした言葉に、アリィシアは思わず噴出した。
「何よ」
「いえ……エリーゼ様も、そんなこと気にするんだなあって思いまして」
「気にするでしょ、誰でも」
「エリーゼ様なら、買いなおすことも簡単なイメージがあったもので。私達みんな、一応、寮生活ってことになってますけど、貴族の方々は、お付きの人がご実家と寮を出入りして、不自由なく過ごせるように心を砕いてるって聞いてましたから。制服だって、何枚か持ってらっしゃるのでしょうし」
いいなあ、とアリィシアは軽い口調で言った。当然の違いと認識しているかのように、その口調には嫉妬の色がない。
「あなただって、貴族の端くれでしょうに」
「まあそうなんですけど……こういうのって社交界では有名なんでしょ? エリーゼ様もご存知のはずです。私の母親は貴族の末端である騎士階級の出で、父とは結婚してなくって、ずっと市井で庶民と混じって暮らしていて、最近、伯爵である叔父に引き取られたばっかりの芋娘だって」
「……まあ、そのくらいは」
こういう重い事実をさらっと本人の口から言わないでほしい、とエリーゼは思う。こうもあっけらかんと言われると、反応に困るではないか。
「他人を『使う』ってのも、あれ、簡単じゃないんだなあって思うんですよ。気兼ねしちゃうって言うか。気兼ねしちゃう時点で、もうエリーゼ様たちとは私、心構えが違うんでしょうね。誰かに頼むくらいなら、自分で簡単にやっちゃった方が楽だってつい思ってしまって」
「めんどくさがりなのね」
変な方向で。
「それもありますし、どの程度、何を任せていいのか、この命令は高飛車じゃないか、そこまで職務なのか、横暴な命令じゃないか、そもそも気分を悪くさせないか、そんなことを気にしながら他人にどう言えばわかりやすく伝わるかとか、そんなことを考えると、なんだかもう、めんどくさくて」
「あなたのその思考がとてもめんどくさいわよ」
珍妙なことで悩む女だ、とエリーゼは呆れた。
「あなたの身の回りのことを世話する人間にとっては、身の回りのことを申しつけられなければサボっていると思われるのよ。あなたはその人たちの仕事を奪っていると同義だわ。命じることは、むしろ使う側の義務よ」
「そ、そんなもんですか…? 何もしなくて楽かと」
「仕事の出来により評価されるってのはわからない? あなた、庶民に混じって暮らしていたと言いながら、働いたことはないのね」
「はい……恥ずかしながら。自分のことは自分でやってましたけど、その、まだ子供だったもので……」
「相手の仕事の範囲は、あなたが決めていいのよ。不安ならばその、あなたに使用人を付けてくれた叔父さんに確認なさい。そして、お付きの者に伝えてもらうのよ。そうすればあなたもその範囲は相手に仕事を任せるということができるはずだわ」
「そうですね」
アリィシアは頷いたが、表情は苦笑いに近い。多分、腑に落ちていないのだろう。意外と頭がかたいというか、頑固というか。飲み込みがよくないのかもしれない。
エリーゼは諭すように行った。
「ならば、お付きの人間本人に聞きなさい。どうせあなたの叔父さんもあなたのその状態についてわからないわけじゃないから、経験豊かな人間を当てているんでしょう?間違っても何もわからない新人ってことはないはずだわ」
「はい」
「聞きなさい。そして、その通りに任せなさい。わかったわね」
「はい」
アリィシアは、今度は素直に頷いた。
「私、何故あなたとこんな無意味な会話をしているのかしら……」
「すみません」
うんざりとした顔をしたエリーゼに、何故かアリィシアは嬉しそうに笑った。
まあ、話しながら歩いていると、長い道のりも楽なように感じられるのだから、そういう効果はあったと言えよう。
そうこうするうちに、街をぐるりと囲む城壁が見えてくる。
そういえば、いつもは馬車で、家の者が手続きをしてくれるため、街に徒歩でなどどうやって入ればいいのかわからないことに、エリーゼは気づく。
しかし、アリィシアはエリーゼの手を引っ張り、小さな声で言った。
「こちらです」
「え?」
しぃっ、と人差し指を唇に当て、迷いなく彼女は森の奥へと分け入る。
確かに街の方向ではあるが、城壁の横がすぐに森になっているような、街の奥である。もちろん、そちらに門などない。
「……」
無言のまま、あからさまに何か問いたげな表情をしたエリーゼに、アリィシアはにっこりと笑ってうなずいた。
それじゃわかんないじゃない。
そう心の中で毒づきながら、しかし、何となく事情がほんのりとわかったような気もしてエリーゼは不機嫌な顔のまま、アリィシアに手を引かれながらついて行った。
よく見れば、足下は、獣道のような体裁ではあるが、木の下枝がさりげなく刈られていたりする。おそらくは、人が頻繁にではないとしても使っている道なのだろう。
しばらく歩くと、ツタがからまり苔蒸した城壁が見えてきた。知らずに見ればわからないかもしれないが、疑ってみれば、ツタがやけに青々と城壁に絨毯のように絡まっている様子が、何かを隠しているようにも見える。
アリィシアはエリーゼを見てまた頷いた。どうやら、『アタリ』だったらしい。アリィシアはエリーゼの手を離すと、ツタの絨毯をよいせ、と持ち上げる。その下に見えるのはやはり城壁であるが、そこにアリィシアはぺたりと右手の手のひらを当てた。
するとその右手を中心に魔法陣が光り浮かび上がる。
『土よ、光りあれ、私は、あなたに忠実なるアリィシア』
呪文を唱える時に使う魔導言語でアリィシアが唱えると、石の扉が開くような重い音がして、ぽかりと城壁に人が一人通れるほどの暗闇ができた。
アリィシアは再びエリーゼの手を取ると、その暗闇へと歩き出す。
秘密通路。
エリーゼはその身を震わせた。この国のみならず、王城のある国の中心都市は、治安維持のため、そして他国からの侵入を防ぐために、厳しく入国管理をしている。城壁を張り巡らせ、都市に入る人間をすべてチェックする。正規の手段以外で入ろうものならば、最悪、死罪となる。
しかも、アリィシアの採った手段は、そもそも城壁に組み込まれているとしか思えない、つまり、王国が最初から仕込んであったと思しき道である。城壁の破れから忍び込むのとは情報の重要度が違う。
道自体も明らかに手をかけて整備されている。自然の洞穴に見える通路だが、足下は石畳が敷かれている。壁は魔法の苔が覆い、柔らかい光でぼうと通路自体を照らしている。
ここはどこなのだろうとアリィシアは思う。城壁の中がこんなに広いわけはない。道は下り道だから、もしかして、地下……? 街の地下を通っているのか? どこにたどり着くのか?
ずっと、違和感はあった。恐れのないアリィシアの態度、王子派と王弟派の争いの種となりそうなことをあっさりと説明した態度、平民育ちの即席令嬢が急に湯所正しい血筋の人間を押しのけて生徒会の面子に選ばれたこと、いつも王子の側にいる栄誉を与えられていること……。
それが、単なる、男女の寵愛ではないとしたら。
そもそも、アリィシアがさらわれた理由すら、男女の痴情のもつれですらないとしたら。
(私、本当は、いったい何に巻き込まれたの……?)
エリーゼが唇を開きかけたとき、アリィシアは少し困った表情で、やはり唇に人差し指を当ててエリーゼの質問を封じた。
あどけなく何も知らないような無邪気な表情のまま、しかし、本当に彼女はそんな存在なのだろうか? 明かりのない場所だからか、その瞳の色が今までアリィシアを見ていたときと違う色に光ったように見えた。
視界に桃色の光が走ったかのように見えて、すぐさま消える。
(何かしら……?)
アリィシアにも見えたのだろうか。彼女も驚いた顔をしてエリーゼを見て、そして、一瞬無表情になる。
「何……?」
暗がりでもわかるほどの表情の変化に思わずエリーゼは声を出す。
アリィシアははっとしたように顔をそむけた。握った手に、ぎゅうっと力が入る。
「もうすぐですよ」
何らかの合図だったのだろうか。もやもやとした思いをエリーゼは押さえ込んだ。
目の前が少し明るくなる。
道が緩やかな上り坂になる。そして上り階段。やはり、かなり道は下がっていたらしい。
階段を上る。バランスを崩さないためにか、アリィシアが手を離した。
現れた扉に右の手のひらを当てる。再びその手のひらを中心に魔法陣が光る。ギィィと金属の扉が開く音がして、光が目に飛び込んでくる。
「ここは、どこ……?」
青空が見える。しかし、完全に外でもない。
そこは、燦々と日の光が差し込んでいる、中庭だった。花が咲き乱れ、庭の中心には大理石の長椅子が置かれている。その長椅子を覆う天蓋には、繊細な蔓薔薇が絡みついていた。
「イセリア屋敷です」
「イセリア屋敷?!」
イセリア屋敷とは、街の外れ、城壁の近くにある王家の離宮である。元々は何代か前の国王がその母の隠居のために与えた屋敷であり、彼女の名前で今も呼ばれている。
エリーゼは、厳しい顔つきで、まっすぐアリィシアを見た。
「……いいの? 私にこれを見せてしまって。私の家は中立派と言いながら、明らかに王弟派と動きを同じくしているわ。私自身も、王弟の娘であるリューネ様の取り巻きよ」
「賢いエリーゼ様ならば、口をつぐんでいなければ、どうなるか、おわかりかと思いますけど」
いっそ腹立たしいほどに揺るがない口調で、アリィシアは軽く言った
「あなた、いったい……」
エリーゼがアリィシアに問おうとした瞬間、人影が中庭をぐるりと囲む回廊に姿を表した。
一人ではない。複数人だ。
「アリィシア嬢、我々と一緒に来てもらえますな」
一人、進み出た男がいる。すらりと背が高く、体もがっしりとしている。髭もじゃで汚らしい古びた鎧を着ているが、所作はどこか品がある。あの髭を剃ったらもしかしたら顔は整っているのかもしれない。
おそらく、この男たちの頭だろう。
彼は、無表情のまま言った。
「伯爵は、あなたが逃げ出したことに気づいてない。戻ってもらわないと困る」
「雇われている身で判断はできないと思うけど、仮にも貴族の娘を攫うなんて、そのうち厳罰が下るわ。あなたたちも、そうなると厳罰の対象に……」
「あんた誰だ」
アリィシアを庇って意気込んで反論したエリーゼに、傭兵は胡乱な目を向け、杜撰な言い方で声をかけた。扱いの差に腹の底からイライラが立ち上る。
「……この、アリィシアの巻き添えをくらって一緒にさらわれて迷惑している女よ」
「そりゃ悪かったな」
「それだけ?!」
「俺が知るかよ。俺らが巻き込んだわけでもなし」
「あなたのお仲間でしょうが」
「まあ……今はまあ……そうか? まあ……まあ……」
困ったのか、「まあ」「まあ」ばかり言う。なんとなく、あの黒猫ヴァイスのごまかし方と似ているような気がして、ずっと頭から抜けていた黒猫のことを思い出す。
あの猫、いったい何をしているのか?
心の中で毒づくが、答えは返ってこない。アリィシアはさらに腹立たしさを覚え、表情がきつくなった。
じっと睨みつけていると、しかし傭兵は調子を崩されたように頭を掻いた。
「あんたも貴族だろ? なら、雇われてるだけの俺らに厳罰が下らねえことは知ってるだろ。そうでなきゃ、傭兵連中はこの国を見捨てるぜ。傭兵の力を借りずに国が守れるなんて、誰も思ってねえだろ」
「……んぐっ」
のどの奥で声が潰れた。
この時代、国と国が戦う時も、国が自国を守るときも、足りない兵力を雇われ兵士……傭兵で補うのが通常だった。金さえあれば、今日はあっちの国に味方、明日は別の国に味方し、その戦力となる。
確かに、自国だけを考えれば、貴族と政治力で傭兵個人を押さえつけて罪に問うことはできる。
ただ、「あの国に雇われたら、うまく行かなかった場合に傭兵に罪を押しつける」という風評が立ったらどうなるか……。
そう、有事の時に、傭兵がその国に雇われてくれなくなる。つまり、戦力不足で負けるのだ。だから、雇われ兵力と軽んじながらも、同時に権利は極力守らざるを得ない……。
「あなた、そこまで言い切るならば、よほどの影響力を持つ傭兵なのかしら。この国があなたを切り捨てたら、この国が危ういというくらいに……」
エリーゼの冷やかしに、傭兵の眉間の皺が深くなった。少ししゃべりすぎたとエリーゼの背筋にひやりとしたものが走った瞬間、アリィシアがエリーゼの腕に勢いよくしがみつく。
「もういいんです! エリーゼ様! 私のことに巻き込んでごめんなさい! でも、いいんです、私、行きます!」
うるうると涙に塗れた双眸で見つめられる。そのままアリィシアは傭兵たちを見た。
「一緒に行きます! だから、痛いことも怖いこともしないで!」
そう叫んだ瞬間だった。
――何?
一瞬、目の前がチカっと光った。
少し遅れて、自分が今、魔力を喰らったことに気づく。
周りの様子を伺うと、誰も気づいていない……いや、周囲の人間が、ほんの一瞬、本当に一瞬だけ、まるで時が止まったように動きを止めたのがわかった。
そして、それまでつまらなさそうにしていた傭兵たちが、ふうっと息を吐き、そろってアリィシアを熱のこもった目で見た。
「……一緒に来てくれれば、なんにもしねえよな」
「そうだそうだ。こんなかわいいお嬢ちゃんに手を出したりしないさ」
「それにしても、あのスケベオヤジのところに連れて行かれるなんて可哀想だな……」
口々に傭兵たちは同情的に、驚くほど優しい声で話し合う。ピリピリとした空気はいつの間にか霧散していた。
……不自然なほどに。
「なあ隊長、この子たち、どこに連れていけばいいんだ?」
「そうだなあ……とりあえず、この屋敷の地下牢にでも入れておけ。すぐに伯爵も来るだろう」
傭兵隊長(多分)は、じっとエリーゼを見て、無造作に声をかけた。
地下牢に入れられてどうなるのか。
エリーゼは身を固くした。結局、やっとのことで屋敷から抜け出したのに、また振り出しに戻っただけではないか。
そこで、はたと気づく。ここはイセリア屋敷だ。王家の離宮であるイセリア屋敷を、政治的な実力者とは言えセンヴァイク伯爵ごときがここまで自由に使えるのか? それに、屋敷を抜け出したと知られてからほとんどタイムラグもなく、城壁に隠された通路で待ち伏せなどできるものか、どういう情報伝達があったのか、それとも……情報伝達があったわけではなく、何らかの陰謀があったのか……。
アリィシアを見る。その顔に浮かぶ恐怖は本物だろうか。先ほど、城壁の通路で、学園の「どこか抜けたところがある明るい無知な少女」ではない顔を見せた彼女は……間違いなく、ただの貴族の子女ではない。これは、センヴァイク伯爵が彼女に卑劣な思いを抱いて攫おうとした意外の何か意味があるのかもしれない。
そうであれば、彼らが自分やアリィシアを無傷のままにしておくだろうか?
アリィシアはセンヴァイク伯爵の恋慕が本当であれば死ぬことはないだろう……ただ、貞操の危機には陥るだろう。そうなれば、貴族の子女としては、もう選択肢はない。無理矢理、相手の思いに反して誘拐するような、そんなセンヴァイク伯爵に嫁ぐ以外、彼女の未来はない。
そして、エリーゼは――。
――お嬢様、私は、あなたの死を回避するために、ここに来たのだ。
あのヴァイスと名乗る黒猫が告げた言葉が、ここになって、やっと頭の中で像を結ぶ。
このままでは死ぬ。でも、一人だけ逃げられるわけはない。
それに、アリィシアを置いてはいけない。
エリーゼは体に力を入れる。彼女の腕にしがみついていたアリィシアが何かを察したのかさらに力を込める。
でも――でも!
にゃおん
一瞬空耳かと思ったが、全員がはっと一瞬意識をそらしたので、おそらくは本当に、鳴き声が聞こえたのだろう。
エリーゼの脳裏に同時に選択肢が浮かぶ。
――――――――――――――――――――――――ー
このまま屋敷の牢についていく → デッドエンド
逃げる → 次へ
――――――――――――――――――――――――ー