第一話 転生、そして混乱と精神操作
初めて読書感想文以外の文章を書いたズブの素人です。
大目に見てあげつつ、いっぱい言ってあげてください
ーーー人は産まれ、生き、遺して死ぬ。
そうして忘れ去られ、輪廻し自らも忘れてまた産まれるーーー
ーーーそれの一つでも失えばそれはただの人ではなくなるのだーーー
『輪廻神』ヴァルデル
う……?なんだここ?狭い、暗い?
目が開かないからわからないが恐らく暗い、
しかもヌルヌルしてる上に熱い。
本当どこだここ、とりあえず出ねぇとな……
うずうず、というよりもごもごと動くと頭の方に開きそうだ、
そうやってもごもごと動いていたのだが、
動いた?いや違う、押し出される!
ぐみょぐみょとした壁が蠢き、上へ上へと俺を運ぶ。
本能に抗わずにそのまま上へ上へと一心不乱に進む、進み続ける。
そして……
さむっ!?うお!なんか掴まれた!
引き吊りだされる!目が見えないのがこえーよ!
何なんだ!
「***!*****!」
「***?......**!****!」
声みてーな音が聞こえるが、
何言ってるかわかんねーし、聞こえにくい!
俺の体はどうなってんだ!
何か変な事になって......まさか人体実験かなにかか?
嘘だろ?
しかし何の取り柄もない高校生を拉致ってする事といえばその程度しかないわな、最悪だ。
何が起きてるのかわかんねーし怖い。
「おがぁぁァぁ!おがぁぁァあ!」
え?何だこの泣き声?!
お陰で我に返ったが、これ俺の声か?
吠えてるみたいな泣き声だし、感情の抑えが効かない。
怖い怖い怖い何なんだこの体!
「***、******?」
「****」
痛っ!今度は何だ?頭が痛い。
殴られてるとかそういった痛みじゃない。
寝不足の時に無理に頭を働かせてる時のような痛みだ。
『メニュー魔法、ver.四八七六八世代 黄の系譜のインストールが完了しました。』
頭に声が?
想像の中で声を出しているような音ではない声が聞こえる。
『異世界転生者、勇者の世界と判断されました。世界的に不利益となる知識の封印処理を開始、同時進行で前世の人格形成に関わらない記憶を全て封印。精神改変は不必要と判断。』
おいおいおい何だよ封印って!
そんな簡単に記憶が消える訳ないだろ、
俺は高校生でサッカー……やってたよな、
んで……名前が……あれ?
『封印完了、封印に関する思考を制限、全ての思考を制御、精神耐性を大幅に低下させます。系譜スキル『身体制御』を使用する為意識を遮断、『自動思考』を起動』
そうか、俺は転生したのか。
何故かは知らないし、そうなのだからそうなのだろう、
しかし考えてたせいで眠いな……
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「眠りましたね、これまた勇者の転生者とは当たりを引きましたなぁ」
「私は普通の子で良かったのだがな、もうすぐ100年周期だろう?その前にこのような……」
「転生者で種族神さまの加護持ち、さらには見たこともない転生ギフト。これは種族神さまがこの世に英雄をもたらせとの神託ともとれるでしょう」
「まあ、いいじゃない。この子に種族としての悲願、『進化』も託す事も出来るでしょうし」
「うむ……できればのびのびと生きて欲しかったのだが、仕方ないな」
「このスキルについて報告させてもらってもよろしいですかな?」
「構わんよ、しかしこの子にはあまり干渉しないでやってくれ」
「ええ、わかりました。種族神さまは放任主義ですからな!この私も系譜の子たちにはのびのびと生きてほしいものです!」