碧と陽翔とホットケーキ
卵、牛乳、マーガリン、ホットケーキミックス粉、メープルシロップ、りんご。
台所へ駆け込んだ碧は冷蔵庫の中に、もしくは、常温庫に材料があるかを確認。
よし。
大きく頷いたのち、碧はホットケーキ作りを開始させた。
三年前、料理を始めた頃は、きちんと分量を量って、手順書通りに作っていたが、今は違う。
三年という月日を積み重ね、何度も何度も作ってきた結果。
ホットケーキに関してだけだが、碧は目分量、手感覚、視覚で作れるようになったのだ。
ボールに卵と牛乳を入れて、スプーンでかき混ぜる。
卵と牛乳がマーブル状に混ざったら、ホットケーキミックス粉を入れる。
スプーンでかき混ぜて、もったりしていなかったら、ホットケーキミックス粉を少し加える。
もったりする生地ができあがったら、次にトースタープレートにクッキングペーパーを敷いて、真ん中にマーガリンを乗せて、その上に生地を投入。
生地を常温で(暑い時は冷蔵庫で)寝かしつけている間に、りんごの皮をむいて切る。
りんごの皮は安眠導入剤になるので捨てない。
銀杏型に切ったりんごを、隙間を少し作りながら、丸を描くように生地の上に乗せていく。
十五分ほど生地を寝かせたら、トースターに入れて、まずは、七メモリで焼く。
卵色の生地に少しだけ焦げ目がついていたら取り出し、竹串で何か所か刺して、生焼けがないか確認。生焼けがあったら、あと三メモリほど焼いて、また生焼けがない確認して、なかったら出来上がりである。
お好みで、マーガリン、メープルシロップをかけくださいな。
ふふふふふ、このふっくらを再現するまで三年がかかったのだ。
碧はふっくら膨らんだ楕円形のりんごのホットケーキを満足げに見つめてのち、クッキングペーパーごと丸皿に移し替えて、マーガリンとメープルシロップと共に乗せたお盆を持って、陽翔の下へと急いだ。
(2024.2.13)




