第二話「カエルじゃない、私はおたまじゃくしが飼いたいんだ!」
面白いかどうかは人それぞれ。
第二話「カエルじゃない、私はおたまじゃくしが飼いたいんだ!」
―――そういえば前回のインタビューで気になってたんですが「とうもろこしの粒数え」のどこが面白いんですか。
「あんた花を一輪一輪摘んでいくんをやったことないんかいな」
「そんなん男でも女でもそんないるか!」
「えーそういう地味で古典的な古くさい女の子が好きって人いるやんか」
「言葉が悪口にしか聞こえねぇぞ・・・、てかそんな策略あってやってんのかよ」
「どのパソコン買えばいいのかわからへんっとか言ったら結構男釣れるやん」
「今思いやりのある男の80%を敵に回したぞ」
「ウルルンはこれやからわかってないなー、釣るんが悪いんやない、釣った後に愛情もなしに利用するんが悪いんやで、相手がホンマに考えてくれとるんかも、知ったかで言うてるだけなんのかもわかるしなぁ」
「そんな憶測があって言ったんか・・・、あんたが怖くなったわ・・・」
「女はみんなずる賢いもんやで、わかっとらんのが悪いんや」
―――女って凄いですね・・・、ところで二人は休日はどんなことをして過ごされていますか?
「う~ん、うちはベランダで栽培しとる野菜と会話しとるかな」
「あたしは休日はバイトかな、おいそれ休日じゃないやらとか抜かすなよワレ」
「ウルルンそれは言うたあかん、仕事が少ないのがバレてまう」
「あっ・・・、そうだった、訂正しとく、休日は大体寝てる、それから繁華街でショッピングしてレストランだ」
「そら嘘くさいは・・・」
「おい実際そんな間違ってないぞこら! お前の方がおかしいやろが! なんでせっかくの休みやのに野菜と会話しとんや、宗教信者かお前は!」
「うちの数ある内の趣味の一つやんかー! そんな突っかかるんでもええやん、ちゃんと一般受けする趣味だってあるでー!」
「あるんならそっちを答えろ、反応しづらいはそれ」
「そういうわけで、うちの趣味は料理です。朝からペペロンチーノにお昼はカルボナーラ、夕食はたらこ&ミートスパゲティーです」
「スパゲティーばっかりかよ! 品評会かそれは、しかし夕食は混ぜてんのか、絶対マズイやろそれ」
「たらこ&ミートスパゲティーは玄人には人気やねんでー!、まぁ作るときはハーフ&ハーフで作るんやけどね」
「それ二つ作ってんのと変わってないやろが、そんなスパゲティー好きなんか」
「その日の気分やね、だって料理なんてその日の思いつきやん」
「あたしは料理しないけどな」
―――お互いクセのある休日を過ごされてるんですね、ところで二人はペットは飼ってらっしゃらないですか?」
「あたしは実家で犬飼ってたけど死んでからは飼ってないな」
「うち、ホタル飼うかコオラギ飼うか迷って、おたまじゃくし飼ったわ」
「なんでホタルかコオラギ飼うかでおたまじゃくしに行き着くんじゃ!!! 絶対おかしいやろがそれ!!」
「だって二つともめっちゃ可愛くて悩んで選べんかったんやもんー! それやったら二匹に負けず劣らず可愛いおたまじゃくしにしようって選んだんやで」
「それは悪かったな、どうしても選択しづらいことってあるからな」
―――おたまじゃくしですか・・・、カエルになりますし飼育も大変ですね。
「えっ・・・?!」
「エリどうした? 身体が硬直してんぞ、何を疑問に思うことがあった?」
「ウルルン・・・、もしかしてもしかしてやで・・・、万に一つもないと思うけど、ホンマうちの勝手な妄想やけど、おたまじゃくしって成長したらカエルになるん??」
「当たり前だろ、そんなことは知らないんかお前は」
「えっ・・・?! ああああああああああああぁぁぁぁぁああああああああああああああぁぁっぁぁぁぁあああああああああああぁぁぁ!!!! やってもうたぁぁぁ!!! 店員に騙されたぁぁぁ!!!」
「普通誰だって知ってるやろが・・・」
「あんな可愛いのに・・・、成長したらあんなヌメヌメして気持ち悪い緑色の物体になるなんて信じられんわっ!」
「両生類バカにしてんのかお前は・・・」
―――そういうことで、エリさんはとんでもない事に気付いてしまったようなので今回のインタビューは終了させていただきます、ありがとうございました。