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第七話 「水餃子と水銀灯の花」

第7話 「水餃子と水銀灯の花」


―――今日はウルルンさんへの単独インタビューです。いつも通り控え室の方でインタビューをさせていただいています。今日は雑誌掲載用の撮影と聞いていますけどもどんな具合でしょうか?


「すげぇな、心改めたんか、マジメなインタビューしてくるじゃねえか。そうか・・・、編集部のインタビュアーが来るからって緊張してんのか、ガラにもない。やめときな、演技にもならねぇんだから、あたしだってあんたと話すときは指示とか指定設定は気にせずやりたいんだ」


―――そう言われましても・・・、これでも普段はしっかりとインタビューをしてるんですがね・・・、話しが予定外に脱線するのはあなた達くらいですよ。


「安心しな、ファッション雑誌に掲載されるとなればあたしだって下手なことは言わねぇよ、ホントに読書が興味持ってくれてるかはわかんねぇけどな」


―――ファッション雑誌を見ている人は身形がよければいいんですよ、しっかりと着こなしをする、そしてそれを批評できる、そういう人材が喜ばれるんです。


「自分の気に入った服を着るのが一番というか大前提だと思うんだがな、でも仕事で新作を着れるのはいい機会なわけだ、商業的な捉え方だが」


―――確かに、次の季節の流行ものをいち早く着れるわけですから、視聴者目線から見ても羨ましいですよね。


「まぁそれが読者モデルの希望が無数に来る要因でもあるわけだ。編集者側は美人で仕事慣れした経験者というよりは実際に街を歩いている流行に敏感な若い女性が欲しい、読者モデル側はいち早く流行を取り入れて街を歩く自慢としたい。両者のニーズをうまく捉えた構造をしているわけだな」


―――個人的な話しになりますがウルルンさんとしてはこのような仕事は参考にされるんですか?


「あたしはそこまで普段着にこだわってるわけじゃねぇし、ファッション誌のインタビューでも答えたことあるが古着も普通に使うし、買い物の時は見て回るぞ。そんな高い服を頻繁に買えるような身分でもないんだからな。そういうところは自覚して行動しねぇと生活できねぇだろ」


―――そうですか、やっぱりウルルンさんはこの手の仕事に向いてるようですね。


「向いてる訳ねぇよ、毎回空気が女々しくて鳥肌ものだっての、居づらいったらありゃしねぇ。他の人に比べれば冷めてるし、そこまで瞳輝かせて商品見ちゃいねぇよ」


―――そういえば、エリさんと買い物に行ったりはするんですか?


「一回行ったが・・・、あいつ店の品にクレーム付けまくるから一緒にいたら人目惹いて大変だったぞ」


―――それは大変ですね・・・・・・。


「例えばこんな感じだ。

“この服なんでこのカラーしか残ってないん? グリーンなんて訳の分からないビールのCMでしか使わへんやん” 

“なんやこれ! セーター短かすぎておへそまで出るやないか! 暖まるためにセーター着るのに、こんなんやったら逆に風邪引いてまうやないか!!” 

“なんやこの短いスカートは!! 公園のベンチ座ったら一発で見えてまうやないか!! こんなんはウルルン以外は着たらあかん、むしろうちだけが楽しむためにウルルンに遊園地の観覧車の中で着るんやったら許すで。ホンマけしからんで、こんなん派手な下着来たら一発交番やないか! むしろ警官も責任感覚えるぐらいやわ”

“なんちゅう景観や! 店の入り口にジーンズ吊り下げられとるやないか! ホンマに売る気あるんか! ジーンズの店や思って入ってみたら店員パンツ履いてるやないか! どういうことやねん! しかも裾上げしてないやないか! レジお婆ちゃんに任せて遊んどったらあかんでホンマに”

“なんやこれー! 立派なブラカップやないかー! 絶対うち入らへんわー! アホちゃうんか! なんでこのブラ真っ黒い目の玉付いとんや! これがデザインやいうんか! 黒い乳首にしか見えへんやないか! ええ加減にせぇ!! 酷すぎて笑ってしもうたやないかー!!”

 と、まぁこんな感じだな。これはほんの一部だがマジでエリは狂ってるぞ」


―――お見それいたしました・・・。さて、そろそろお時間のようなので本日のインタビューは終了とさせていただきます。ありがとうございました。


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