表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/30

第五話 「どうしようもない衝動に駆られプーさんを投げた」

関西人の自分はやっぱり関西人が好きなんだと気付いた第5話。

エリは愛されるべき存在。

第5話 「どうしようもない衝動に駆られプーさんを投げた」


―――本日はエリ=サトウキビさんへの単独インタビューです。今日はゴミの分別方法について話し合いながら、ペンネームの名前の由来についてお伺いしていきたいと思います。


「名前言うても思いつきやからなぁ~。本名はアカン言うたら紙に書いてくれって、それでちょっとサトウキビ囓りたい気分やったから付けたんよ。やっぱりもっと可愛い名前の方が会社的にはええんかなぁ?」


―――インパクトがある名前だなと思ったものですので、でも名前はそれぞれ自由があっていいと思いますよ。


「そらインパクト言うたらウルルンの方が凄いで。うちなんて身形も素性も家族構成も地味やからなぁ」


―――いや、十分個性が出てると思いますよ・・・。


「あ~~! あんた今うちが“天然キャラ”とか思っとるやろっ?! それだけはまるっきりの勘違いやしゴメンやからな! 事務所でもよう間違えられるかんなぁ~! うちもさすがに困っとんのよ、全然そんな要素持ち合わせとらんから期待されても困るんよ! 関西人やからっていつでもボケれるもんと違うで! こっちは立派な大人やからなぁ」


―――いや、でも声をチャームポイントにしている面もありますし、エリさんの関西弁が好きというファンの声もありますからね。受け取り方次第ではないですか。


「う~ん・・・、難しいことわからんけど・・・、ファンの皆さんに気に入っていただける部分が少しでもあるなら仕事してる甲斐もあるんかなぁ」


―――今日のお仕事はどのような具合ですか。


「今日は珍しいお仕事やねんけど、グルメコメンテーターというのをやらせていただきます。正直今日のはインタビューされるようなことではないから、気軽に話しにもできたらええかなって思います。うちは中華料理沢山食べさせてもらえるみたいやから嬉しいけどね」


―――それで今日はチャイナドレスを着て控えてるわけなんですね。


「スタジオ収録や言うてもこれはこれで十分恥ずかしいんやけどね、そんな足も短いし見栄えええとは思えんのにうちなんかが着てもええんかホンマわからんのやけど、横から太腿見えてまうし身体のラインも出てまうからホンマ恥ずかしいけどせっかくのお仕事やから頑張らせてもらいます。

 ホンマうちなんか変やない? 絶対うちなんかが着ても似合っとらんやろ??」


―――いえ、そんなことありませんよ、とっても似合ってます。いやぁコスプレはいいもんですね、どんどんこういった仕事は受けていただきたいです。


「ちょっとおじさん!! お世辞言うのもええかげんにしいや!! そんな見せ物やないんやから、うちは地味なりに中華料理を楽しませてもらいます。こんなんうちが着てもサービスにもならんわ。

 それよか、うちはちゃんとゴミの分別はしとるで、リサイクル言うんもちゃんとしとるからな、ペットボトルとカンとビンを分けてちゃんと電化製品は販売元に引き取ってもらっとります。

 はぁ・・・、なんか今日一日恥辱抱えて過ごさなあかんのかと胸が苦しくなるなぁ」


―――いえ、頑張ってください、応援しておりますので。


「今日はうち帰ったら豹変してぬいぐるみ投げ回るわ・・・もう・・・」


―――えー、これからエリさんの機嫌を直したいので、本日のインタビューは終了とさせていただきます。ありがとうございました。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ